第11話
「余は全てを悟った。子々孫々に至るまで、余の王位を継ぐことができるのは、彼らのみしかおらぬ。ゆえに王は国の長にして王族の長、公爵は王の壁にて王族。王族を守りし貴族の面々。これらによってこの国は成り立つ。そして貴族の周りには必ず領民がいるであろう。領民は貴族を支えなければならない存在、ゆえに彼らのことを貴族は守らなければならない。
悩みはこれで解けていくであろう。だが、再び疑問が頭をもたげてくる。もしも貴族らが王族に対して反逆を企てたら、もしも王族が将来その地位を簒奪されるようなこととなれば。それについても、一つの解決を、遠くの土地で行われているというところから思いついた。
すなわち、公爵を除く貴族には王より命じられない限りその土地に兵を置くことを禁ずる。公爵は各地で必ず軍事権を有し、貴族に対して反逆を行う余地があるとなればその調査に当たる。王はそれらの調査によって貴族を罰する。当然、それが正しいことかどうかを決めなければならない。王は忙しい身であろうから、それを委任するための機関を置く。それを枢密院と称する。枢密院は貴族のほかに必要な者を王によって任命されなければならない。この枢密院は王を支える国権の機関とならなければならない。当然、最高なのは王であり、それを支えているのは公爵であり貴族であり、彼らを支えるのが枢密院であり、これらを支えるのが領民である。こうでなければならぬ」
ここまでほとんど一息で話したせいか、かなり疲れた風体をしている。
しかしながら、もう少し話さなければならぬ、と老王は話を続けていった。




