これって・・・デート!?パート2!
澪亜視点。短めです。
PM12:43 翁美谷公園入口。
先輩の住むアパートと俺の生活するアパートの、ちょうど中間にある公園が、今回の待ち合わせ場所。普段はゲートボールに励むおじいちゃん、おばあちゃんの姿も、連日の雨で、誰もいない。
梅雨の間の晴れ間というべきか、本日は快晴。雨降りの後という事もあり、濡れたアスファルトが太陽の光で湿度の高い生暖かさを生産中。
「これって・・・デートなのか?」
あまり考えないように心掛けてはいるものの、先輩と二人っきりでどこかヘ行くのは、飲み屋以外、初めてである。
今の格好は、黒い無地のシャツに、ワインレッドの和柄のインナー、ジーンズは少しタイトにしてみた。ま、大して普段と代わり映えはしないのだが・・・
「澪亜、お待たせ!!」
「いや、俺もい・・・」
えっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰?
「先輩?」
「なんだ?や、やっぱり変かっ!?」
いや、なんつ〜か・・・
「・・・可愛い」
「なっ!?か、可愛い?」
「・・・あ、いや、とっても似合ってます!」
「ホントか!?」
白いシャツに、淡いブルーのインナー、赤と黒のチェックのスカートから覗く生足も、いやらしさより綺麗さが勝ってる。全体的に、清潔感漂う印象だ。
「先輩のスカート姿、初めて見た」
「沙那に服を借りてな、せっかくだから、少しオシャレしてみたんだ」
恥ずかしそうに頬を染める先輩。何故だか俺も、顔が熱くなった。
「さて、このままここで時間を潰すより、どこかヘ行こうか?」
「そうですね、とりあえず街にでも行きましょうか!」
「そうだな」
どことなく雰囲気的に、俺と先輩は街へと足を向けた。
◇◇◇◇◇◇◇
PM1:08 神凪通りアーケード前
電車で10分少々、地元最大のアーケード街に到着。ま、昨日もここに来たのだが・・・。
ちなみに、昨日立ち寄ったオープンカフェKnightも、このアーケードの中にある。平日ではあるが、相変わらず行き交う人は多い。
「まずは、どこに行きますか?」
「そうだな・・・とりあえず、服が見たい」
「じゃあ、まずは先輩の服選び・・・で、どこのショップですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・どこだろ?」
はい、無計画〜。
「先輩がいつも行くショップとかは?」
「・・・あれは、ここから結構遠い」
「それじゃ、歩きながら良さそうな店を探しましょうか」
「だな!」
行き当たりばったりの無計画デート(?)は、こうして始まるのだった。




