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少年3
メリアに、告白された。
俺は、断った。…断るしかなかった。
夢の、あの少女が忘れられない。
いつになれば、俺は思い出せるのだろうか。
”時は経つ。
流れる水のように。その流れは誰にも止められない…魔女を、のぞいて。”
また半年、経った。
俺がこの人達の家族になって1年だ。
今日は、街の中心部の方へ連れられてきた。
義母が言うには、魔女が処刑されるらしい。
娯楽が少ないこの世界にとって、公開処刑は娯楽の一つだ。
その娯楽の見物人を相手に、商売すると儲けれるらしい。
―そして俺は、処刑の時に全てを思い出すのだ。―