キミの隣で・・・
美月視点、短いです。
泣いて、泣いて、泣き叫んで・・・・・・
疲れて、眠っていた。
全てを涙に変えて、吐き出して・・・
気持ちは、落ち着いていた。
ふと隣を見れば、静かに眠る澪亜の姿・・・。しがみついた私に、何を言う訳でも無く、ただ頭を、優しく撫でてくれていた。
「どうして・・・?」
彼を起こさぬよう、静かに呟いた。
まじまじと、眠る澪亜を見つめれば、しっかりと刻まれていた眉間の皺は消えていて、伸びた前髪が、出会った年月を物語る。
「こんなに温かいんだ・・・?」
しっかりと握りしめていた澪亜のシャツが、しわくちゃになっている。
「お前の隣は・・・」
改めて、澪亜の隣は温かく、落ち着く事を実感する・・・。私にとって、お前の隣は・・・
「安らぎの、場所・・・・・」
不意に口から零れ落ちた言葉は、澪亜の耳には入らなかった。
私の探していた、安らぎの場所・・・それは・・・・・・澪亜の隣だったんだ・・・。
「ありがとう、澪亜・・・」
起こさぬよう、私はそっと、彼の肩に頭を預ける・・・ほら、温かい。
澪亜・・・お前にとって、私はなんだ?
そう言おうとして、言葉は詰まる・・・。私にとってキミは・・・・・かけがえのない、光・・・。
心の闇を照らす、優しい光・・・。
私はキミに、何もしていないんだ。きっかけを作っただけ・・・。
けどキミは、知らぬ間に私にとってかけがえのない存在になっていたんだよ・・・。
「・・・好き・・・」
友達として、親友として・・・一人の女として・・・キミが、好き。
「ようやく、わかったんだ・・・」
兄の墓参りに行った時、私は兄さんに、キミの事を話したんだ。もちろん、何も言ってくれなかったけど。
「アパートに帰るまでの時間、ずっと考えてたんだ・・・」
澪亜の頭を撫でながら、想いを一つ、一つ、言葉にしていく。
「私は、会いに行くよ・・・」
まだ、気持ちの整理が出来たわけじゃないけど、いつかきっと・・・
その時は、私の側に居てくれないか?
「澪亜・・・キミが側に居てくれるだけで」
私はこんなにも、心が落ち着くんだから・・・
雨足は弱まっている。帰るなら、今のうちだろうが・・・
もう少し、もう少しだけ、キミの側に居させてくれないか・・・?
キミが目を覚ますその時まで、この温もりを、感じていたい・・・
今はそれが、私の幸せになる・・・キミの温もりは、私にとって、小さな勇気・・・