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プロローグ

 朝、学校へと向かっていた僕は死を予感した。

 たが、それが訪れることはなかった。


 僕へと襲ってきた(みにく)い怪物を、それは一撃で屠った。


 それはその怪物の末路にも目を向けず、悠々と僕へ振り向く。


 それは少女の形をしていた。


 それは妖しく、魅惑的だった。


 それは美しく、艶やかで、そして、少女らしい可愛さもあった。


 だけど決して、それは人ではなかった。


「ご主人、君の名前はなんていうの」


 それは言った。

 若い少女の声で甘くどこか蠱惑的だが、なぜか、その声を聴く僕を落ち着かせるような声だ。


 それは漆黒の髪を垂らしていた。


 それの目は薄赤く、淀みなく奇麗だ。


 それの顔は愛らしく、そして、小悪魔なようで、繊細に作られた人形のようにも感じさせる。


 それは黒と白のいわゆるゴスロリと呼ばれるような服装をしていた。


 それはどこか現実離れしているようで、でも、まるでそこにいるのが当たり前と思わせる。


「ねぇ、ご主人?」


 それに目を奪われて、呆けていた僕に、それはもう一度問う。


 それに名前を教える、そうしたら、何か取返しがつかなくなるような予感はあった。


 また、それの存在は人に恐怖も与えただろう。


 だけど、僕は不思議とそれに対して恐怖も感じなかった。


 そして、


「・・・僕は藤原迦依(かい)。あなたは何ですか」


 名前を告げることにためらいもなかった。


 その言葉を聞いて、それは


「私は悪魔だよ。名前はご主人が決めて」







 電車に乗って、駅から歩いて高校に登校する。

 だんだんと非日常が日常へとに変わっていったころ。

 そんな毎日。


 今日もまた当たり前のように過ぎていくと思っていた。


 だけど、それは現れた。


 それは宿命か運命か。

 奇跡か。

 はたまた災いか。


 だか、それは分からない。

 分からなくてもいいかなとも思う。


 ただ一つ言えるのは、それは僕の日常を非日常に変えたってことだけだ。







「君の名前は・・・フィーリヤだ」


「いいよ。私の名前はフィーリヤ」


 その名に、それ、フィーリヤは満足したのか、そう言って、僕に妖しい笑みを向ける。


 すると、僕と彼女の間に、光で何かが描かれていく。

 それは一つの大きな魔法陣のようなものになったかと思うと、二つに分かれて、片方はフィーリヤに、もう片方は僕へと移動して体に触れる。

 そして、僕とフィーリヤの身体に何かの紋様が描かれたかと思うと、すぐにそれは消えていった。


 後には何も目に見えるものは残っていないようだが、確かに前との違いがあった。

 それは、フィーリヤとのつながりが感じるということだ。


「これで契約は成立した。これからよろしくね、ご主人」

 

 フィーリヤは笑みを浮かべながらそう言った。

今、リメイクしている作品が少し行き詰ったので、息抜きがてらに書いてみた作品。

昔ながらのローファンタジーのような物語を書きたいなと思ったので書きました。

つまりは、ダンジョンとかステータスとかがないローファンです。

こちらは思うがままに書いたら即投稿って感じなので、誤字脱字や粗い部分が多いと思いますがよろしくお願いします。

感想や評価をくれると嬉しいです。

*タイトルはよいのが思いつかなかったので、思いついたら変えると思います。

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