ストーカー・ストーリー EP3
中身スカスカの回です。
「う、う~ん」
ここは、どこだ?
確か前回は、可愛い女の子に監禁されて、貞操を奪われそうになる内容だった様な……?
「誤解ですよ~ 私はあなたの貞操を奪いに参上しただけですから」
「安心しろ。誤解じゃないから」
えーと、確かこの人は夏海さんと口論していた女の子か……。
何で、昭和の女怪盗みたいな言い回しなんだよ……(個人的な意見?)。
「えーと、いきなりタメ口聞いてすみません。俺は聡です。名字は名乗れません」
「普通は、名字を名乗ると思うのですが……」
そうかなぁ?
まぁ、取り敢えず自己紹介も、済ませたし、良しとしよう。
「……で、貴女は?」
彼女は自信満々に答えた。
「私は草薙と申します」
「たまたま名前が一緒なだけだよね!?」
「草薙」は、俺の名字だ。
だが俺に、こんな可愛い身内はいない。
「冗談です……今の所は」
怖い。
シンプルに怖いわ……
この人、夏海さんと同じ匂いがする。
「嘘!? シャワー、あれだけ浴びたのに!?」
「そういう意味じゃない。いったい、何をしたの? 後、心を読むな」
「タメ口に、戻ってますよ」
むぅ……
このままじゃ、話が進まない。
まぁ、いつもの事だが……
「私の名前は「00」ゼロを2回書いて「ダブルオー」と、読みます」
「?」
変わったあだ名だな……
ガン○ムか?
別にいいけど……
「さぁ、自己紹介も済んだし、旅立ちましょう!」
「どこに?」
もう、タメ口でいいや……
この人に敬語を使うのは、疲れる。
「まぁ、取り敢えず、お茶でも、入れるか」
「お供します!」
何を張り切っているんだろう?
俺がドアを開けると、
「なまはげ」が、いた。
「……」
パタン
俺はドアを閉めた。
ついでに心の鍵も閉めた。
「いや、何を言っているんですか?」
「心で思って、いるんだよ。口に出してはいない」
この、心を読むシステム廃止しない?
取り敢えずドアをもう一度開けると、
「なまはげ」が、いた。
ふむ、夢じゃないらしい
「それは、お土産です♪」
「人の家に、何してくれてんだ!」
中身スカスカの会話をしていると、
チュドーン!
隣の家から爆発音が聞こえた。
「……何でしょう? 今の……?」
「多分、夏海さんが作った、監禁道具か何かが、爆発したんだろう……」
お前が爆発しろ!
とは、ストーカーメンバーからの、声である。
「迷惑千万でござるね」
「君が言うな」
つづく
中身スカスカの回でした。