1章 始まりへ
「なぜ君が選ばれたのか、それは君にはある能力があるんだ。」
「能力・・・・?」
「そう、だがこの世界ではその能力は使えない。じゃがある場所なら使える、どこじゃと思う?」
「異世界か?」
「正解じゃ。神というのはこの世界とあちらの世界を監視するのが仕事じゃ、じゃがそこで問題が起きた」
「それが魔王の出現か」
「うむ。魔王は悪魔や魔獣どもを従えて村や都を侵略し始めたのじゃ。神たちはそれを止めるべくこの世界でいい人材を探し始めた。この世界の人というのは生まれつき能力を持っているのじゃ、じゃがどれもがぱっとしないものばかり、しかも上位の神がこの世界での能力使用を禁止した、じゃからこの世界では能力が使えないのじゃ。じゃがそこで見つけたのが君じゃ。君の能力は誰よりも優れている」
「俺の能力は一体なんだ?」
「君の能力は相手の優れている事をコピーする能力じゃ。じゃから頼むその能力を使って魔王を倒してもらいたい。」
「・・・・・」
俺は考えたどうするかを。そしてこのとき、自分の今までの日常が走馬灯のように頭の中を駆け巡った。そして決断した。
「行くよ・・・あちらに」
「いいのか!?」
「ああ。俺は今の日常に退屈を感じていてね。これも何かの縁だ、俺が魔王を倒してやるよ!」
「礼を言うよ少年ありがとう。」
「時雨でいいよ」
「ありがとう時雨。そしてこれからよろしく頼む。これから我光の神メリエルは君のパートナーじゃ」
「パートナー?」
「そうじゃ。他の神に頼まれたのだよ君のパートナーになり魔王を倒すことを」
「つまり君がパートナーってことは神の力がついてくるってことだよな。なら楽勝じゃん」
「簡単にいくといいのじゃがそうはいかないのじゃ魔王の力はとても強いのだ」
「まっそうだよな、楽勝だったら俺に頼みに来ないよな....後俺、能力の使い方わからないんだけど」
「それは大丈夫じゃ。あちらに行けば自然とできるからな」
「それは便利だな」
「では行くとするか」
そう言うとメリエルはポケットから紫色に輝く石を取り出した。
「それは?」
「これはルーン石といってな、魔力を石に込め投げると空間が曲がり異世界への扉が開く代物じゃ、ちなみに神にしか使えない」
「空間を曲げるか...恐ろしいな」
「くどいようじゃが最後に訊くぞ本当に行くのじゃな?」
「ああ行くよ!」
そう言うと彼女は石に魔力を込めたのか石が光だした。そして彼女は石を投げた。
空間が変な音を出しながら曲がり、そこに真っ黒い扉が出現した。メリエルは扉をゆっくりと開き始めた。中は黒い空間だった。
「では行くぞ」
彼女は緊張しているのかその言葉は重く感じられた。
「ああ」
そして俺も緊張をしていた。
扉の中に入り、黒い空間を歩き始めてどのくらいがたっただろうか途中で光が見え始めた。そして光まで辿り着くにつれ周りが騒がしくなってきた。俺らは路地裏とみられる場所に出た。
「ここは?」
「どこかの路地裏のようじゃな」
「まずここからでるか」
「そうじゃな」
路地裏から出るために歩き始めると人通りが目に入ったので、そちらに向かう。
「時雨ここはどうやら王都みたいじゃ」
「なぜわかったんだ?」
「あれを見よ」
彼女が指差すところを見るとそこには、盾と二つの剣と王冠が描かれた旗があった。
「あれは王族を示す紋章じゃ。王族というのは王都にすんでいるからな」
「なるほど」
「返しなさい!」
俺たちが来た路地裏から女性の声が聞こえてきた。気になった俺たちは声が聞こえた所に走り出すと、そこにはローブを着た人と泣いている小さい男の子とがたいの良い男が二人いた。
「うっ...うっ...」
「そのお金はこの子のでしょ!」
「返すわけないだろバーカ!」
「しょうがないこれじゃ埒があかないわ、実力行使するしかないようね!」
「お前に何が出来るんだ?」
男二人は嘲笑いを始めた。
「おい貴様らそんなことして楽しいのか!」
とメリエルが言った。
「お前何する気だ!?」
「まぁみておれ、神の力をみせてやるのじゃ」
「そんなことしていいのか?」
「大丈夫じゃ。記憶をいじるだけじゃから」
「それ大丈夫なのか?」
「何こそこそしてやがる」
「騒ぐな。これから貴様らには痛い目に遭ってもらう」
そういうとメリエルは左手を男たちにかざし目を瞑る。男たちはそれを見て少し怯む。
「あれ?なんじゃ?おかしいぞ!」
「どうした?」
「時雨大変じゃ!神の力が使えない!」
「今なんつった?」
「神の力が使えないのじゃ!」
メリエルが涙目になる。
「おいそれじゃお前はただの幼女じゃねぇか!!!」