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新しいお仕事?

孤児院に着くと、早速子ども達に囲まれた。



「サラー!フレッドー!」

「待ってたよ!絵本読んで!」

「お外いこうよ!」

「高い高いしてー!」


「皆さんまずはお勉強です。今日は読み書きよ!」


「「えええーーーーー」」



内容は多少違うが毎週このやり取りをする。

よく飽きないなと思いつつも、毎度笑ってしまう私も大概だ。


フレッドは登り棒になっている。

3人の男の子に登られてもびくともしてない。あしらい方が多少雑だが、子ども達が笑っているからまぁいいかな。



「サラ。フレッド。いらっしゃい。いつとありがとう。本当に助かるわ」


「院長先生!こんにちは」


「子ども達のお勉強が終わったら2人で院長室に来てくれない?話があるの」


「話ですか?わかりました、お伺いします」


「よろしくね」


読み書きの勉強が終わり、少し子ども達と遊んだ後、院長先生の部屋に向かう。

子ども達が名残惜しそうに途中までついてきた。



「サラ姉、今日はもうおしまいなの?」


「ごめんね。院長先生に呼ばれてるから今日はここまでね」


「フレッドはいいだろ!?もっと遊ぼうぜ!」


「俺も呼ばれてるんだ。また来週な」



フレッドが男の子の頭を乱暴に撫でて引き剥がす。

が、男の子はまだ諦めてない。無言の攻防が続いているが、そっと見ないふりをした。


にしても、院長先生からお話なんてなんだろう?

電球の付け替え?庭木の剪定?もしくは何か催し物でもあってその手伝いとか?フレッド、パン屋だし。出店出してーとかなら私も体力だけは自信あるから店番しよ。



院長室に着くと、院長先生の他に私たちの知り合いが座っていた。



「ローズおばあちゃん!」


「なんでここにいるんだ?」


「あなた達、ローズと知り合いだったの?実は私達アカデミーの同級生なのよ」



イザベラ院長と紅茶を飲みながら待っていたのは花屋のローズおばあちゃんだった。孤児院での仕事を始めた頃、道にうずくまっているおばあちゃんを私が見つけて看病したのだ。


店舗兼お家で一人暮らしをしているおばあちゃんは、階段を踏み外して怪我を負い、病院へ行こうとしたが、歩いているうちにどんどん痛みがひどくなり途中でしゃがんでしまったらしい。


すごく気のいいおばあちゃんですっかり仲良くなった私達は、孤児院に来るたびに度々2人でお店に顔を出していた。



「驚かせて悪かったね。イザベラに2人が今日来ると聞いてね。店で待っていても来てくれるだろうと思ったんだけど、私からのお願い事だから繋いでもらったんだよ。実はサラに仕事を紹介したくてね」


「お仕事?」


「治癒魔法師の仕事さ。孫が病院勤務でね、欠員が出て今探しているみたいなんだ。待遇もいいし、職場も穏やかな環境だと聞いているし、サラの治癒魔法は一級品だから是非紹介したくてね」









「え、、っと。それは、、、」




思わず冷や汗が出た。

予想の範疇を軽く超えてきた。


まずい。

この状況は非常にまずい。

長くなりそうなので、一旦切りました!

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