16.イーベルを救助!
私は戸を優しく控えめにコンコンコンッ! ノックをした。
「……だれ……です……?」 声からしてヤバイと判断し、戸を開けて女性に『キュア』『リフレッシュ』私達は痩せ細った女性を見て「大丈夫ですか? 他に病人は?」 女性は後ろに指をさして震えながら「夫と子供達を助けて!」 それを聞くと私は走って隣の部屋へ行き『キュア』『エリアリフレッシュ』病気を先に治し、疲労回復をした。「今はまだ寝ていて下さい。お料理の材料も持参したので、あとでお持ちしますね。では、次の患者の所へ行ってきます」軽い足取りで次々と『キュア』と『エリアリフレッシュ』をして回った。
最後の家だ、コンコンコンッ! 返事が……ない? もう一度コンコンコンッ! やっぱり返事がない、ここには8人家族で祖父母・夫婦・息子2人に娘2人なのだが、心配になり飛び込んだ! バア〜〜ン! 「失礼します! 『エリアキュア!』 『エリアリフレッシュ!』 周りを見ると……「お嬢さん、ありがとう」私はアリアと床にへたり込んだ「間に合って……良かった! ……うわぁ〜〜ん……グスッ……」 「ミオが頑張ったからだよ……うぇ〜〜んっ……グスッ……」2人で泣きながら抱き合っていた。
私達の頭を撫でてくれ「ありがとう。お嬢さん達のお陰で治ったよ! 俺の兄貴だけは元気……あれっ、いないな? 何処行ったんだ?」
お兄さんって、もしかして「お兄さんって解体が出来ますか?」 「あれっ、兄貴の事知ってるのかい?」 私は、ここへ来た理由と魔獣を倒し食料として持って来たは良いが、解体が出来なくて困っていた所に、お兄さんが来てくれて今は料理を担当してもらっていると伝えると、女性陣が一斉に走って行ってしまった。
えっ? なんかマズイ事言っちゃったかな?
おじさん達は「気にしなくて大丈夫だよ。息子は……解体が得意だけど食事は……食べられんくらいクソ不味いんだ」 あはははっ……まぁ、そういう人っているよね。
村長さんが様子を見に来てくれて「町の皆を助けてくれて、ありがとう! 本当にありがとう!」 一緒に解体してくれてる所に行くと手をブンブン振って、血が飛び散ってる……魔獣の血が飛び……「うっ!」 気持ち悪くなり、倒れてしまった私です。
話し声、賑やかな声、頭を優しく撫でられてる感覚、こういうの好きだな。
皆が笑い合いながら歌い、子供達は美味しいご飯と言いながら喜び……この撫でられる感覚知ってる「ルシア……さん」 ミオは凄い事したな! これ程とは! 神の化身や神の使徒とまで言う輩が出る前に何とかせねばな! って、物騒な話まで聞こえたので……「ゆっくり寝れないし!」 と言いながら起きた私を上から見下ろしてるのは……「出たぁ〜〜! 『ビッグベアー』だぁ〜〜!!」 「誰がビッグベアー! 本当にオマエは危ない事に首を突っ込んでよお……だが……ありがとな!」 この町を救いたいと常々思っていたんだとか。思うだけじゃ解決しないよね? 私が実行してなかったらこの町は……終わってたかも、じゃなくて終わってたんだよ!
国王ではなく領主が悪いよ!
ここイーベルの資金を握り潰してるんだから!
そうだ、この町に結界を張っておこう『エリアシールド』町全体に盾の魔法! 『エリアバリヤー』町全体に結界を張る! 『エリアリフレクション』町全体に魔法攻撃の反射を付ける! あとは何かあるかな……『アラーム』敵や人が近付いたら知らせてくれる警報! 次様子を見に来る時に考えよう。
頭を撫でられた! ゼクスさんに撫でられた!
明日は雨が降るよ。「ミオ、俺達から離れるなって言っただろ! 心配したんだからな!」 ゼクスさんってね、ぶっきらぼうだけど本当は優しいんだよ。
「心配かけてごめんなさい。でも、見捨てる事は出来なかったの……」俯いて、涙が地面に落ちた。
「ムヴゥッ!」 豊満な胸を押し付けてくるルシアさん、抱きつくのは良いよ、良いんだけど……その胸を押し付けられたら……窒息しますよ。羨ましい胸ですけどねぇ!
「ぎゃははははっ! 『ムヴゥッ!』 ってなんだよ。あ〜〜ははははっ!!」 ゼクスさんのお尻に『静電気』ビリリッっ!! 「いってぇ〜〜〜〜!! ミオ、オマエなぁ〜〜」 「あっかん『ベ〜〜』!」 私達のやり取りを見て町の皆と笑い合いながら、消化の良い細切れの肉のスープやパン、元気な子供や男衆は肉を食べた。
誤字がありましたら、すみません。
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