良い夢を…。
睡眠障害になりました。
寝ても寝ても眠くて仕方ない、そんな症状が続いていたのです。現実から逃れようとする願望があるからなのか、失ってしまった幸せが、夢の中だけには存在していると云う希望からなのか…。眠りについている時間が多くなってきたのです。
起きていても、脳が正常に機能していない。意識が常に霞がかっている、そんな気がしていたのです。何をするのも億劫で、家事もままならない。入浴する気にもならないので、肉体は少しずつ汚れていきました。人間特有の脂の匂いが、この肉体に染み付いていったのです。化粧をする事もなくなり、鏡を見る機会も減りました。いや。違いますね。鏡を見る事は自分の姿を見る事になりますから…。化粧が出来なくなったのでしょう。
それ故なのか、家の外に出る事すらも億劫になり、負の連鎖に陥ってしまったのです。
家の中も、肉体の内側も…。
穢れた気が充満していく。
家の中も、私の内側も…。何かが満ちては欠けていき、夢現の感覚が続いているのでした。
そして、何時からか…。
夢と現実の境は曖昧になりました。
夢の中にいるのか…。
現実の中にいるのか…。
私には認識出来なくなっていったのです。




