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インスピレーションで書いたお話

【一緒に花火を見ているが、自分の気持ちを言い出せない男の子と女の子のそれぞれの気持ち】

作者: 知美

【一緒に花火を見ているが、自分の気持ちを言い出せない男の子と女の子のそれぞれの気持ち】


女の子side

 目の前では大輪の花が空に打ち上げられ、夜空を彩っている。

 花火が見たくて、ここに来ているのに、今の私の気持ちはそれどころじゃない。だって、隣には小さいときから好きだった人がいるから。自分の想いを伝えたい。でも、この雰囲気を味わっていたい。

(どうしたらいいの……)

 花火を見ながら、手汗がひどくなってきた。花火を見ていても、見ている感じがしない。

(どうしよう……)


男の子side

 今日は家の近所で花火大会がある。だから、暇潰しに花火を見に来た。そうしたら、そこには幼い頃、好きだった子が浴衣を着て見に来ていた。

 だから、ボクは彼女の隣にさりげなく行き、隣で花火を見ている。彼女が気がついていても、気がついていなくても、どちらでもいい。だって、この瞬間は、彼女と一緒に、彼女の隣で花火を見られている。約束もしていないのに、花火を彼女と一緒に見られている。この時間、雰囲気を味わいたくて、ずっと花火を見ている。

(幸せだ……)


女の子side

 そろそろ、花火が終わる。隣にいる彼に声をかけたい。でも、この時間が愛しくて、この雰囲気を壊したくなくて、何も出来ない。花火も見ていたのに、見ている気がしない。それに、今を逃したら、彼にいつ会えるかわからない。だから、私は勇気を出して、彼に声をかけた。

「あの……、……」

 すると、彼は私の手を握って来た。でも、彼は私を見ていない。視線は、花火に向けられている。私は、大人しく、彼に手を握られたまま、花火に視線を戻す。なんだか、幸せだ。

 だって、小さいときから好きだった人に握られ、花火を見ている。

(この時間がずっと続けばいいのに……)


男の子side

 久しぶりに聞いた彼女の声。以前聞いたときからだいぶ時が経っているのに、あのときと変わらないまま、可愛らしい声だった。でも、今は花火を彼女と一緒に見ていたい。だから、手を握るだけにする。

(幸せだ……)

 この時、この瞬間を逃したくなくて、ボクは花火を見上げたまま。

 だけど、いつだって、終わりはやってくる。素敵な花火が夜空から消えていく。だから、ボクは初めて声を発した。

「このあと……、時間ある?」

 すると、彼女は満面の笑みで頷いてくれた。


読んで頂きありがとうございました。

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