表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旧:向上蓮の珍道中〜行け!踏み台のその先へ!〜  作者: 蟹子遊篤
第2章 ガイ・アルザ
18/24

第16話 あの雨の日に

この話は絶対に書き直しますので適当に呼んで結構です

追記:書き直し終わりました

 数ヶ月前。あの大雨の日、大量のアサシンに囲まれてなお戦い。左手と左目を失い全身に傷を負って、血塗られた状態で地面に倒れ伏せている男がいた。そしてそれを見ている不審者二人組みがいる。


「とうとう死んでしまうんですかね?賢者様」


「さて分かりませんよ、ここからあっと驚くどんでん返しがきっとありますって」


「そうですかね、あと一時間もすれば死ぬと思うんですけど」


 そう、久々に登場の賢者とクラウスである。彼らは瀕死のレンを眺めながら話し合いをしていると一人の男性が歩いてくるのが見えた。

 身長190cm程で筋肉隆々、濃い緑の髪を短く揃えている。つまりはゴリマッチョであった、その男は倒れているレンを見つけた途端あわてて駆け寄った。


「おい!お前大丈夫か!ひどい怪我だぞ!」


「ぐ...うぁ...」


「くそっ!喋れないほど衰弱してるのか!」


 男がレンを背負おうとした時、いきなりレンの身体から赤黒く禍々しい霧が現れ、全身を包み始めた。


「な、何だ!?」


 男はレンから離れ一旦様子を伺う、完全に全身を霧が棺桶状に覆った時。中からグチャグチャと、化け物が肉を食うような音が聞こえきた。その音は段々と大きくなり肉どころか、何か硬いものを砕くような音を出し始める。

 男やクラウスはその見たことのない光景に戦慄を覚えた。しかしクラウスはその現象どうやら覚えがあるようで少し考え込んだ。


「賢者様、あれってもしかして…」


「ええ、クラウスは書物で読んでいましたよね。魔族の能力について」


「読んでいます…間違ってなければあれは…魔族の血棺再生ですよね…」


 どうやらレンの身体を覆っているの霧は魔族の能力らしい、だが一体誰がそんな事をしているのか。


「中で何が起こっているのだ…だが明らかに霧が魔物の筈だ。ならば!」


 武器であろう拳を出し、腰を落とす。どうやらあの赤黒い霧に攻撃を仕掛けるつもりらしい。


(この体で、中の人間を傷つけぬ器用なことが本当に出来るのか?)


「いや悩んでいる暇はない、あの人間が死ぬかもしれないのだ。そして敵の正体も分からん、ならば全力で!ふんっ!」


 放たれた正拳突きは赤黒い霧に命中し、確かな衝撃を手で感じ取った。だが間違いなくに霧の硬度ではなかった、低級の魔物なら沈められるであろう今の一撃を食らっても傷1つ付けられていない。


「何て強度だ…不慣れな体とはいえ俺の渾身の攻撃を食らってダメージが無いとは…」


 その時、身体を覆っていた霧が一気に晴れた。中から出てきたレンは先程まであった傷が、跡が残っているものの全て回復していた。だが異常な部分が2つある。それは欠損していた筈の左腕に新たな腕が生えていたのだ、それも明らかに人間のものではない魔物の腕が。そして今まで黒一色だった筈の髪が所々色が抜け落ち、白くなっていた。

 この時男は気が付かなかったが、レンの変化はもうひとつあった。黒一色であったはずのレンの眼は、左目があの霧のように赤黒く染まっており。その瞳の奥にとある紋章があったことを。



「う…くっ!?何故、俺は…」


「起きたか!死んではいなかったのだな、だがその腕と髪は一体…」


 この大雨に打たれた所為なのかは分からないが、意識は朦朧としているもののレンが目を覚ました。そして、男はレンの顔をしっかりと見ることとなる。


「ん…あんたは、誰だ?」


「あぁ、俺の名は……お、お前は!?レン・アルフレッド!?」


 なんと男はレンの事を知っていたのである。だが男はレンから距離をとり、拳を構える。その顔は憎むべき宿敵とついに出会ったと言った感じであった。


「あれ?あの筋肉達摩ってあのバカと何処かで会ってましたっけ?」


「正直分かりませんね、おそらく飛ばした場面で何かあったのでは?」


「それよりも、俺の名前はレン・アルフレッドって言うのか?あんたは俺の事を知っているのか」


「何?ふざけた事を抜かすな!忘れはせんぞ、兄貴に邪魔をされ終わってしまったが。去り際に必ず決着をつけると言った筈だ」


「と言うかここは何処だ?俺は誰だ?」


「「「は?」」」


~~~~~~~~~~~~


 いったい何が起こってるんだ?起きたら大雨だし。目の前の男は怒ってるし、俺の名前もどうしてこうなってるのかもまったく分からない。全然思い出せない。

 男は木の下に移動して俺の話を聞いてくれた、どうやら俺の名前はレン・アルフレットと言うらしい。そして男の名前はガイ・アルザと言い、本来なら人間ではなくリザードマンという種族だとか。人化の魔法でどうとか言っていたがもう覚えていない。


「本当に何も覚えていないのか?」


「だからそうだってさっきから言ってるだろ、それよりガイはこれから何処に向かうんだ?」


「俺の目的は貴様と戦うことだからな、だが記憶が無いなら話は別だしっかりと決闘のことを思い出してもらうぞ。それまで俺は貴様について行こう」


「そっか...」


 そして俺たちは王都とやらに行き情報を集めることになる。そこで俺が犯罪者であり死刑扱いにされていることや、勇者の元パーティメンバーであることが分かった。そして流石に王都で冒険者になるわけにはいかなかったので、偽名を使い拠点を移しながら資金を集め。記憶の手がかりを探して今に至っている。


~~~~~~~~~~~~


「と言うわけなんだが、結局この腕についてはまるで分かっていないんだ。まあ明らかに人間のものではないがな...」


「そういうことがあったのですか、思っていたよりもずっと重たい事情で正直驚いてます」


「説明は終わったのか、いい加減この洞窟から出るぞ。ポーションを飲ませているとはいえあの傷だ病院に急がねば」


「確かにそうだな、出口までの道は俺が切り開く。エリン、ガイ。そいつらを運ぶのは任せた」


 それぞれ分かったと口にし洞窟の出口まで急ぐのであった。そしてそれをずっと見ていた不審者がまた二人。


「いや~賢者様あの馬鹿相当強くなってますよ。流石に魔族の血が入ってると筋力とか違いますね」


「そうですね、さらに紋章持ちですから。だんだんと私の力に近くなってますね」


「そういえばあの馬鹿の紋章ってどうやって入手したんですか?」


「では次はそこを見ていきましょうか、レンが忘れてしまった紋章獣との契約の場所まで」


 賢者は『ネオ・リターン』と唱えると世界がどんどん巻き戻されていく。そうして賢者達はレンの記憶の深くに入り込んだ、場面はガイが死に掛けのレンを見つけたところまでさかのぼる。


次回に続きます


書き直しは明日行います

追記:遅れてすんません

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ