45.婚約者の登場
私はレオ以外の男性にキスをされた事で、頭がパニックを起こしていた。
あの貴族の事なんかより、レオに嫌われるのが怖かった。
他の男性にキスをされたら嫌われるんじゃないのかな?
って私が勝手に思い込んでいるだけなんだけど、23年も会って話してなかったからレオが考えている事が分からなかった。
気付けば夕方になっていた、どうしよう!
ここの場所も分からないのにSOSの手紙なんて出して、私ってば何やってんだろ。
窓から外を眺めていた時だった。
「えっ、あれは……ドラゴン?」
来てくれた、レオが来てくれた。
レオ、レオ!
私は走って外に出た、あの変態貴族がいたがスルーして大きな声を出してレオを呼んだ。
「レオ!!
レオーーッ!!」
ドラゴンの背から飛び降り、私を愛おしそうに抱きしめてくれた。
「おいっ!
俺様を無視するな!
……えっ!」
あの変態貴族は顔色を変えて、間抜けな声を出している。
「お前か?
俺の大切な婚約者に『キス』をしやがったのは。
おい、聞いてんのか!!」
「貴方は、貴方様は、あの有名な伝説のお方、アーサー様ですよね?」
この人何なの? 急にペコペコし出して。
「あんなの3日間で終わった事だろうが、それに俺1人でした訳ではない!
お前はミオに謝罪しろ! キスしたんだろ? 婚約者がヒョロヒョロのブサイクだって?
俺の顔をよーーく見ろよ! 何処がヒョロヒョロだ? ブサイクなのはテメエだろうが!」
レオがヒートアップしちゃった。
この変態貴族、泣きそうな顔してるし。
少しだけ可哀想になって来たかも?
でも被害を受けたし、レオは手を出してないんだし、これくらいは良いよね。
「申し訳ありません!
あの子が俺を誘惑したのが発端でして、キスしてって言われた時は驚きましたよ。
ですが、この事は誰にも言いませんので、俺達家族をお守りいただきたい」
なっ!!
はぁ? 私が誘惑? 嘘もここまで来ると終わったな。
レオの手が出ても私は責任持たないから!
拳を握りしめ、怒りに震えるレオは私に耳打ちをした後、変態貴族は地とキスしていた。
「目を瞑り、耳を塞いでてくれ」
と、耳打ちしてきたので何が起きたのかは予想がついていた。
レオは私が本当に無事なのかを確かめるかのように、キスをした。
「そう言えば、ここがよく分かったよね?
何で私がここにいるって分かったの?
愛の力って言わないよね?」
「ははははっ、愛の力って言いたいが、ミオを見つけてくれたのはドラゴンだ。
オヤジのドラゴンがミオの居場所を知っていたんだよ」
「そうだったんだね。
後で御礼を言わなきゃね」
私はニッコリと微笑んだ。
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