17.飛行中に魔獣と戦う私!
イーベルの広場で野宿しようと思って、アリアと用意をしていたんだけど、宿屋の夫婦と元気になったちびっ子の双子が私達の周りを走り回りながら「僕のトコに来て」 「私のトコに来て」走るのを止めて、私とアリアの手を引っ張って親の前まで連行された。
「皆さん、私達の宿へ泊まって下さい。御礼にはならないのは分かっていますが、どうぞ泊まって下さい!」宿屋のファミリーは頭を下げて懇願してきたので、行く事に……。
宿に行く事になったのはバズさん・ダンさん・ゼクスさん・ルシアさん・ボブさん・アリア・私の7人で宿屋へ移動中、ボブさんとアリアが仲良く話していた「アリア、道中……大丈夫だったか?」 「私が寝ている間にミオが魔獣を壊滅状態にしてたよ、寝たふりして見てた」 「ミオは……この世界で一番強いって言われてるからダルーズ・グレッグ領主が我が子にしようと狙ってると聞いた」私は盗み聞きをしていたので大声を出してしまった!
「ええーーーーーーっ!!」 皆の動きが止まり私は注目されていた。
そんな事より、領主の事だよ! 私を我が子にするって……絶対にヤダ!
私は「盗み聞きをしてごめんなさい。少しだけ1人になりたいから、少しだけ……ゴメンね」 私は飛行魔法の『フライ』で夕日のオレンジ色の空を飛んだ!
「ミオ、待って! ミオーーーー!! お父さん、ミオが……うぅっ……帰って来てくれるかな……」アリアは泣きながら座り込んでしまった。
私は……魔法の箒が無くても飛べるんじゃん! と呑気に考えていた。
あれって……やっぱり、ワイバーンだ! 色は、緑が2匹と青が3匹? 「青は初めて見た、美味しいのかな?」 私は“ニヤリッ”と肩唇を上げ、狩っておこう! 肉よカモーン!!
私は飛行したまま片手を上げ、『雷檻』サンダージェイル!! ゴゴゴゴゴーーーーーッ! 雷を操り、ワイバーンの集団を牢獄の様に閉じ込め……『放電』スパーク!! バリバリバリバリーーーーーーッ! 広範囲にワイバーンの体に放電を何度も落とす。
動きが鈍くなり『氷刃』アイスカッター! ヒュンヒュンヒュンッ! 「グガガアァァーーーー!!」 威力と速度の高い氷で出来た刃がワイバーンの体を貫いて倒した。
「チェックメイト!!」
ワイバーンをアイテムボックスに入れた。
あの草原は? 降りようと思い近づくと……ドドドドドドドドドドッッッ!! 「ぎゃあぁっ! あぁ〜ビックリした。何がいるの? バイソンの群れだ!」
皆のお土産が出来る! バラバラに動かれる前に『土檻』アースジェイル!! グゴゴゴゴーーーー! 10匹のバイソンを土で出来た檻に入れ『放電』スパーク! バリバリバリバリーーーーーーッ! バイソンを早く倒して帰ろうと思い、感電させた。『風矢』ウインドアロー!! シュパパパパパパパッ! 「チェックメイト!!」 バイソンは簡単に倒せた。アイテムボックスに入れながら考えていた、私は皆と一緒にいたら危険な事に巻き込んでしまうんじゃないか? と。
「はぁっ」ため息を吐き、帰って話を聞いてから考えよう。
『フライ』私は飛行は出来るのになんで箒は駄目なんだろ?
今度は成功するかもだし、アイテムボックスから魔法の箒を出し箒に乗ったと同時に箒が暴走し「うぎゃああぁぁぁーーーー!! 止めて〜〜……ぎゃあああぁぁぁーーーー!!」 私は何処を通って来たのか、イーベルの広場で暴れ、村長の家の前で箒が私を乗せたままクルクルと回り「あぁーーーー、目がーー」びゅうぅぅぅーーーーと別の場所へと暴走した時に……バズさんに受け止めてもらっていた「おっと! ミオ、大丈夫か?」 私は安心したのか涙を流して眠った。
「ミオ、ミオはどこ?」 「アリア落ち着け、ミオは眠っているだけだ」アリアは父親にミオは大丈夫だった事を聞かせてもらい、ホッとしていた。
宿屋のベッドに寝かせてもらい、アリアとルシアさんに頭を撫でてもらいながら朝までグッスリだった。
目を擦りながら、下に降りた。
「あら、ミオさんおはよう。ゆっくり眠れた?」 「はい、箒に暴走されたのは覚えてるんですけど、そこからの記憶が無くて」宿屋の奥さんが教えてくれた「バズさんが箒を止めてくれて、ミオさんは疲れて眠ったらしいよ」私は両手で顔を覆った。
恥ずかしい!
あっ、魔物の解体……「解体って出来ます?」 私は広場に移動し、アイテムボックスから倒したワイバーンとバイソンの群れを出した。
「ちょっ……えぇっ!! マジかよ……」「食べれない種類だった?」 後ろからダンさんが「高級すぎて食べるのが怖いって意味だ! ミオ、お前はまたとんでもない高級な肉と素材を丸まま持ち帰りやがって」頭を優しく撫でられた「領主になんかミオはやらん、アリアと姉妹になるか俺の……」「なる!」 言い終わる前に即答した私、その時に「あーーーーっはははははっ!!」 ゼクスさんに爆笑されていたダンさん。
「ねぇ、なんで私がアリアと姉妹にって話になってるの?
ダンさんは……何か言いかけてたよね?」
ダンさんは、私さえ良ければ俺の養子になるか? って言いたかったみたいで、アリアの父親が養女にって言ったらアリアが反応して、私を絶対に姉妹になるんだ! って初めての我儘を言ったらしい。
でも、私の親は強くて頼りになる人物の方が良いから! と言って、ボブさんはダンさんを見ていたんだとか。
アリアとルシアさんが広場に走って来るのが見えた。
私は、アリアとルシアさんに手を振りながら微笑んだ。
誤字がありましたら、すみません。
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