第一章 第6話 ランクの昇格方法
現在、僕はダンジョンにいます
「ガァ!!!!!」
魔物が襲ってくる
「波動!」
魔物を切断する。体を真っ二つにされた魔物は絶命して倒れる
今の魔物の強さはそこまで強くなかったので問題ないな。リハビリになるような相手ではなかった。ただ、左目が義眼の中で戦闘するのは慣れない1日目で何を言っていると思うけど予想よりもきつい。見える視界が限定されている。だから、魔物の魔力を辿って攻撃するという方法をとっている。視界だけ依存していると背後から襲われるからだ。でも、魔力を隠して行動するような個体も存在しているからこの方法が通じない相手も存在する引き手が右手だったから良かったよ本当・・・どうやら、まだ魔物がいるようだ
「波動一閃」
不意打ちしようとしている魔物を倒す。魔物の数はそこまで多くないけどリハビリ用にこの階を選んだけど少々きつい・・・左目が見えていないから余計に
右目の負担が大きいから回復魔法で目が失明しないようにしている
(10階の魔物との戦闘は問題ないわね)
シルファは何かメモを書いていた。昔から僕と一緒にダンジョンを潜っているとメモを毎回出している。何を書いているのか謎だけど報告書じゃないか?と僕は思っている
(シオン戦記の続きが書けてよかったわ。これで新作を発行できる)
本人は知らないが彼女はシオンゾッコン勢である。過激派でもあり、シオンラブでもある。そんな彼女は本来の自分をシオンにバレないために嫌われないような設定作りをしている。それが今のような性格である。父であるフレイですら気づかない本心を隠し続けているため家族すら友人すら彼女の本心は知らない
そのような本心を誰かにバレたら面倒なことが起きる。だからこそ、小さい頃から自分を守るための盾ーもう一つの性格を作る必要があった。全てはシオンを見守るために
《まあ、本人はシオンの貞操を狙っているヤバい人なので本来の性格がバレたら速攻シオンを狙うでしょう。そのような未来がないように今は祈っておきます。南無阿弥陀仏》
ダンジョンに潜って数時間、シオンは20階層まで潜っていた。20階層のボス 小さな死神を倒してさらに下の階層へと進む
(あいからず、以上な戦闘能力ね。ランク1の冒険者が進める限界値は20階層まで。でも、シオンはすでに40階層まで潜れている実力者。ランク3の冒険者クラスの実力を持っているから普通ならランクが上がってもおかしくない)
そもそも、小さな死神はランク2の冒険者が単独で倒せるのか怪しいほど強い。ランク1の冒険者でも倒せる人はいるが過去の上位冒険者を含めた現在、上位ランクにいる冒険者でもそうそういないのだ。ランク1の冒険者は初心者と呼ばれるほど弱く、上位の冒険者との戦闘は成立しない。これはあくまで、戦闘経験が浅いからという理由である。シオンはアレクサンダー王国現国王の妹の子供であり、王国式の戦闘訓練を経験をしている。そのおかげでランク1の冒険者にしては以上である呼ばれるほどの強さを持っている
(流石は王族の血を引いている強さね。まあ、母親も冒険者だから冒険者の母親に育てられたから強いかもしれないけど・・・)
シオンの母親 フレイヤは現在、冒険者パーティ『太陽の女神』のリーダーであり、この国の中でトップクラスに誇る冒険者パーティである
シオンを助けた『ムーン・ナイト』と同等の勢力がそれ以上だと言われている
(さて、その息子である彼の強さを見ようか)
『解析眼』でシオンのステータスを見る
シオン
ランク1
称号 竜殺し 太陽の女神の息子
力 410
守り 840
素早さ 630
魔力 1214 限界突破
スキル 『波動』『鑑定』
《ステータスについてお話しします
ステータスとは冒険者達の強さについて分かる表示された画像に近いもの。『鑑定』の力がある者しか見ることができないがステータスを知ることで何を鍛えるべきなのか分かる。だが、ステータスはあくまで強さであり、技量は関係ない。戦闘経験とステータスは比例しない
力・・・筋力を数字化したもの
守り・・・防御力を数字化したもの
素早さ・・・スピードを数字化したもの
魔力・・・魔力量を数字化したもの
限界突破・・・ステータス1000以上超えた時に現れるもの
スキル・・・個人しか持たない魔法とは違う力のこと
ランク昇格するための条件は
力
守り
素早さ
魔力
がそれぞれ1000以上変えた時に昇格する
ランク1は1000を超えた時
ランク2は2000を超えた時
ランク3は3000を超えた時
ランク4は4000を超えた時
・
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ランク8は8000を超えた時
ランク9は9000を超えた時
ランク10は10000を超えた時
ランク10オーバーは11000を超えた時
に昇格する。一つの分野が1000を超えたとしてもランクは昇格しない》
(既に1000オーバーがあるわね。まだ、冒険者になって2ヶ月しか経っていないのにこの成長速度・・・すごいわね)
冒険者になれる年齢は20から。これは国王フレイが元々成人年齢15から20に引き上げたことが原因。だから、彼は20歳で冒険者になった。20歳になってからまだ2ヶ月しか経っていないのにこのステータス。すでに竜殺しという称号を持っているランク1の冒険者
竜殺しという称号を獲得するにはランク1の状態で下位竜を倒すのが条件である
この条件は難易度が高い。なんせ、ランク1の冒険者よりステータスが高いからだ。そんな下位竜を僅か数ヶ月で2度も勝利しているシオンがどれほど異常なのかは分からないだろう
わかりやすく言うと
ダンジョン20階層までは初心者ーランク1
40階層までは初級者ーランク2
60階層までは中級者ーランク3
80階層までは上級者ーランク4
100階層までは超上級者ーランク5
100階層から難易度は上昇
120階層まで辿り着ける基準ーランク7
140階層まで辿り着ける基準ーランク9
150階層まで辿り着ける基準ーランク10
と100階層からは難易度はかなり上昇している
だが、151階層以上はランク10オーバーではないと突破することができないと言われている。ランク10の冒険者でも突破できない過酷な環境であり、魔物の強さも規格外に強くなっている
150階層のボスレベルが数百・・・数千もうじゃうじゃといるような感じ。魔物一体一体階層ボスクラスであるので絶望
(あの領域まで辿り着くのに何十年かかるかしら)
ニヤリと笑ってシオンを見届けるのであった