表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

うつ病と告げられた日

 8月△日

 頑張って働こうと思っても心と体がついていかない。そんな自分も、一方的に退職勧告してきた会社も、許せなくて、どうしても悔しくて、厚生労働省の「総合労働相談コーナー」に行くことにした。


 そのまま辞めた方が精神的には楽だっただろう。でも、経済的な心配もあり、ひとまず休職できないか、と考えた。でも、辞めますと言ってしまった私に、その手は残されているのか―。それが心配だった。


 総合労働相談コーナーで出てきたのはちゃんとした厚労省の職員のおじさんだった。この手には慣れてるらしく、私の話を聞いて、適切なアドバイスをくれた。退職届は言った言わないの問題だから、すぐに会社に辞める意志がないという手紙を送りなさい、と。


 それでも会社と喧嘩する勇気が持てなかった。何て言われるか分からないからだ。


 その日、私は数ヶ月間通っている心療内科の診察があった。私は今までの自分の体調のことと、会社であった出来事を先生に話した。次第に自分でも何を言っているか分からなくなり、声が震え、気付けば大泣きしてしまった。先生は、私の話を聞いて、「うつ病」と診断した。


 先生は、会社が行った行為は、労災申請できるレベルだと言ったけれど、それでは会社と本当に喧嘩することになってしまう。裁判沙汰になれば私も精神的に疲弊するだろうと勧めなかった。

 心療内科の先生は、厚労省の職員のおじさんが言った方法を支持した。まずは休職し、傷病手当金を受け取りながら治療をするべきだと。そして、落ち着いたら結論を出せば良いと言った。


 私はその日、会社に速達の文書を送った。怖かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ