うつ病と告げられた日
8月△日
頑張って働こうと思っても心と体がついていかない。そんな自分も、一方的に退職勧告してきた会社も、許せなくて、どうしても悔しくて、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」に行くことにした。
そのまま辞めた方が精神的には楽だっただろう。でも、経済的な心配もあり、ひとまず休職できないか、と考えた。でも、辞めますと言ってしまった私に、その手は残されているのか―。それが心配だった。
総合労働相談コーナーで出てきたのはちゃんとした厚労省の職員のおじさんだった。この手には慣れてるらしく、私の話を聞いて、適切なアドバイスをくれた。退職届は言った言わないの問題だから、すぐに会社に辞める意志がないという手紙を送りなさい、と。
それでも会社と喧嘩する勇気が持てなかった。何て言われるか分からないからだ。
その日、私は数ヶ月間通っている心療内科の診察があった。私は今までの自分の体調のことと、会社であった出来事を先生に話した。次第に自分でも何を言っているか分からなくなり、声が震え、気付けば大泣きしてしまった。先生は、私の話を聞いて、「うつ病」と診断した。
先生は、会社が行った行為は、労災申請できるレベルだと言ったけれど、それでは会社と本当に喧嘩することになってしまう。裁判沙汰になれば私も精神的に疲弊するだろうと勧めなかった。
心療内科の先生は、厚労省の職員のおじさんが言った方法を支持した。まずは休職し、傷病手当金を受け取りながら治療をするべきだと。そして、落ち着いたら結論を出せば良いと言った。
私はその日、会社に速達の文書を送った。怖かった。