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普通ではない者たちの集い

二話目になりますが、一話目同様に暖かい目で見ていただけると幸いです。

ここは、どこだろう?


 私こと姫倉瑠奈は見知らぬ部屋のベットで目が覚めました。起き上がり、周りを見渡すとすぐ近くの椅子に高校生くらいの男性が眠っていました。

どうして私は見知らぬ部屋のベットで寝ていたのでしょう?


 私は出来る限りのことを思い出そうとしました。すると、頭に激痛が走りました。どうやら、怪我をしているようです。でも、今ので思い出しました。

 私はまた、いじめられていたのですね。いじめられていてそれで・・・。


 「おーい、大丈夫かー」

 「ひゃっ」


 いきなり声がしたので驚いてしまいました。気がつくと男性の方が起きていました。


 「ようやく気がついたか。独り言を言ってからびっくりしたぞ」


 考えていたことが声に出ていたようです。

 

 「体に異常はないか」

 「はい、だいじょうぶです」

 「そうか、ならいいんだが」

 「あの、」

 「ん?」

 「あなたは、だれですか?」

 「ああ、自己紹介がまだだったな」

 「俺は、霧崎拓真っていうんだ」

 「霧崎さんですね」

 「私は、姫倉瑠奈といいます」

 「そうか。これから、姫倉って呼ぶけどいいか?」

 「はい」


 霧崎さんは一度呼吸を整えると真剣な顔になりました。


 「姫倉、これから質問をするがいいか?」

 「はい」

 「いじめられてた時に何か変なことはなかったか?」

 

 変なこと・・・、そういえば、


 「声が聞こえたんです」

 「声?」

 「はい」

 「私は、ずっといじめられていたんです」

 「今まではなんとか耐えてきていたんですが、あの時はもう限界だったんです。」

 「そうしたら声が聞こえてきて、


         『そのつらさ、晴らしてやろうか』


                    って言ったんです。」

 「その声は、男性か女性か分かるか」

 「女性の声でした」 

 

 霧崎さんはそれだけ聞くと、「ありがとう」と言って椅子から立ち上がり机の上にあったスマホを手に取り部屋から出て行ってしまった。私が聞いた声が何かあるのだろうか、と考えようとした瞬間、ポケットに入っていたスマホが鳴った。慌てて確認してみると、母からだった。電話に出てみると第一声が、何をしているの!だった。それから散々怒られた後に心配したのよ

と言われた。私は、ごめんなさいと謝り、電話を切った。

 電話が切れたのと同時に霧崎さんが戻ってきた。


 「姫倉、明日は空いてるか?」

 「はい、特に用事はありません、休日ですので」

 「じゃあいいな。明日、姫倉を検査しに行く」

 「はい・・・、って、ええっ」

 「今日はもう遅いから泊まっていってくれ」

 「親御さんには許可をとったから」

 「いつの間に・・・」


 私は、これから起こることなんてまだ何も知らなかった。




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