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第9話

「……だが、そこに一つの答えを見つけた」

老王が老人に告げる。

「東より、はるか東より使者がやってきた。使者は我が王国の繁栄を聞きつけて、余と会うためにやってきた。彼らは5人で、そのうち1人が東にある国からの友好のしるしを持ってきた。その友好のしるしは余とかの国が対等であるという証であるという最高位の宝石がちりばめられた胸飾りだった。余からは王国で定めた最高位の宝石類の首飾りを送ることとした。だが、この使者はあるものを余の国へ持ち込んでくれた。それが余の家族と領民の間に階級を設け、よって国を安寧に秩序を設けるということであった。

 すでに階級というのはあった。それは余の家族と余を支える近隣者、そして領民という大きく3つのものだ。だが、それらでは余の家族はよいものの、ほかについてはあまりにも不明瞭であった。近隣者とはどこまでをいう?領民はそこに住むだけでは足りぬのか?あまりにも不安定すぎるのだ。これでは余の生活すらままならぬ。その名称は爵位というそうだ。

 余はその爵位の制度を取り入れた。すなわち余を王、家族を王族としその爵位の上に置く。次いで今まで近隣者となっていた者らはその爵位の枠として上下を付ける。また領民の中にもより余にあるいは領地にとって利益となる人物が就くこととした。爵位はそれぞれが持つ領地とその功績によって分けた。つまり広く数多くの領民と土地を有する者は侯爵を、都市を有する者は伯爵を、村落を有する者は子爵を、領民の中から選ばれかつ功績を有する者は男爵をそれぞれ与えた。王族は国を治める王とその近親者である公爵を有することとした。また領民のうち爵位を有さないものの中から選ばれる士爵を設け、軍人とした。彼らによこの国の経営は初めて成り立ったともいえるだろう。

 かの東の使者は余と末永く友好を結びたいということであったが、そういえばここ何年もかの話を聞かぬ。もしかしたらすでに滅んでしまったかもしれんな」

 老王が笑っているが、老人はそれにつられることはなかった。

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