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32.王都『レットーラ』へ

 明日の朝、王都へ行く事になったので今日はギルド内でお祭り騒ぎだ。

 皆、お酒を飲んだりお肉を豪快に食べたりと勢いが凄すぎて、私はお腹いっぱいだよ。


「ミオ話があるんだ……外に行こうぜ」 話は何となく分かってた。

 私は『サイレント』をし、声が周りに聞こえないようにした。


「初めて会った時は、面白い女って思っていたが……一緒に過ごしてる内にお前を目で追っていた事に気付いたんだ! 俺はミオが好きだ! 答えは分かってる、これだけはミオに伝えたかったんだ」 ゼクスさんは、これを伝えないと前に進めないから……と言ってギルドにいるルシアさんを見ていた。

 ミオが帰って来た時には、俺とルシアは貴族の世界へ帰ってると思う……俺の我儘を聞いてくれた親との約束だから……その時は手紙を送るよ!

 と言って、私は泣きながら頷いた。

 ゼクスさんは最後に抱きしめて、頭を撫でながら「また会えるから」笑顔で言ってくれた。


 ギルドに入り、ルシアさんに抱きついた。

「もう……会えないの? 私、ルシアさんにいっぱい迷惑やお世話になってばかりで、何のお返しも出来なくて、ルシアさんはお姉ちゃんみたいで……」 これ以上言えなかった。

「ゼクスから聞いたんでしょう? 会えるわよ。私ね、お見合いの話が来ているの。相手がね……歳下なのよ、落ち着きがなくて直ぐ頭に血がのぼって目が離せないのよ……誰か分かったでしょ?」

 ルシアさんはゼクスさんと結婚するんだ。


「私、誰も死なない世界にしたいから、いろんな所へ飛び回るよ! ルシアさん達に何かあったりしたら直ぐ飛んで行くよ!!」 ルシアさんには、絶対に無理はしない事!! と言われ、私は頷いた。


 私はルシアさんに「結婚式や子供が出来た時は……会いに行っても良い?」 ルシアさんは顔を赤く染めて「ええ! もちろんよ!」 私は、もう一度抱きついた。



 話を終え、外に出て『エリアシールド』 街全体に盾の魔法を付けた。


『エリアバリヤー』 街全体に結界を張った。


『エリアリフレクション』街全体に反射の魔法を付けた。


『エリアパワフルバリヤー』街全体に強力な結界を張った。


 周りが虹色に輝いてる。なんだか綺麗だな……何か気配がして『フライ』 で飛んだ。

 アイツら……私が悲鳴をあげたら、アイツらボコられるだろうな……「きゃああぁぁぁ〜〜〜〜っ! 助けて〜〜!!」 これでアイツら終わりだね。


「ミオ!!」 1番目は……玲央兄ちゃん……ではなく、アーサーさんです! 2番目がダンさん……パパです。……あとは皆同じタイミングで出てきた。


「オマエ、またミオを……親父、お袋、やっぱコイツは領主に向いてねえわ! あの話を進めてくれないか? ミオの事が本当に心配なんだ!」 アーサーさん? 何の事なんだろう?


「俺の娘を返せ! 金は幾らでもやる、あの女を渡せ!」 領主はフーフー鼻息を鳴らし、唾を飛ばしながら言った……「唾が飛んでるし……汚ねえなぁ!」 女! 何処だ!! 叫ぶたびに身体中のお肉が……揺れていますよ。


「あの女は、ワシの嫁に決まったんだ! 早く返せ! あの感触が……ぐふふふっ!!」 コイツは別の意味でフーフー鼻息を鳴らし、はぁはぁと興奮ぎみだった。 キッモ!! カエルみたいな顔で……「キモーーーーッ!!」 って叫んでいた私です! 変態カエルが私を探して、キョロキョロしていた。


 アーサーさんとパパは、頭に青筋を立てて怒りを抑えていた。


「あの娘は、俺の魔物を盗んで金貨まで奪ったんだ!! 早く娘を出せ!!」 このストーカー野郎は弱いくせに叫びながら怒鳴った!! 「魔物を奪ったのはアンタでしょ! 嘘ばっかつくなバーーーーカ!!」 私に真実や反論されて黙るストーカー野郎!



 コイツら言いたい放題だな、なんかウザッ! 『雷檻』サンダージェイル! バチバチバチッ! 雷の檻は音を立てながら3人のストーカーを閉じ込めた。


『静電気』 バチーーッ! バチーーッ! バチーーッ! と何度も何度も攻撃した。

「ひい〜〜っ!」 や「ぎゃあぁぁぁっ!」 とか「ぐあぁぁぁっ!」 などと悲鳴を上げて……。


「ミオ、降りて来い。もう大丈夫だから」玲央兄ちゃんに言われ、腕の中に降りた。

 玲央兄ちゃんの腕の中に入ると、気が緩んだのか眠ってしまった。


 ギルドに集まってくれた皆に頭を撫でられて、お祭り騒ぎは終わったみたい。



 朝になり、出発の準備が終わった。


 私はギルドの皆・バズさん・ボブさん・リリーさん・ダンさん・ゼクスさん・ルシアさんと一人一人抱きしめた。


 最後に涙をポロポロと流し「……玲央兄ちゃん……ぅゔあぁ〜〜ん、もう居なくなったりしないよね? 私が王都へ行っても居なくなったり、消えたりしないよね?」 「ミオ、必ずお前の所に行くよ! 約束した物もあるしな!」 空色の指輪? 「空色の指輪の事?」 玲央兄ちゃんは頷いた。 覚えててくれて、ありがとう! と言い抱きしめた。


 アリアはボブさんとリリーさんに泣きながら抱きついて、挨拶した。


 私はダンさん、バズさんとゼクスさん・ルシアさんに挨拶も終わり、出発の時間になった。


「ミオ、変な奴について行くんじゃないぞ!」 手を振って見送ってくれた。


 叔父さんと叔母さんはドラゴンに乗って飛び、私達は『フライ』 で飛んだ。


  私はアリアと手を繋いで話しながら飛んだ。


「皆、行って来ます!」 と言って手を振り、王都を目指した。

誤字や脱字がありましたら、すみません。


読んでくださり、ありがとうございます。


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