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22.強敵現れる

 私はバズさんに、ここから東にある町の事を聞いた。


「バズさん、東にある町って……イーベルより状況が悪い場所なの?」

「ミオ、なんでジースアンを知っているんだ?」


 バズさんに、今日ゼクスさんと行った事とジースアンで町の人々に治癒魔法と魔物の肉などを置いて来た事を話した。


「ジースアンは……奇病が発生したと伝わっていたんだが。……治ったって事は領主は虚言を吐いてたって事か!」 「……そうなるかと……」 見た事も無いような怖い顔で話していたバズさんに、私は頷きつつ一言だけ言った。


 明日もジースアンへ行こうと思ってる。


 魔獣を見付けつつ、果物系もあったら良いな〜〜って考えてる私です。


「ミオ……明日も行くつもりか?」 バズさんの問いに対して頷きながら返事をした 「うん、行く」


「ミオ、この事をダンに話して来る……もし可能なら、俺とダンを一緒に連れて行ってくれ!」

「うん、分かった」

 バズさんは、私の返答を聞いた後、ダンさんの所へ走って行った。



『フライ』 私は果物が無いかな? と探してはみたものの、それらしき果物は無く……大きな肉なら……歩いていた。



『超風圧』ハイ・エアブレス! ググググッ!! ビッグベアーを超強力な風圧で動きを封じ『雷』サンダー! ドシャァーーーーン!! 「チェックメイト! 肉ゲットーーーー!!」 私はルンルン気分で帰ると……イーベルの入り口でダンさんとバズさんが待っていた。



「ミオ、何してたんだ?」 「ミオが強いって言っても女の子だ。し・か・も……防御力も攻撃力、HPが低いんだぞ、俺達を頼ってくれ」バズさん、ダンさん……頷いて「ありがとう! 早速、頼み事なんだけど……肉はあるけど果物が無くて」ダンさんとバズさんに聞くと「それなら、ここから北に歩いて直ぐの所に甘い木苺と林檎がある」私はピョンピョン飛び跳ねて喜んだ。



 私はダンさんとバズさんの手を握り……ダンさんはビックリしたように後ろに跳び退いた「ぅおっ! ミオ何してんだ?」 んっ? 何って、手を握らないと魔力を流せないし飛ぶ事も出来ないじゃん。


「何って、手から魔力を流して手を握らないと飛べないよ? 私の手を離したら……確実に死ぬよ?」


「おいおい! 怖い事言うなよ」 「分かった! ほら、握って良いぞ」 バズさんは普通なのに、ダンさんは何でこんなに焦ってるの? まあ良いか、「先ずは魔力から」じゅわぁ〜〜っと暖かい物が身体中を巡ってる感じだ。


「果物の所まで行くね」 ダンさんとバズさんは声を揃えて「おうっ!」 ヒュンッ! 「飛ぶって……こんな感じなんだな」 「俺は飛んだのは初めてだぞ! ミオ、アレが果物だ」私達は果物がある場所へ降りた。


「うわぁ〜〜! 果物がいっぱいある」 木苺に林檎、ジースアンの人達にいっぱい持って行かないとね!


 川だ……魚も持って行こう。

 川の水に『放電』スパーク! やった、魚がたくさん浮かび上がった。


『フライ』魚を浮かばせて、アイテムボックスに入れた。


 ダンさんとバズさんがこの光景を見て俺達と手を繋がなくても『フライ』で飛べないのか? と聞かれたので、攻撃魔法や治癒魔法は何とか慣れてきたけれど、生活魔法や他の魔法は慣れるまで時間がかかるかもしれないし、今すぐに出来る可能性はあるが……怖くて、実行出来ないでいる事を伝えると「人間ではなくて、魔獣で試してみたらどうだ?」 とダンさんに提案され「その手があった! ダンさんありがとう!」 と抱きつくと、照れたように頭に手を置いていた。


「今日は急いで行きたいので、手を繋いで良いですか?」ダンさんとバズさんは頷き、手を出した。


『フライ』 ふわぁ〜〜! 空高く飛び、普通の速さで飛んでいたが何故だか分からないが、急いだ方が良いって警告の様な不安が押し寄せて来た!


「…………!! ダンさん、バズさんスピード出しますが良いですか? 怖いからって漏らさないで下さいね」 ダンさんとバズさんが声を揃えて「もらさねぇよ!」 私はスピードをあげて、ビュゥゥゥンーーーーーーッ!! ダンさんとバズさんは私の焦る様な顔を見て何かを察したのか、繋いでいた手に力が入った。


 ヤバイ! ヤバイ! 昨日、無理にでも結界を張ってれば……「……うぅっ……早く、もっと早くーー!!」 私が泣いてるのを見て「ミオ、あの町か?……何だアレは!」 「オイオイ、アレは【ミノタウロス】何でこんな所に居るんだ!」私は空中で、ダンさんとバズさんがいるのも御構い無しに『超風圧』ハイ・エアブレス! ビュグググググッ! 動きを静止させ、ミノタウロスは私を見て「グオオオオォォォッ!」 と怒りをぶつけるかのように吠え、口からはダラダラと唾液を流し、目は真っ赤に血走り、鼻からは荒い息がフーーッフーーッと出て私だけを睨みつけている!!


 私は無意識に震えているのか「ミオ、退却しよう!」 「あのミノタウロス、ミオだけを見ている! 俺達に勝ち目はない!」 ダンさんとバズさんに退却命令されたが、ジースアンの人達を見捨てたくない!


 私は負けない! 絶対に倒してやる!



『放電』スパーク! ビリビリビリッ! もう一度『放電』スパーク! 『放電』スパーク! 『氷刃』アイスカッター! ビシュンッビシュンッビシュンッ!! 『雷』サンダー! ドォーーーーン!! ミノタウロスは息が耐え耐えだ。あと少し! 「ミオ、頑張れ!」 「ミオ、トドメを刺してやれ!」 私は頷き『雷』サンダー!! 『雷』サンダー!! 「グガアァァァァッ! ゴボゴボゴボッ……」 ドオオォォォンッッ!! ミノタウロスは赤黒い血の泡を吹きながら倒れた。



「……うっ……気持ち悪い、下に降りるね」 私はフラフラしながらヘタリ込み、ガタガタ震えていた。



 ダンさんは「もう大丈夫だ! ミノタウロスは倒れた、もう大丈夫だからな」私を抱きしめて安心させてくれた。


 時間がたち、私はミノタウロスをアイテムボックスに入れ、私達はジースアンに向かった。


誤字や脱字がありましたら、すみません。


読んでくださり、本当にありがとうございます。


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