表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嘘の代償  作者: 矢枝真稀
44/45

出会いから現在

美月視点です。今回は美月の回想となります。

小学生の頃といえば、男女関係なく接し、みんなが友達。中学生から高校生の頃は、不安定な気持ちを押し止め、男子生徒を意識する事もなかった。

大学進学から一年が経ち、心にゆとりが生まれた頃から、私の視野は広がっていく。そんな折り、涼しい風が吹く楠のベンチで眠る男子学生に出会った。


それが、海棠澪亜との最初の出会い・・・。


あれからもう、一年が過ぎたのだ・・・。

最初は、ただほっとけなくて追いかけ回す毎日・・・出会いから一週間、少しづつ心の中を打ち明ける澪亜に対して、私の気持ちは恋などと気付く筈もなかった。日々表情が明るくなる澪亜と共に過ごすうちに、私の心にも、変化が現れる・・・。


もう少し、側にいたい・・・


澪亜の笑顔をもっと見たい・・・


どうしてそう思うのだろうか・・・。私は己に問い掛ける・・・。そんな想いは募る一方で、私は答えを見つけだす事が出来ない・・・。


この気持ちは何だ?私は澪亜をどう思っている?


どう思っている?・・・そう投げかけたら、答えが返ってきた。


(好き・・・なのか?)


好きって何だ?私は澪亜の事を、どう好きなのか・・・。


(友達として?)


友達として・・・いや、確かに友達としても、澪亜の事は好きだ。だが、何かが違う・・・


(それとも、異性として?)


異性?好き?どう好きなの?LIKE?LOVE?

LOVE・・・愛?愛って何?

新たな問いに、私は悩む日々を過ごす。そしてある時、答えはある一言で解明した。



「恋人ですか?」



恋人・・・なぜか頬は熱くなった。そして慌てて否定した澪亜の言葉に、恋人でもないくせに、心がチクッと痛くなった。


(これが、答え・・・)


私は、澪亜が好きなんだ・・・これが、恋なんだ・・・


そう考えれば、全ての辻妻が合点する。


(好きだから、側に居たい・・・)


(愛してるから、その笑顔をもっと見たい・・・)


LIKEではなく、LOVEなんだ。私は澪亜を愛してる!




心の中を覆っていた霧が、サァーッと晴れるような感覚。自分の気持ちに気付いた時、私は行動を起こし、断られる事を覚悟して、自分の想いを伝えた。


一週間後に返事を聞かせてくれ。自分でそう言った筈なのに、一日一日が長く、毎日が期待と不安・・・。いますぐ、返事をして欲しいと願う、私の心。言葉と心は、完全に矛盾している。

休み明けの前日、アパートの前で眠る澪亜が目に映った時は、心臓が大きく脈打ち、鼓動が速くなるのを感じた。




こんなにも、私の心をぐちゃぐちゃに掻き乱す愛しき人・・・海棠澪亜は今・・・



















私の恋人として、私を優しく抱きしめている。

次話で、嘘の代償は完結を迎える事になりました!前半はストーリーの展開が思うようにいかず、私自身、とても苦労しました。しかしながら、更新をする度に伸びるアクセス数が、私をここまで支えてくれました。本当に読者の皆様のおかげだと実感する毎日です!早いうちに、最初話を更新する予定ですので、最後までお見逃しなく!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ