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46 ある貴族の謝罪

 今日はもう遅いので、私と同じ宿にレオと叔父さんが泊まる事になった。


 部屋はもちろん別々、叔父さんが結婚するまでは『キス』までにしてほしいと懇願したからだ。


 私とレオは今まで会えないと思っていたし、何十年ぶりと言って良い程の運命の再開をしたのだから、あと数年だったら我慢する事をレオと話し合った。


「レオ、叔父さん、来てくれて嬉しかった。

 ありがとう。

 おやすみなさい」


 レオは私のオデコにキスをして、私が部屋に入ったのを確認してから就寝した。


 隣にはレオと叔父さんがいるんだ、そう思うだけで気持ちが楽になるし安心して眠れる。


 レオ、叔父さん、来てくれて本当にありがとう。


 私は心の底からも感謝をし、私も就寝した。


 

 朝日が眩しくて、目を擦りながら大きな欠伸をして起床し、身支度を整え部屋を出るのと同時に、叔父さんも部屋から出てきた。


「ミオ、おはよう。

 昨夜はゆっくり眠れたかい?」


「叔父さん、おはよう。

 うん、隣にレオと叔父さんがいると思ったら凄く嬉しいかったし、安心して眠れたよ」


「ははははっ、それは良かった。

 レオも起きてるから、朝食の後、レオとデートして来ると良いよ」


「デ、デート!

 なんか久しぶりすぎて、緊張しちゃうかも」


「ミオ、大丈夫だ。

 いつもの可愛いお姫様の話し方、行動で良いんだよ。

 お昼になったら、皆の所へ帰ろう。

 皆ミオの事を心配しているから、特にダンは凄く心配していたよ。

 一緒に帰ろうな」


 私はいつもの笑顔で頷いた。


「悪い、遅くなった。

 ミオ、おはよう」


「フフフッ!

 うん、レオ、おはよう」


 3人で食堂で朝食を楽しく食べていると、あの貴族が来た!


「あ、あの。

 昨日は大変申し訳ありませんでした。

 両親に酷く怒られ、反省しています。

 本当に申し訳ありませんでした!」


 レオと叔父さんは無表情で、朝食を食べている。


 私は、この貴族にされた事は凄く傷付いた、けど……反省したって気持ちは伝わってくるよ。


 私は、フォークを置き、ゆっくりと椅子から立ち、貴族の方へ向いた。


 レオと叔父さんは私が自ら、貴族の方へ向いた事に黙って見守っていてくれた。


「私は、貴方にされた事は許せなかった。

 でも、今は反省して自ら私達の所へ出向き、謝罪をしてくれた事を受け入れます。

 これからは、女性の気持ちを考えて、本当に好きな相手の方だけに『キス』をしてあげて下さいね。

 もちろん、強引なのは駄目ですよ?」


「はい、お優しいお言葉をありがとうございます。

 これからは、心を入れかえて誠実な男になります!」


 私は頷き、手を振って見送った。


 レオと叔父さんは微笑んでくれ、美味しい朝食を楽しく会話しながら食べた。


 この後は、レオと久しぶりのデートだ。


 凄く楽しみ、何処に行こうか悩むけど、ここはレオに任せる事にした。

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