第十話 入学式とSクラス
王立魔法学術院の寮の中庭。朝の光が白い石畳を照らし、遠くから講堂の鐘が鳴る。
「よし……制服、サイズはぴったりだな。バッジもちゃんとつけてあるし、ばっちりだ。」
寮の室内に備え付けられている姿見で自分の制服姿を確認しているのは、今日、王立魔法学術院の入学式を迎えるおれ。今おれが置かれている状況を数か月前の自分に言っても、絶対に信じてもらえないだろうな。あのころは、自分が冒険者になる姿ばかり想像していた。少なくとも、こんな服装で王都にいることは想像していなかったな。
姿見で制服をきちんと着られていることを確認したおれは、忘れ物がないことを確認して部屋を出る。18番室という部屋番号は、おれがルクスロット寮第一学生寮の個室に住むことを許された20人の学生の一人であることを示している。
部屋を出たおれは、廊下の向かい側にある、1番室のドアをたたく。
「リアナ、準備できたか?そろそろ会場に向かうぞ」
「うん、準備できてる。いま行く。」
部屋からそう返事が聞こえてすぐ、一番室のドアが開く。
「おはようビリー、今日はいい天気。」
「お、リアナ。今日は早いな」
「入学式だからね」
彼女はリアナ=レグナート。第97期王立魔法学術院の首席にして、リリーエル王国がレグナート辺境伯領家の長女。由緒正しい家系に生まれたまごうことなき才女だ。
綺麗な銀髪をなびかせ、いつもの無表情でビリーを見上げる。片言で口数の少ない彼女だが、そこには悪意はない。
「シオンはまだか?」
「うん、こっちには来てないよ。」
「じゃあシオンも迎えに行くか。」
おれたちはそのまま廊下を少し行き、7番室と書かれたドアをノックする。
「おはよう、ビリー、リアナも。」
ノックしてすぐにそう言いながらドアを開けたのは、シオン=レグナート、リアナの双子の兄で、レグナート辺境伯領の長男、つまるところ次期当主だ。貴族風の装いがよく似合う、品のある青年は、柔らかい笑みを浮かべて部屋から出てきた。
「おうシオン、おはよう」
「ああ、おまたせビリー、リアナ。」
「おはようシオン兄。」
「じゃあ行くか。入学式」
三人は入学式会場となる学術院魔法修練場の第一修練場がある本校に向かうため、寮の階段を降りていく。
「あ、そういえばクラス分けってもうされてるんだよね」
シオンがそう切り出し、ポケットから学生証を取り出す。
「ああ、そういえばそうだったな。学生証に表示されるとかなんとか......見てみるか」
シオンに続いて、おれとリアナも学生証を取り出す。
「私は見なくてもわかる」
「まあそうなんだけど、一応な」
まずは首席がゆえクラスが自明なリアナが学生証からクラス情報の欄を開き、ディスプレイを表示させる。淡い水色に光ったその画面に浮かんだのは――
「……『Sクラス』」
「まあそうだよね。リアナ首席だし。じゃあつぎは僕でいいかい?」
「ああ、やってくれシオン」
次はシオンの番だ。
「お、僕もSクラスだ」
「ま、ここまでは簡単に予想できたことだな。」
本題はおれ。特別方式で入学したおれが、果たしてSクラスに入れているかどうか......
「まあ20席だし、寮も個室だし、たぶんSだと思うんだけどね。」
「私もそう思う。ビリーならSクラスでも違和感はない。」
「じゃあ見るぞ......」
おれはそう言ってディスプレイのクラス情報をタップする。そして出てきたのは......
「Sだ」
Sクラス、という表示がディスプレイに短く書いてあった。
「三人ともSクラスってことだね。とりあえずよかったよ。おめでとう、ビリー。これからは友人として、そしてクラスメイトとしてもよろしくね。」
「ああ、こちらこそだ。今はおれが三人で一番下だが、二人とも、油断してるとすぐに席次を抜いてやるから、覚悟しておけよ?」
「シオン兄はともかく、私を抜くことはない。」
「リアナ、それひどいからね?」
そんなやりとりを交わしながら、三人は学術院の本館に入る。広々とした石畳の回廊を抜け、やがて白亜の大講堂がその姿を現した。
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「……すごいな、ここ」
第一修練場に入った途端、ビリーは目を見張った。
壁一面に魔法陣の装飾が施され、天井からは浮遊する魔導ランプがゆっくりと回転し、虹色の光を落としていた。
「講堂は王家の戴冠式にも使われたりとかするし、公式の場としての歴史もあるからね。」
「そうなのか。おれたちが試験を受けた第三修練場とは大違いだな。」
「私たちは貴族の付き合いで何度か入ったことあったから......」
「ああ、そういえば貴族だもんな。油断してると忘れちまうぜ」
「はは、忘れててくれた方が、僕たちとしてはうれしいよ。こうやって気兼ねなく話せる友人は貴重だしね。」
「それならいいんだが......」
と、余裕をもって会場入りしたおれたちはしばらく雑談をした後、クラスごとに並ぶため、該当の列に向かった。
「Sクラスの列は......あっちみたい」
「もう何人か並んでるね」
「お、あれミーナだ。Sクラスだったんだな。後でホームルームの時に声かけよ。」
「おやビリー、知り合いかい?」
「ああ、隣の部屋のやつだ。一昨日寮で会って仲良くなったんだ。」
「なるほどね、僕も寮で何度か見た顔がちらほら見当たるね。やっぱり個室組はSクラスなのかも......」
「って、Sクラスの列、他のクラスより少なくない?」
おれは周りを見回して、Sクラスの人数の少なさに驚いた。他のクラスはうちの何倍もいるぞ。
「詳しいことはまだわからないけど、噂によるとSクラスは特別らしいからね。本当に限られたメンバーしか入れないんだと思うよ。」
おれたちはそんなことを話しながら、Sクラスの列に並び、入学式が始まるまで雑談をした。
しばらくしたころ、たっぷりのしわと長い髭を蓄えた老紳士がとても良い姿勢で壇上に上がる。彼が静かに手を挙げると、会場の燈の色が変わった。会場のざわめきが収まっていく。
「入学式……始まるね」
シオンの言葉と共に、王立魔法学術院の鐘が高らかに鳴り響いた。
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白亜の講堂。天井を浮遊する魔導灯の光が、式の始まりを告げる鐘の音とともに、講堂全体に降り注ぐ。
壇上へ、一人の老人が静かに上がった。深い紺色の長衣に身を包み、白銀の髭は顎の下まで伸びている。その名を知らぬ者はいない。
「王立魔法学術院 学長、バーズパース=バレルロッド様より、お言葉を頂戴いたします」
魔導板に浮かび上がるその名とともに、会場が静まり返った。
「……未来ある若き術師たちよ」
老人の声音は落ち着いていた。だが、柔らかさの中に底知れぬ重みがある。
「私はバーズパース。今日、諸君らを“生徒”として迎えることができ、誠に嬉しく思う。」
その瞳は濁っておらず、むしろ魔力の深淵を湛えたような光を放っている。
「諸君の前にある道は、決して平坦ではない。だが、それは誰かに敷かれた道でもない。学ぶとは、自らの道を見つけることである。魔術とは、力を誇ることではなく、“世界を知ること”に他ならん」
全員が息を呑む。リアナも、シオンも、ビリーも、じっと言葉に耳を傾けていた。
「“術”とは、知の体系であり、戦の道具であり、そして……責任だ」
静かな口調の中に一瞬だけ、鋭い刃が混じる。
「この学術院は、王国のため、そして学ぶ者のためだけにあるのではない。世界の均衡と未来のためにこそ、存在している。諸君ら一人一人が、その未来を背負う一員に足ることを、私は信じておる」
彼の言葉が終わると、講堂に静かな感嘆の空気が満ちた。
「……ご静聴、感謝する。心より、諸君らの新しき道に祝福があらんことを」
バーズパース学長は、杖を一度、軽く地に打ちつけた。魔導灯の色がまた変わったことに気づき、多くの学生が一瞬それを見上げる。ふと視線を壇上に戻すと、学長の姿はすでになくなっていた。式が次の段階へ進む合図となる。
「では、続きまして――」
壇上の左右から、ゆっくりとした足取りで中年の男が現れる。
無精髭、肩の落ちた制服、乱れ気味のネクタイ。寝ぐせのように跳ねた髪。見た目は明らかに“疲れた大人”そのものだった。
「第97回生 学年主任兼Sクラス担任教師、ベル教諭です。」
ざわつく空気の中、ベルはあくびをかみ殺しながら、マイク付きの魔導具を手にする。
「えー……どうも。初めまして、だな」
声は低くて掠れていたが、どこかよく通る。講堂中に響く。
「俺は、ベル。ただのベルだ。長いし、俺も覚えてない」
「おいおい……大丈夫かこの人……」
ビリーが小声でリアナに囁くと、リアナは彼について簡単に話す。
「18歳で王国魔導近衛隊の隊長に上り詰めた男。現在は軍属で、7年前の東方諸国との戦争で大戦果を挙げてる。」
「東方諸国との戦争っていえば、一時この王都付近まで攻め込まれて、陥落寸前だったこともあるってあの戦争だよな?え......すげえ……そんな風に見えねえ……!てか、そんな人歴史で出なかったぞ」
「歴史の教科書に載るのは基本貴族。平民が歴史の教科書にのりたいなら、軽く世界を変えるくらいしないと難しい。」
そんなすごい人でも、歴史の影に埋もれていくんだな......。
「ま、おれが出てきても校長が言ったことに補足する必要もあんまりないんだけどな」
ベルは手元のメモをちらりと見て、やる気なさそうに続けた。
「今年度は全体で約400名。各クラスに分かれて四年間学ぶ。成績によってクラスは入れ替わる。クラスは以下の五つだ」
魔導板に、クラス構成が表示される。
《王立魔法学術院 クラス構成》
Sクラス(特別課程)
20名限定。王国選抜候補。
Aクラス(上位課程)
学術・魔導ともに優秀な者。
Bクラス(中級課程)
学術院内において平均的な者。
Cクラス(育成課程)
基礎強化クラス。座学は試験範囲の確認から始める。
Dクラス(育成課程)
基礎学習クラス。座学は試験範囲の学習から始める。
「ま、簡単に言うと“S”はエリート。うるさくなるから、変な優越感は持つな。下のクラスが悪いわけでもない。特に俺は、そういう意識持ってる奴は嫌いだ。戦場ではプライドの高い奴から死ぬか、プライドの高い奴が足を引っ張って味方を殺すからな。」
ベルの声に、妙な説得力がある。教員というより、戦場帰りの兵士のような圧。
「ああ、あと今日の午後は各クラスでHRだ。場所は各クラスの教室。位置は学生証を見ろ。」
「HRの後は寮生の入寮式があるからあんまりだらだら動くなよ。寮母さんに迷惑をかけるな。あの人は怒らせちゃいけねえからな。」
そう言い終えると、ベルは「あー……疲れた」とぼやきながら壇を降りた。
そのあまりに自由すぎる態度に、講堂の空気がやや緩んだが――
「ベル先生、なんか変な感じだったな。」
おれは、ベル先生の佇まいに違和感を覚えた。
「少し変わった先生なのは間違いないね。」
「いや、そうじゃなく......」
シオンは「どういうことだい?」とおれに聞いたが、おれは違和感をうまく言葉にすることができなかった。
「なんか、魔力の流れが変な感じなんだよ」
その後、滞りなく式は終わり、各生徒がHRに向けて各クラスに移動し始める。その際何やら多くの視線を感じたが、それはおれたちがSクラスだからだろう。うらやましそうな視線もあれば、ギラギラと闘志をむき出しにした視線も感じた。
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———午後、Sクラスに集ったのは、王国が未来を託した“20名”の少年少女たち。
入学式が終わり、生徒たちはそれぞれ学生証に表示されたクラスに従って各教室へと移動していった。最上階東翼、他の教室とは構造そのものが異なる石造りの空間——そこがSクラスの教室である。
一見、古い礼拝堂のような静謐な空間の中、20人の新入生が揃い、ざわざわと声が交錯する。
「ミーナ!ミーナもSクラスだったんだな。」
「あれ、ビリー君だ。ビリー君もSクラスなんだ。後ろの二人はお知り合い?」
「ああ、友達のシオンにリアナ。双子だよ。」
「こんにちはミーナさん。僕はシオンだよ。ビリーとは受験の時利用した宿が同じで、そこからの仲なんだ。」
「わたしはリアナ。よろしく」
「私はミーナ。よろしくね!」
おれの隣部屋、17番室に個室を与えられたミーナは、茶髪のくせ毛な女の子だ。どうやらおれと故郷が同じらしく、そこで意気投合した。理由までは聞いていないが、どうやらミーナは魔法の研究者になりたいらしい。
「三人とも同じ宿で同じクラスまで来たんだ。すごい確率だね......。とりあえず、仲良くしてくれると嬉しいな。」
「ああ。こちらこそ、同じクラスの仲間として、仲良くしてくれると嬉しいな。」
「ミーナ、友達」
おれたちがそんな会話をしていると、重厚な扉が、ガチャリ、と鈍く開いた。
「……んぁー……よう。全員いるな?」
現れたのは、一見教師とは思えない風貌の男だった。無精ひげにクマの目、皺の寄った黒の教員ローブ。手にはコーヒーのマグ。
「さっき壇上でも話したが......オレが担任のベルだ。あと学年主任も兼ねてる。めんどくさい役職を二つも押しつけられてな……やれやれだ」
教師らしからぬ口調に、何人かの生徒が顔を見合わせた。
「んで、今日のホームルームの内容だが、簡単に三つ。自己紹介、今後の学園での予定の確認、明日の授業の連絡だ。順番にやるぞ。まずは自己紹介から。名前と出身、それから適性属性を言え。喧嘩売るような態度はなしだ。威勢のいいのは嫌いじゃないが、そういうのは実技で見せてくれ。」
「......じゃあ、席次順にいけ。……お前からだ、リアナ。」
Sクラスのメンバーの自己紹介は、まとめるとこんな感じだった。
「リアナ=レグナート。レグナート辺境伯領出身。属性は火。趣味は魔法の研究。研究課に行くつもり。よろしく。」
「フアン・デ・リリーエラ。リリーエラ王国の第三王子だ。属性は火。最高の環境で魔法を学べることを楽しみにしている。どうかフランクに接してほしい。よろしく頼む。」
「リリー=ボーウェン。ボーウェン伯爵領出身だよ!。属性は水。私は家を継げないから、冒険者になろうと思ってるの!冒険者になりたい人とか、冒険話が好きな人はぜひ話したいわ!よろしく!」
「わたしはドーラ。めがさめたら王都の病院にいたの。きおくがないからなにもわからないけど、おもいだしたい。よろしくね。」
「ベックだ。故郷はない。親父は傭兵だった。おれはちゃんとした騎士になりたい。属性は風。よろしくな。」
「......アン。属性は雷。食べるのと寝るのが好き。よろしく。」
「クロッカス=シレジエです。王都出身です。シレジエ騎士爵家の娘として、立派な騎士になることを目指しています。ベックさん、私は同じ志を持つ者が同じクラスにいてうれしいです!実家から通うので寮生活の皆さんとは少し距離ができてしまうかもしれませんが、どうか仲良くしていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。」
「おれはカナタ。田舎町のサンダーランドってとこから来たんだ。属性は火と雷の二重属性症。今は暴走しちまうから魔法がろくに使えないけど、ここで勉強してちゃんと使えるようになりたい。よろしく!」
「僕はシオン=レグナートです。レグナート辺境伯領出身で、適正は風だよ。最初にあいさつしたリアナとは双子だよ。仲良くしてくれると嬉しいな。よろしくね、みんな。」
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「わたしはミーナ。冒険者の町ギブスから来たよ。属性は水。魔法の研究者になりたいと思ってるんだ。よろしくね!」
「おれはビリー。おれもギブスの町から来ました!属性は......古代属性のうちのどれかです。自分の適性を知るための研究を頑張りたいと思ってここに来ました。最終的には冒険者になりたいと思ってます。よろしくお願いします。」
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
Sクラスでは末席となっているおれの自己紹介が終わって席に戻る。すると教室の端にだらんと座っていたベルが少しだけちゃんと座り直し、マグを宙に置いてから話し始める。
「さて、自己紹介は以上。みんな個性的で結構だ。各々気になると思った奴はいると思うが、いったんそれは横に置いといて、交流は後でやってくれ。次は今後の予定についてだ。」
ベルが手をたたくと、教室の正面に魔術スクリーンが浮かび、そこに予定表が表示される。
来月(5月):「玲瓏大祭」内 魔法師トーナメント
全学年参加の公式試合形式。希望者参加だが、Sクラスは何名か強制で出動させる。
6月:クラス対抗魔法戦(演習形式)
全クラス参加。クラス対抗の攻城戦で、戦術・展開速度などを評価する。
ベル「トーナメントでは、実力も名前も知られる。本気でやらないと、魔導機関や各家の評価にも関わる。クラス戦はそれ以上だ。結果を残せば、来年度のクラス分け、就活の推薦状……まあ色々ある。あとは今後のパーティー活動......ああ、これは今はいいや。」
「……あー、あれだ、のんびりしてる暇はねぇと思え。追われる側だって自覚をしとけよ。……質問は?」
あまりにけだるそうなベル先生におれたちはほんの少しだけドン引きしており、質問をする余裕のあるやつはいなかった。
「そうか。ないなら構わねえ。五年間、このメンバーがかわらないことを祈ってるよ。よし、じゃあ今日はここまでだ。明日は実力テストをする。おれのやり方でな。……じゃあ、解散」
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
「なんというか、すごい先生だったね。」
「そうだなミーナ。でもなんかすごい先生らしいぞ、あの人。」
「ええ、そうなの?見えないね」
「ほんとにな」
「自分のやり方で授業するって言ってたけど、大丈夫なのかな」
「まあこの学院でSクラスの担任と学年主任任されるってことは、実力は十分なはずだと思うよ。」
「それもそっか」
おれたちはあの後入寮式を終え、寮に戻ってミーナと会話をしていた。ちなみに、入寮式でシオンは寮長、リアナは副寮長に選ばれたため、今は寮母のジャンヌさんにとらわれている。もろもろの説明を受けているようだ。
「実力テストってなんなのかよくわかんないけど、とりあえず頑張ろうね!同郷として、これからよろしく!」
「ああ、こちらこそよろしくな」