やっぱり始まらない青春 1P
鬼が去った後の生徒達の反応は1つだった。
シーン
あの後、入学式が終わり(遅れて参戦)、軽く学校の説明をされて、下校時間となった。
俺以外の生徒は、そそくさと帰ってしまった。
男友達欲しかった……が、仕方ない。
だって、怖いもん、俺も。
せっかくだし、学校を見て回ろうかな……。
因みに、この学校の校則はかなり緩いらしい。
それと、担任の教師は風邪を引いたらしく、休みだった。
かわいそうに……
閑話休題
とにかく、学校の教室の場所等を覚えておいたほうがいいだろう。
今朝の女の子を誘ってみようかと思ったが、やめた。
理由は言わなくても分かるよね?
けれど、俺は優しいので一応説明しておく。
感謝してくれよ? 少しは……
説明すべき事は1つ!
まず、生徒たちが怖い(あの犬は違う意味で怖い)。
そして、あの鬼教師が、怖い。
―以上!
そんなわけでまずは教室から運動場を眺めてみた。
……結論から言うと、誰もいなかった。
葉っぱが、ヒュー と風邪に乗って飛んでいく。
本当にあるんだ、あんなの……
教室を出て廊下に出てみる。
……誰もいない。
その後、学校中を探索したが、誰一人として見かけなかった。
白いジャージの人物が見えたような気がするが、無視する。
(友達、作れなかったなぁ)
まあ、まだ初日だ。
これから出来るだろう。
そんなわけで、学校探索を終了し、学校の自転車も、通れる校門の出口を出る。
すると、なんとまぁ、女の子が1人、立っていた。
その子は俺に気づいたようで、こちらに小走りで近づいてくる
まさか……俺を待って……と、思ったが、
「待たせたか? 夏海」
と、男が1人出てきた。
……どこにいたの?
どうやら、この男を待っていたようだ。
俺は恥ずかしさもあり、早足で自転車に乗り、立ち漕ぎで逃げ出した。
女の子が、困ったような、そして、寂しそうにしている……そんな感じがした。
つづく☆
終わりの見えない戦い?