表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/53

12.観光気分と内緒の治癒魔法

 ギルド内に居た人達まで試験場にいた。


 野次馬? まぁいいか、何時も通りの戦いで行くか。


 何時ものように? 試験ならほんの少しだけなら……良いよね。


 アーサーさんが上衣を脱いだ! 凄い筋肉!! ムキムキマッチョ……やっぱり「ビッグベアーだあーーーー!!」 試験場に響いた声でダンさんとバズさんが【ビッグベアー】の言葉に反応しそうになっていた。


「ミオ、ここは戦場かモンスターがいると思って戦え! 遠慮なんかしてみろ……ギルドカードは無しにする」それが嫌ならかかって来いと挑発するが、私は大人な対応で……。


 私は炎・水・氷・風・雷・土・光・闇の順で魔法を出そうと考えてるのもあるが、広範囲の魔法攻撃もしたいからギルド全体に強力なエリアシールドをかけようと考えていた。


「では、行かせてもらいます……が、その前に少し失礼……」と言って、何時もの無詠唱でギルド内に『魔力壁』エリアシールド!! をした。その後、私は『灼熱息吹』フレアブレス! ギルドに向けて灼熱の炎を放つ!! 『津波』ツナミ!! 今度は大波のようにギルドへ攻撃を何度も何度も繰り返す!


 私の攻撃はこれで終わりではなかった。『氷槍』アイスランス!! 威力が高い氷の槍が怖い程に突き刺さる! 『竜巻』トルネード!! 威力大の竜巻がギルドを襲うと同時に『雷』サンダーが襲い、当たると確実に殺せる! 『土刃』アースカッター!! 威力も速度も速い土の刃でギルドを目掛けて次々と飛んで来る。


 アーサーさんだけではなく、ギルド内の全員が放心状態でダンさん・ゼクスさん・ルシアさんまでも動けずにいた。


 私はまだ止めない『光線』ライトビーム!! 威力は絶大で光線に当たれば確実に殺す事が出来る。『闇刃』ダークカッター!! 威力もあるが速度もあり何度もギルドの人達に向けてシールドに当たっていた「チェックメイト!!」 いつもの言葉で終わらせた。


他に試験が無いのかを聞いてみようと思ったが皆さん……放心状態で、瞬きさえ出来ないくらい凄まじい魔法だったようだ。


「あの……アーサーさん?……」返事がない…………。

 私は指を鳴らし、ギルド内のシールドを解いた。


 あれから10分はたつのに、まだ放心中です! 暇すぎよ! 少しの散歩なら大丈夫だよね。


 ギルドの受付をしているアイリスさんに「ギルドマスターも皆さんも……意識が無いみたいなので、少しだけ散歩して来ます!」伝えて、逃走するように走る……観光〜〜!!


 アイリスさんの返事を聞かずに……タタタタタタタタッ!!


 私はスキップして街並みを見た、やっぱり素敵な風景だ。


「お嬢ちゃん、さっきダンといたよな? これ食うか? お代はいらないよ?」 私は頷き、パクッと食べた……美味しいーーーー!! 「おじさん、凄く美味しい!」目をキラキラさせて頬を赤く染めて美味しいって言葉を大袈裟に何度も言い、回りのお客さんに良く聞こえるように言った! 効果有りです。


「おやっさん、これを4つ!」「おい、親父さん5つくれ!」「私は3つ」「8つくれ!」 大盛況になってた。おじさんは私にウインクと共に手を振ってた。私もおじさんに手を振って次はどこ行こうかな〜〜って考えながら向かった。


 わぁ〜〜! 甘い果物みたいな匂いがする……美味しそう〜〜って見てたら、店員さんと目が合って「お嬢ちゃん、味見するかい?」 嬉しくて即、頷いた。一口飲んだ瞬間「んん〜〜〜〜! すっごく美味しい〜〜!!」 私はまた大きな声で大袈裟に褒めた。だって本当に美味しいんだもの! 「このビタミンは美容と疲労に良いかもーーーー!!」 さっきより声を大にして言った。此処でも効果抜群です。


「私に3本!」「俺にも3本」 「私は5本頂戴!」「ワシは3本買うぞ!」 おばさんが手を振ってくれたので、私はウインクして次を目指した。


 テクテクッ……テクテクッ……歩いた先には広場があり真ん中には大きな噴水があった。そこがもの凄〜〜〜〜く広くて、綺麗な花も咲き乱れイベントなどの会場になりそうな雰囲気があるわね。


 私より小さい子供が走って遊んだり、お年寄りの御夫婦はベンチに座ってマッタリと過ごしていた。主婦らしき人達は、たぶん世間話をしてるのかな? 主婦は……どんな世界でも一緒なんだなと改めて思った。


 噴水を近くで見ると、色んな形で水が流れたり出たりしているので、私も空いてるベンチに座って噴水を見ていたが、回りの雰囲気も観察しようと思い見ていた、子供が走っている所に男性が突っ込む形で小さな子供に思い切り弾き飛ばし、子供は頭からは血が出て、足は骨折したのか腫れあがっている。


 あの男性見た事が……あっ! ウルフとトレント泥棒!! こんな小さな子供に怪我を負わせたくせに、子供を見て「気をつけろ! クソガキが!!」 と暴言を吐いて去ろうとしたが、子供の母親が怒鳴り「うちの子になんて事をするの! 治療費を出して!!」 男性の腕を掴もうとした時に、母親の方も蹴り飛ばした! 「ガハアッ!」 蹴られたショックでうずくまる。


 私は見ていられなくて『風圧』エアブレス! グググッ! 風圧で行動を封じた。

 男は風圧で身動きが取れなくて「助けてくれーー!!」 と叫ぶが、誰も助けてくれなかった。自警団の人達がウルフ・トレント泥棒男を縄で縛り連れて行った。怪我した子供の怪我は酷く、助かっても歩く事は困難になる可能性が高いと言われ、母親は泣き崩れた。この街には治癒師はいるが……料金が高く、平民は安い薬草で処置をしなくてはいけなかった。


 私は、怪我をした親子に近づき「子供さんを治療しても良いですか? 今からする事は内緒にして下さい」一言だけ言い『ハイヒール』女の子と母親の怪我は直ぐに治った。母親は「料金が払えません! どうしたら……直して頂いたのに申し訳ありません」私は「料金なんていりませんよ、困った時はお互い様です」と優しく言い、女の子の頭を撫でた。回りの方々には「ありがとう!」 と感謝され「私も平民なので、怪我や病気の時は遠慮なく言って下さい」頭を下げた後、皆に手を振って広場を出た。




誤字がありましたら、すみません。


読んでくださり、ありがとうございます。


『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』にタップかクリックして頂けると、執筆の励みになります。


ブックマークと評価を宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ