ストーカー・ストーリー EP4
聡君は「12の試練」どころでは、済まない様です。
「それで、えーっと00さん? あの後、何があったんですか?」
俺は取り敢えず事件の事について聞いてみた。
「ラクダ? 乗ったら、らっくだ~♪」
「……」
えーっと、
「あの……大丈夫……?」
「何がですか、聡様?」
「頭。色々な意味で」
実はあの後、お土産で貰った(?)「なまはげ」が暴れだしたのだ。
出刃包丁(漢字自信無し)の代わりに木槌のハンマーを持って。
(本当に「なまはげ」なのか?)
と、思ったのもつかぬ間の事。
ハンマーをブンブン振り、そしてそれは、00の頭に見事ヒットした。
その後「明太子はどこじゃああぁぁぁあぁ!?」と、叫びながら俺の部屋から、出ていったので、あった。
……優しい読者なら明太子の件は無視してくれるよね? ね!?
まぁ、それはさておき、
「夏海さんと何で喧嘩なんかしたの?」
すると、00は……
「ストーブがっ♪ すっとーぶ☆」
「今、春だけどね」
俺ってば恐ろしくノリがいいな……
とにかく!
「あなたの正体は?」
「ずいぶん、単刀直入にいうのね」
誰だ! アンタ!?
これ以上話しても無駄と判断した俺は00を俺の布団に寝かせ(真似しないでね)、隣の家の住人……つまり、夏海さんに会うことにした。
会いたくないなー
色々な意味で
俺は夏みかん……じゃねえや、
夏海さんの家のインターホンを鳴らした。
ピンポーン
「……」
(出てこない……)
そのまま2分、まだ出てこない
それから24分、やっぱり出てこない
さらに16分、出てこない
その後13分、出てこな……いや、もういいわ!
というか、何で数字が中途半端なやつしか出てこないんだよ。
(鍵、開いてたりして)
そう考えドアを開こうとすると、
「聡君、助けて――!」
「何だ!?」
夏海さんの悲鳴が聞こえてきた。
俺はドアを破ろうとして、飛び蹴りを放った。
しかし、扉は発泡スチロールの様に脆く俺はさながら、仮面ラ○ダーの如く、飛び蹴りの体勢のまま、家の中に突っ込んだ。
そういえば扉、壊れてましたね!
俺は痛みで涙を堪えるのに苦労しながらも、夏海さんの部屋(監禁部屋)の前まで突っ走り部屋の扉を開けた。
しかし、俺の視界には夏海さんの姿は写らなかった。
そのとき!
(……!)
人の気配……!
俺は気配のする方へと、目をやる。
「裸エプロンは、お好きですか? 旦那様♡」
俺は足を引きずりながら家へと足を動かす。
「ちょっと! ツッコんでよ!」
さっき、玄関で思いっきり突っ込みましたよ!
うぅ……心が寒い……(涙)
帰ったらストーブを引っ張り出すか……
今は、足を引っ張ってるけど……そのままの意味で
窓へと視線を向け家の様子を確認すると……
ガシャン!
ストーブが00に吹っ飛ばされていた。
……いや、
「ストーブが……すっとーぶ……」
俺の春は遠そうだ……
つづく
そろそろ、ヒロイン達に天罰が下りそうです。