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44.ミオからのSOS

 私は周りを見ながら街の雰囲気を見ていて気付いたんだけど、着物の様な生地を身にまとっている人が多い?


 この生地欲しいな、何処で売ってるんだろう?


 船がいっぱいだし魚介類もいっぱいだ。


 あれは、砂糖・塩・コショウ・醤油にソース、調味料まである!


 此処でも買い占めよ!


「おばさん、この店にある生地を全部下さい」


 驚きながら、最後は笑顔でアイテムボックスに入れてくれた。


「ありがとう。

 金貨890枚と銀貨90枚だよ」


「また来ると思うので、金貨900でお釣りは食費にでもして下さい。

 おばさん、ありがとう」


 次のお店へと急いだ、調味料のお店!


「おじさん、ここの調味料を全て買っても良いですか?

 お金とアイテムボックスがあるので大丈夫です」


 聞かれる前に大丈夫アピールをすると、おじさんは元気良く「持ってけ泥棒」と笑いながら言っていた。


「全部入ったな、金貨190枚と銀貨90枚だ」


「金貨200枚で、お釣りはおじさんへの感謝って事で、また来ます」


 手を振って、船着場まで歩いた。


 色んな船がいっぱいだぁ!


「おい、そこのお嬢さん。

 この絵の少女を見なかったかい?」


 私は、心臓が口から飛び出そうなほどバックンバックンなっている。


 こ、怖いけど、怖がったらバレちゃう! 何とかしないと、どうしたら!


「ごめんな、怖かったよな?

 ただ聞き込みしていただけなんだよ」


「見てはいないけど、その子は何かしたの?

 もしかして犯罪者とか?」


 聞いて対策を考えなきゃ、こんな時に誰かいてくれたら心強かったのに、私が我儘を言って反抗なんてするから迷子になるんだよ。


「犯罪者ではないよ、凄い魔法が使えるらしくて、レットーラの国王が探しているんだよ。

 あとは、SS級の英雄が異世界へ帰ったと言われてるから、この子を探しているんだよ」


「そうだったんですね。

 良い情報が無くて、ごめんなさい」


「お嬢さんのせいではないよ。

 気をつけて帰るんだよ」


 怖い騎士と優しい騎士がいるんだ、今の人達は優しい方の騎士さんだったわ。


 レオ、叔父さん、叔母さんは異世界へ帰った事になってるんだ、でも何で異世界へ帰った事にしてるんだろう? 謎だらけだ。


 帰りたい、レオに抱きつきたい、涙が出そうになった時だった。


「キミ可愛いね、俺の彼女にしてあげても良いよ!

 キミの手から良い匂いがするよ、キミも貴族だろ?」


 手にキスをされ、嫌悪感が凄くて私は後ろに飛び退いた。


「止めて下さい!

 私には婚約者がいますので、お断りします」


「キミの婚約者は僕より不細工でヒョロヒョロなんだろ?

 隠さなくても分かるんだよ、さあ僕の胸に飛び込んでおいで」


「キモいのよ!」


「待てよ! 今何て言った!! 俺様に何て言ったと聞いてるんだ!

 女のくせに調子こいてると痛い目に遭うからな!」


 建物の壁に押さえつけられて、やだやだっ! それだけはイヤッ!


「止めてっっっ!!」


 ……レオ以外の男に『キス』された。


「今日の夜が楽しみだな!」


 私は怖くなり素通りして宿屋へ入り、急いでSOSの手紙を書き、レオへ飛ばした。


 お願いレオ、助けて!!


 *************** 手紙を受け取ったレオ ***************


「な、何だとーーーーッッッ!!

 親父、ドラゴンに乗せてくれ、ミオが危ない!」


 ギルドにいる皆はアーサーを見ている。


「手紙を見せろ」


 《レットーラの国王はレオ、叔父さん、叔母さんは異世界へ帰ったとふれ回っているみたいで、代わりに私を探しているみたい。

 これはどうにでもなるけど、ある男が問題で、今いる街の貴族だと思うんだけど、しつこく交際を迫られて断ったのに、壁に押さえつけられて『キス』された。

『キミの婚約者は僕より不細工でヒョロヒョロなんだろ』とか『今夜が楽しみ』とか言われて、宿屋の前にまだいるの!

 レオ助けて!!》


 やっとミオからのSOSが来た。


「ミオにキスだと……俺が不細工でヒョロヒョロ?

 そいつの顔を見てやろうじゃねぇか!!」


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