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第一王子のロイヤルサバイブ 乙女ゲーは情報過多  作者: まるいのあっと


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不夜城 昼 転生騎士の雄叫び「なんでやねん!」

伏線咥えた設定が大量暴走しています!

「なんでやねん!」

前回分、名前、年齢大分修正しましたから?

「だから夏休みの宿題は計画的にしろと!」

すみません 一部名前、年齢変わってます

◎尊称というもの


 スキルやステータスは存在しない


 魔法はある。

 魔力量によっては魔導士などと呼ばれる位の力があるものも存在する、珍しいものではない。

 妖精族 ドワーフ エルフ 魔族 人族 獣人が普通にいる、それは外見上の違いだったり環境による特性の違いだったり進化の過程が人と違う種族ということで許容されているが差別もある。

 元の世界でいう神の奇跡のほとんどが魔法で置き換わり使用可能。

 神や女神の概念はある、信仰もある。が、魔法が人の手で管理され使用されるこの世界では、神殿の存在意義は象徴であり拠り所である。

 教会は神のトップを祭り、教皇や司祭、たまに聖女・聖人が神の奇跡を管理し、神殿は女神、精霊など土着信仰の奇跡の存在を管理し、祭る。

 しかし 神や世界の不可思議な事象に近いものが全て管理されている訳ではない。

 

 その一つが尊称。

 

 人や動物、特定の器物にある日突然、勝手に尊称なるものが名付けられる事象。

 

 導かれての発現だったり何者か不可視のものに呼ばれる意味不明な現象。

 自分だけか周りの同じ尊称持ち同士でしか確認できない不明確な(ことわり)

 この世界で信仰されている神が世界の均衡を図るため打ち込む楔とも言われる。

 1人現れるだけで、そこを分岐に世界が変わるのだそうだ。



  良くも悪くも

 

 

 人の意思とはは関係なく、そこに尊称を持つものがいるだけで勝手に発動する力。

 魔法とは違う、教会も神殿も管理出来ない力。

 

 世界の楔  尊称持ちは人柱とも言われている

 

 尊称持ちの記録の多くは王家や教会に保存されている、災害、戦争、犯罪、そんな記録のなかの不思議な死に方をしたものの記録に埋もれる。

 わからない、意味不明で不可思議な事象が()()であると、研究者達は言う。

 

 自分が尊称持ちだと囁く声を聞いた

 およそ生き物が発する音ではないが意志を持った声。

 背中から這い上がる不快感や恐怖をマダラに混ぜた感覚。

 

  私の尊称は……《□□ □》

 

 遠く微かに遠雷の音がする。

 曇天の空、水気を含む大気。


 王城の西の端に「西の果ての廃園」と呼ばれる離宮。

 昔、薬の材料であるハーブや薬草を趣味で育てて研究していた王族の1人が建てたというが、今は第二側妃の居城として使われている。

 薬草やハーブの植わる庭を持つ離宮は一見、荒れ果てた荒野に建つ廃墟にも見えるが多分これは建築した者の趣味だと、小さいが趣のある美しい廃墟。

 

 そんな離宮の庭の四阿に女性と小さな子供がいる

 一目で親子とわかる髪色と容姿の二人は静かに本を読んでいた。

 ティーテーブルの上にはエグイ高さの本が積んであるが、親子は会話をするでなく黙々と本を読破していた。

 見た目儚げな…ティーカップ以上の重いものを持ったことありませんのと、言いたそうな黒髪の女性と8歳くらいの子供が鬼気迫る勢いで辞典ほどの厚みの本に埋没している。

 いや それ四阿で読む本の量じゃないでしょ と、護衛騎士のホーク ゲイガン ミネルバ卿が目で訴える。訴えたところで執事も侍女も誰にもどうにも出来ない。書痴の集中力、恐るべし。


 濃い灰色の髪に青い目の背の高い美丈夫、第一王子の護衛騎士であるミネルバ卿の二番目の兄、兄弟だけあってよく似た容姿なのにこの兄はモテた。『なんでやねん!』弟はお約束のように裏拳でツッコんで来る…ミネルバ卿の弟、わからない…。

 そんな回想に耽っていたミネルバ卿は空を見上げ、斜め前に立つ侍女を見た そろろそ雨が降りそうな雲行きなのだが…

 侍女の後ろには本を運ぶワゴンと車椅子が置いてある 侍女はそっと主に声をかける。

 「奥様…そろそろ日が陰ってまいりました 読書の続きはお部屋に戻ってからにした方がよろしいかと存じます」

 侍女も空模様を気にしていた。

 「母上、水の匂いがします そろそろ雨が降りそうです 本が濡れないうちに部屋に戻りましょう」

 侍女の言葉にも答えない母に小さな彼は本から顔を上げて訴える 黒髪、緑の瞳の母上と同じ色なのに瞳だけは金の粉が吹いたような色が入っていると誰かが言っていた 本人にはよくわからない。

 「…そうね、本が傷んではいけないわ」仕方なさそうに本を閉じる母親。

 もう一人の侍女がティーワゴンの下に本を片づけている間に、声をかけた侍女が車いすを母上の横につける。

 「失礼します」

 声をかけるとスカートの下に手を入れ、母上を姫抱きにもちあげた 結構力いると思うが…。

 最近来た侍女は高位貴族の令嬢だというわりに身体強化で主を持ち上げられる、秘書としても剣の腕も、攻撃魔法の腕も護衛騎士と張るという逸材だ。

 主は華奢だか流石に侍女が持ち上げるには手に余って侍女二人がかりで車椅子に移動させていたのが彼女が来てから一人で済んで助かっている。

  ただ、最初来た時は顔に大きな絆創膏を貼っていたのでびっくりしたが。

 雷が近くに聞こえた。

 「失礼」とミネルバ卿が小さな彼を抱き上げる 子供の足では雨に追いつかれると思ったのか。

 ミネルバ卿は母上と本を濡らすようなまねはしない、信頼できる騎士だと思う。

 

  王の葬儀の発表が伸びている。

 もう覆せない現実だと言うのにだ。

 

 「嵐が来るかな?」

 空を見上げ、そう呟く小さい彼の瞳に金が散る。

 それに気がつかないフリをしてミネルバ卿も空を見上げた。

 薄暗くどんより湿気た雲の奥に小さな稲妻が走っている。

 「嵐の備えをしますから大丈夫ですよ」

 空をじっと見ている小さな彼はミネルバ卿がまだ東の辺境にいた子供の頃、雷をじっと見ていた小さい弟に似ているなと少し可笑しくなる。


 その小さな弟は今やデカく育ち脳筋に……。

 昔はちっちゃくて可愛いかったのに…時の流れとは残念なものを作り出すものだと、己も脳筋であることを棚に上げてため息をついた。


 

 

「なんでやねん」


 裏拳ツッコミを隣に並ぶバリエに入れてみた。

 微妙な顔しておる。

 「ミネルバ卿…毎回ツッコミ入れられてもどうリアクションしていいか、自分にはわかりません」

 俺にもわからん でも言うしかない。


 「なんでやねん」

 俺はなんでこんなところにいるんだろう…

 頭いてぇ……。

 

 王宮地下牢

 あるんだよ、地下牢ってやつがこの王宮にも。

 階層が深くなるほどに罪状が重い奴らが収監される。

 俺とバリエが入れられたのは地下2階、夜会やら舞踏会で酔って婦女子や高位貴族に不敬を働いた下位貴族や、やらかした騎士団員の頭冷やすための地下牢、通称〈トラバコ〉

 虎ってこっちの世界にもいるのか?

 八畳ほどの広さに備え付けでガッチリ固定されたベッドが二つと薄い毛布、ベッドの陰に椅子サイズの四角い箱があったので持ってみたら床に穴が空いていた 臭うと思ったらボットん常に流れてるトイレか!

 今世もまたトラバコのお世話になるとは…前世では何だっけ?酔っ払いと大立ち回りして気がついたら入ってたコトがあったなあ。

 今は何で入ってるのかなあ?

 あれ? 確か集団食中毒で第三王子の護衛騎士潰れたって駆り出されて〈昼〉の執務室がめっちゃ香水臭かった……?

 「…」

 視線を横に向けるとまたバリエと目が合う。

 鉄格子の外、複数の足音。

 「先輩〜!お勤めご苦労様です!!出獄でーす(笑)」

 鍵に付いてるワッカを人差し指でクルクルまわしながら調子イイ感じで現れた部下2、バルトと魔道部隊錬金科のアイル。

 と、バルトの指でクルクル回されていた鍵がヒュンと飛んだ。

 「あれ?」

 バカヤロウ〜! お約束やりやがった!

 「ヤルと思ったー」暗がりにフッ飛んでったカギを探しに行ったバルトをシカトして予備の鍵を出すアイル。

 「お調子者は捨ておこう」

 鍵を探すバルトを放置してシャバ(そと)に出た。

 あー、夜だわ外だわ 城は夜の照明に照らされソコソコ明るい、収監されたのは昼過ぎだから6時間程か。

 空気がしっとりしている雨上がりか?

 「薬、抜けるのが6時間位だからスッキリしたでしょー?」

 「薬?」

 「()()執務室の大気中に興奮剤散かれてましたよー香水きつかったでショー?」

 「後、令嬢が持って来たクッキーからは媚薬、お茶から睡眠導入剤」

 「はあ⁈」

 「因みに昨日腹壊した護衛騎士達が接種したのが麻痺薬と下剤」

 「ナニその地獄の組み合わせ?」麻痺して動けないのにハラクダシ…屈強な騎士でも心折れるナニかの拷問か。

 というか、王城警備どうした!そうならない為の警備だろ!! 許可のないものの出入禁止、拘束 毒見のない無許可の食品の持ち込み、使用許可のいる薬物の管理、管轄の警備関係者全員逮捕、処刑ランクの不祥事だ。


 中庭から王城内部に入る、流石廊下では人目があって物騒な話が出来ず皆押し黙って歩いた 行き先は図書館資料室という名のアイン殿下の執務室。

 鍵を探してたバルトとも合流し、中でやっと一息つく。

 安心安全の警備体制。くぅ〜〜!俺たち第三藍色騎士団、頑張って仕事してます!。

 「資料室、落ち着くぅ〜」

 殿下と宰相が留守と聞いて、クラゲが3匹応接セットのソファに溶けた。

 元気なネコ獣人魔道士は殿下の所在確認の為、近くで仕事中の文官に声をかけてる。

 「昼の執務室と違うよなぁ」

 「目に優しい」

 「セキュリティが万全」

 「変な人物の出入がない」

 クラゲ共が好き勝手呟いているうちに確認終えたアイルが戻ってきた。

 「殿下達、後五分くらいで戻ってクルヨー ホラ護衛騎士、シャンとする!」アイルのエア肉球でパンパンされて尚溶けるクラゲ共。

 「あと3分溶けるニャー」

 「殿下来たらシャキッとするニャー」

 「イレギュラーで入った第三王子殿下の護衛、いろんな意味でキツかったニャー 優しくしてニャー」

 「なら褒美にネコ缶やろう」

 驚くことにこの世界、缶詰があった。

 ツナ缶、スープ缶 焼き鳥の缶詰、シチュー缶、そしてネコ缶…

 多分俺以外にも転生者がいたのだろう ありがとう!先輩転生者様方!! でも今は

 「焼肉がいいニ……」

 あれ? アイルのチョイ高めの子供ボイスではない

 オヤジの低音ボイスがクラゲを人間に戻した。

 ソファの後ろにアイン殿下、宰相、当番の護衛騎士三人が立っている。

 ほぼ脊髄反射で左胸に拳を当てる簡易敬礼、腐っても護衛騎士。しかし冷や汗が背中を滝の様に流れてく。

 ヤベー……

 

 話は戻る、今朝の話、昼の王城 本来王太子として立つ者の執務室での出来事。

 昼の王城 代々の王太子が仕事の為に使ってきた執務室。

 キラキラしとる~目に眩しい黄金の虚飾というか…

 書類や資料を置く本棚どころか資料だの仕事の書類を入れる箱もない!

 金のゴテゴテの装飾にこれでもかと彫り物がされたチェストに机、座ったら埋もれて仕事前に窒息しそうな椅子。

 なんかすごいこの部屋臭い、香水振り撒きすぎか。

 いかにも派手好きな側妃の趣味、成金趣味ともいう…。

 噂には聞いていた

 本当にヤンチャな中学生がお茶菓子をボロボロ毛足の長い絨毯の上にこぼしてバカ笑いしてた

 何が可笑しい?

 第三王子殿下13歳 その側近、ジャイ⚫️ンとス⚫️夫…に似ているのが二人

 だけどここまで成金趣味の部屋だとは思わなかった

 

 結局朝方までアイン殿下の護衛として付き添って、殿下の就寝を確認し、他のチームと交代したのでバルトとバリエ、久しぶりにチームで飯食って寝るかとなった所で上司から呼び出しが来た。

 手が空いてるなら第三王子の護衛をしろと…

 マジか?

 普通はないぞ?我ら第三藍色騎士団、第一王子殿下以下、第三王子殿下以外の王族の護衛騎士団、第三王子殿下には第二水色騎士団がいる。

 政敵の護衛を任せるとか いや、勘弁してほしい。

 …ってゴネたら、まさかの第三王子の護衛がこぞって腹下しィの、任務続行不能状態? 何やってんだよ!第三王子、ドライド殿下!!

 ドライド殿下が女性から貢がれた手作り菓子を毒味もせずに喰らおうとした、慌てた護衛が止めたが、ソレに怒り狂って護衛達全員に無理やり毒味させて全員食中毒とか…ありえねえ!

 明らかにヤバい菓子食わせようとした原因はお咎めなしで今、目の前でイチャついてる。

 な ん で や ね ん!!!

 隣のバルトとバリエもイラッとした顔してる。

 その原因と仲良く菓子を食べようとしているドライド殿下……

 バカか?阿保か⁈

 あーーーん とかされとる!学習能力皆無か?

 あっ! 食うか?ドライド殿下、食うのか?

 ヤベェ! 唸れ俺のなけなしの騎士魂!!

  「ぅああああああーーーーー?!」

 俺は絶叫しながら令嬢の手からあーんと殿下の口へダイレクトの菓子を叩き落した。マジ慌てた俺、護衛騎士のプライドで今動いた。

 呆然とするドライド殿下と仲間たち、殿下にアーンさせてた令嬢、一瞬鬼の顔をしたもののすっと虐められましたな泣き顔を作る。

 役者だこの令嬢 演技下手だけど。

 「せ…せっかく殿下の為に焼いてきたのに…」うるっ…

 また手作りかい! ココロの右手がツッコミを入れてくる。集団食中毒の原因が昨日の今日で手作りかい!

 「ひどい…!」うるるうぅ

 誰かこの大根女優止めてくれ。

 両手で拳を作って口元に持ってきながら潤んだ上目遣いで俺を見上げる いや、前世でも見なかったよそんなポーズ。

 「不敬だろう! 令嬢が手作りしてくれた菓子を叩き落すなど!」

 烈火の如く怒り狂う殿下。いや、どこが?

 すっとナニかが降りた俺 はい!変なスイッチ入りましたぁ。

 「昨日、護衛騎士達の集団食中毒があったそうで」

 犯人その女優だろ?

 俺は令嬢がテーブルの上に並べた菓子を元の袋に詰め、ついでに殿下の足元のクッキーを拾ってハンカチに包んでポケットに入れた。

 絶対媚薬的な何か入ってる。証拠確保!

 「そこの令嬢が作った菓子で業務に支障が出るような事態になったというのに今日また手作り菓子を殿下に食べさせようとするとは 毒見は何処にいる?」

 「ひどい!私の作ったものに毒見なんて!」

 俺、何か間違えた事言った? 無理矢理自分の土俵に持ち込む気だな?話全く通じないよ、この令嬢。

 いや、王族の口にするものはたとえ王城の厨房で作ったものでも毒見がいるぞ?知らんのか 貴族だろ?

 「令嬢に対して不敬だ! こいつを牢に入れろ!」

 おいおい王子様? 言いたくないが、ナンカ盛られかけてるの分からないのか?大体そこの令嬢は俺より身分下の男爵だろう?本来、王城の重要執務エリアに入っていい身分も資格もないだろ、不敬ってなんだよ?

 俺ら以外の警備は誰も動かない。殿下の怒りで指揮系統が混乱し切ってる。

 「では、そこの側近候補のものが毒見をしますか?

 殿下の側近候補のジャ⚫️アンとスネ⚫️…おっと リーゼ ジャイン。ジャイン伯爵家3男とフース スネイプ。スネイプ家の次男がびくり肩を震わせる

 そりゃそうだ 昨日、殿下から令嬢の作った菓子を無理矢理食べるよう命令された護衛騎士達が吐くわ下すわの阿鼻叫喚の現場に居合わせたんだから、そんな菓子喰うの嫌だよな あーんされて食べようとした殿下はある意味すげえ勇者だよ。

 そんな殿下はまるで理不尽にさらされて耐える健気な美少女風に装う令嬢を庇うように抱き寄せる 殿下、13歳だよな ニキビ面で色気づいてもなあ せっかくの金髪 碧眼の白皙の美少年素材なのに菓子の食いすぎで肌色悪いしニキビ面だしなんかぷよっとしている。

 いいのか?令嬢 不摂生な男子中学生のような王子様で。

 その上、令嬢の視線が…かばってくれてる王子よりバリエの方を見上げてうるるしてる気が…。

 バリエの野郎、女好きのくせに微妙な顔してるな。

 好みじゃないんだ まあ薄い茶髪がピンクっぽく見えるふわふわな髪をツインテール風に結ってピンクのフリフリのドレスってなあ 令嬢16歳だっけ? 13のプヨっとしかけたニキビ面の男子中学生より甘い容姿のバリエ(21)、護衛騎士として鍛えた筋肉の方が見栄えいいよな。

 「何故誰も我の命を聞かぬ!さっさとこいつを捕まえろ!」

 おっと、モブと化した王子忘れてたよ 俺君の命救ったと思うよ?だから怒鳴りながら指差すのやめよう、殿下の礼儀作法の先生、教えてくれなかった? 俺が東の辺境伯家で習った先生は指差た指掴んで、その指万死に値するとか折ろうとしたぞ?

 そういう令嬢が好み?て言うか、もう一服盛られて言いなりか?

 「聞いているのか? お前! たかだか護衛騎士の分際で!お前なんぞ不敬罪で極刑だ!」

 来ました! よっし極刑ですか?不敬罪すか?いいですよ、てか首になる気まんまんでっす。

 処刑されるならお前も道連れだ!

 なんかピンクの花柄のゾウのぬいぐるみが俺を見上げてる? あれ?殿下の頭に花咲いてやんの!

 あはあははは! ヒャッハー!

 俺は冒険者になってマンガ肉焼いて踊ってやる!

 夜勤明けに無茶な上司に望まぬ仕事押し付けられた俺、昼間証拠集めて尾行して変な音うるさい車でブットばした、追跡楽しぃ〜〜カチコミじゃあ!な変なテンションマックスです。

 あ、バリエの頭に黄色い雷鼠乗ってる。

 焚き火の前で御供猫と肉焼いて踊り喰いだ!

 首上等! 殺られる前にミナゴロシじゃあフフフ…

 「り?りぃだあ!」妙に無表情なバリエの横であせるバルト。

 俺の心を読んでいるのかバルト 俺、悪い顔してるか? いや、俺よりバリエの表情が死んでいる。

 こいつ心が死ぬとイケメンになる 何徹目だっけ?

 雷鼠が列作ってラインダンスしとる。

 俺らチーム、若いバルト以外過労死直前ゾンビ護衛騎士だ、いいよな、やっちまっても。

 なんか口がとまらん。

 「私たちは上司の宰相からあなたたちが暴挙に出た場合、御身に傷さえつけなければ心を折ってもかまわないと許可を頂いてこの任務に挑んでます」

 「は?」

 心を折るの意味がわからないような顔だな王子様

 いや、小判額にくっつけたニャンコが俺見て震えておる 第三王子の格好してるなこのネコ。

 後ろの側近候補が抱き合って失神寸前だわ。

 フフフ……あははは よっしゃー!

 俺、前世で師範代の免許取ってたどー

 なんかモモンガみたいなのが飛び交ってる?

 ピンクの花柄ゾウ令嬢もいまいち意味がわかっていないのか呆然としてバリエを見てる。

 次はバリエがターゲットかい?

 そうだよな? このどピンクゾウ令嬢、つまみ出してもいいんだよな?

 バリエの魂の抜けかけた器の為に追い出すか?

 バリエの廻で盆踊りしてる雷鼠がオッケーいった?

  よし、追い出す!

 「令嬢、此処は王城の王子の執務室 重要な書類や資料がある…(ないな!重要な仕事なんで出来ないよな普通の頭悪い中坊だもんな王子)所です 本来なら何の関係もない男爵令嬢が来られることろではありません お引き取りを」

 あれ? ネコに小判殿下が目を見開いて俺みてる、普通そうだよな?規定でもそうだよな?

 俺、おかしなこと言ってないぞ?

 〈この時俺、魔王が如く邪悪な顔で笑ってたらしい〉ピンクのゾウ令嬢は敵を見つけた犬のような凶悪な面相でこちらを睨みつけている。

 いや、令嬢?

 というか バリエとの差がありすぎではないか? まあ俺モブ顔だけどなあ…そんなこと考えたスキにバリエの頭の上の雷鼠が俺に特大の電撃喰らわせてきた。

 「なんでやねん」!


  気がついたら王城のトラバコにいた。

 以上、


 なんでやねん!

 「いやーリーダー、魔王降臨の如く暴れたよねー」

 やめて

 「興奮剤良く効いたネぇ!オレが中和剤持って駆けつけた時、一番楽しそうに他の護衛騎士吹っ飛ばしてた!(笑)」

 ネコ缶貰って嬉しそうなアインが報告してくれる。

 申し訳ございません!

 アイルのネコ缶に俺が貰ったネコ缶を積み重ねる。

 「バリエは無表情で電撃飛ばしてたよね?魔法騎士なんダー!」無邪気なアイルの発言に天を仰ぎながらさらにネコ缶を積み上げたバリエ。

 あの部屋にいた護衛騎士他は興奮剤で大乱闘になり、第三王子殿下と側近達は大乱闘に煽られで失禁、失神。原因その一の令嬢は雄叫びを上げ?俺は笑いながら騎士達を素手で投げ飛ばし、バリエは無表情でお得意の電撃魔法をブットばし部屋にいた全員を沈めたらしい……。

 うん、前世も今世もNO!薬物!!

 人生ブッ壊れるぞ!

 …穴があったら入りてぇ。

 詳しくは書類にて報告書提出。

 執務室である資料室の自分の机に座って概要を聞いていたアイン殿下は相変わらずのハシビロコウだが、宰相は呆れながらも何処から出してきたネコ缶を応接セットのテーブルに積んでいる。 そのネコ缶、図書館館長ネコの私物では?

 「その令嬢、興奮剤で興奮させて媚薬で関係を結んで王太子妃になろうと?」

 殿下、10歳にして媚薬で関係の意味を知ってる?

 「お茶の催眠剤は?」

 「多分、興奮剤か媚薬が効かなかった時は…」

 最低だ。

 「第三者王子殿下は色々扱い安い方ですから、どちらかの方々が勝負を賭けに来たのでしょう」

 10歳の婚約者もいないアイン殿下より14才で妻も子もいるドライド殿下の方が王位に相応しいと」

 ヤベェよこの王家、腐ってるよ貴族共!

 「私は多分、現状一番国王の地位に近いと思うが第三王子の擁立を願う者は多いのか?」

 アイン殿下は首からぶら下げた玉璽をつまんでぷらぷらさせた。

 実務のほとんどをアイン殿下(こども)に任せて権力闘争する老害(オトナ)たち。

 「……」

 言葉に詰まるオトナ達の横で空気を読まないアイル魔装工兵は嬉しそうにネコまっしぐら、高級ネコ缶をマジックバックに詰めている。

 空気読めよぉお!


 

 

 

 


護衛騎士隊の勝手な編成

第一白色騎士団 国王陛下 正妃、王族トップの護衛。王の剣

第二水色騎士団 王太子、側妃 宰相他大臣の護衛。

第三藍色騎士団 王太子以外の王族の護衛、王子、王女の護衛。

魔法師団 魔法師、魔道工兵のとりまとめ。

護衛騎士は通常三人チーム、3組セットで1人の王族に就いてます(交代要員含むローテーションで)

第一王子の護衛のトップはミネルバ卿(東の辺境伯家の四男坊)です

第四王子の護衛のトップもミネルバ卿…(同家次男)

次男、コネで弟騎士団に入れられる地位のヒトです。(笑)

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