天狗
この小説は東方projectの二次創作です。
キャラ崩壊の恐れがあります。苦手な方はお戻りください。
「メリー、天狗ってどんなイメージ持ってる?」
「そうね、子供を攫うとか、警察やってるとか」
「警察の話は『ゲゲゲの』の仕業ね。あれでもそうだったけど、天狗はとても社会的な妖怪で大きな組織を形成することが多いのよ」
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「もう9時ですか。出勤しなくては」
【妖怪の山・天狗会】の一員であるカラス天狗、射命丸文は家の外の鴉の五月蠅い鳴き声で目を覚ます。妖怪の山はもう紅葉し始めていた。
「秋姉妹のところも大変ですね。途中で取材していきますか」
射命丸はささっと紅葉柄のシャツに着替え、紅葉柄のミニスカートを穿き、身長を誤魔化すための高い一本下駄を履き、最後に鏡を見ながら頭襟をきっかりと被る。そして文屋の戸を開け総本家へ飛んで行く。
途中で紅葉を進めている秋静葉とそれに付き合う穣子を発見した射命丸は、グウンと彼女らに寄っていき話しかける。
「こんにちは、静葉さん穣子さん。今年の紅葉はいかがですか?」
「あら文。今年もとても綺麗な紅葉になりそうよ」
「そうね、私もこれから忙しくなるわね」
静葉のあとに穣子も続けて言った。
「写真一枚いいですか?」
「ええ、いいわよ」
射命丸はどこから出したか分からないカメラを構えて、二人がにこやかに笑った瞬間にシャッターを切る。
「それにしても綺麗ですね。今年も博麗のところで宴会がありそうですね」
「そうね、それも楽しみにして紅葉してるのよ」
「お姉ちゃん賑やかな事好きだもんね」
「冬が来ると暗くなりますもんね」
『……』
射命丸が軽く煽ると、静葉が忙しく動かしていた手を止めた。少し黒いオーラを感じ取った射命丸は、おお怖い怖いと言ってその場を去っていく。その場には、俯いた二体の神が立ち尽くしていた。これが原因かは不明だが、この年は紅葉の時期が少し遅れるのだった。
総本家に着くと入り口から見覚えのある尻尾と狗耳が出てくる。
「おはようございます、椛」
「……文様、また無断遅刻ですか。タイムカードは押しておきましたが」
「すみません椛。ありがとうございます。ところで、これから大天狗君に会いに行きますが何か用ありますか?」
「特に無いです。と言うか、まだ大天狗様に君付けですか」
「だって年下ですし」
「年下と言っても50年程じゃないですか」
2人がそんな会話していると横から槍か入ってくる。
「文。そんなイチャイチャしてたら大天狗様に怒られるわよ」
姫海棠はたてである。黄色いガラパゴス携帯を閉じながら溜息をついていた。
「はたて、おはようございます」
「おはようございます、じゃないわよ。さっさと行ってきなさいよ」
「そうですね。それでは行ってきます」
「まったく朝か陽気な奴ね」
射命丸はさっと中に入っていった。
「そうですね」
「まったく朝から五月蠅い人たちですね。まあそんなとこも可愛いのですが」
射命丸はその高い一本下駄をコツコツと鳴らしながら、長い廊下を歩いていた。
「文様、おはようございます」
「おはようございます」
おおよそ天狗の中の長寿である射命丸は、やはり通りすがるほぼ全員の天狗に挨拶される。
大天狗の部屋、基天狗会会長室の前に立った射命丸はコンコンコンと3回ドアをノックし、入りますよと言い、勝手に入っていく。
「大天狗君、用ってなんですか?私は取材で忙しいのです」
「---------。」
「幹部に昇進ですか……」
「----------------。」
「私は遠慮しておきます。私には文々。新聞がありますから」
「-------------。」
「契約戸数は増えてるんですよ。それに、私にはそういうのは似合わないと思います。私は一介の新聞記者ですから、ただの天狗会に属する年長天狗ですから。さて、用は以上ですか?ならば私は帰りますね、これから永遠亭の取材があるので」
「---------------。」
「はい、それでは」
外に出ると、先程いた2人はもうどこかに行ってしまったようだった。
「そういえば、にとりが今日新しいカメラが完成すると言っていましたね。行ってみますか」
そう言って黒い翼をバサッと広げて飛び去った。射命丸が立っていた場所には数枚黒い羽根が落ちていた。
「ん?やあ文じゃないか。早速だけどカメラが完成したんだが、見てくれるかい?」
「勿論です。今回はどんな機能を乗せたのですか?」
大きな翼を閉じて、またその高い一本下駄をコツコツ鳴らしながら河城にとりのラボへ入っていった。
「今回はそんなに変な機能はつけてないつもりだよ。ただ今回の目玉は超高画質!10キロ離れてる人の表情が撮影出来るのだよ」
「それは素晴らしいですね。しかし、新聞で高画質は映えるのでしょうか」
「そうか、それを考えていなかった」
「まあ、それはそれで売れますが。それで今回はおいくらですか?」
「どうせ領収書は天狗会持ちなんだろう?」
そういってにとりはカメラ本体と、修理した望遠レンズ、そして領収書をまとめて渡した。
「ありがとうございます。そういえばこの間の大将棋はどうなったんです?」
射命丸はポッケからメモ帳とペンを取り出して質問をする。
「まだ中盤だよまだあと4日くらいかかるかな」
「今の所はどちらが優勢ですかね」
「今の所は互角かな。でも今回は負けないよ」
「成程、じゃあいい感じに記事にしときますね。それではありがとうございました。」
「またきたまえ」
射命丸はペコリとお辞儀をして去っていく。
「さて、そろそろ永遠亭に行きますか」
腹からぐううと音が漏れてくる。
「その前に腹ごしらえと行きましょうかね。腹が減っては戦はできぬ。」
そんな射命丸の目に飛び込んできたのは「ヤツメウナギ始めました」ののぼり旗であった。
「あそこがいいですね」
そう言って、射命丸はスカートを押さえながら降りて行った。
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「あらもうこんな時間よ、蓮子」
「おっと、そうだね。そろそろお開きにしましょうか」
「そうね。今度は何の話をしてくれるのかしら」
「んー、吸血鬼とかどうかしら」
どうも幸星です。
天狗たち、妖怪の山の住民たちが出てきました。今回は前回に比べるとライトでしたね。
次回は吸血鬼ですね。
それではサヨナラ
原作:上海アリス幻樂団




