第一章 第5話 口喧嘩
《ダンジョンとは
数百年前、王都リューンに突如現れた巨大な建物。聖なる力によって作られていることから神が作った聖なる家とされている
そんな話が真実か嘘なのかは当時の人達しか知らない話。ダンジョンの中にいる魔物はダンジョン内に存在している"魔素"から生まれる。魔素を浄化すると生まれなくなるがダンジョンでは魔素は絶え間なく生まれる。ダンジョンの外に魔物が現れることはないが現れてもおかしくないという危険性もある
数百年間そのような問題が起きていないのでその問題は大丈夫。"今のところ"
魔物が現れることや階層によって地形や天候が変わっていることなど神の力としか見えないほどの異常事態は当たり前と言えるほど危険である
階層は確認されている範囲であるが200層まで
それ以上の階層があると思われるので最大階層は不明である》
「さて、我が弟。貴方が"ダンジョン"に行くのなら、私を連れて行きなさい」
『え?』
今なんて言いました?この人
「待てい!それは俺は許可しな「お前には聞いていないんだよ」酷い!父に何を「黙れ馬鹿父」お父さんに優しく「黙りなさい」だから!俺の話ーゲフッ」
腹パンで吹っ飛ぶ国王。腹に穴が開いているように見えるのは僕の目が悪い?王様は部屋の隅っこで泣き始めた。あと、穴が空いた腹は再生して穴が塞いだ。嘘でしょ・・・再生力人間辞めている・・・!
「あの馬鹿は無視。さて、話を戻しましょう。貴方はまだ、その"目"には慣れていない。だから、私が同行してしっかり戦闘できるのか判断するわ。貴方1人では危険と判断できる。サポーターくらいはいると思うわ」
サポーターが強すぎることはあります?僕より何十倍・・・数百倍強いでしょ貴方
「え・・・それはいや「いいわね?」はい・・・」
主導権に握られている・・・嫌と言っても来る人だから仕方ない・・・それに対抗しようとしても国王みたいな重症を負えば僕は死ぬ。死にかけたのに今度は死ぬなんて嫌だ。これは素直に従うしかない。自分の命を守るための最善点の選択なのだ
「いや、冒険者組合の副総帥が冒険者と一緒に行くのはおかしいでしょ!」
王様は抗議する
「あなたは黙って泣いていなさい」
「酷い!もう少し、ファザーを優しくして!おい!総帥!黙っていないであんたからなんか言え!」
王様とは違う方向で隅で隠れている人がいた
アレクサンダー王国 冒険者組合 総帥
ゼウス
総帥が部屋にいたことに今気づいた。必死に息を殺していたから気づかなかったけど何をしているの?
彼は口を開く。彼がいう言葉には僕は驚いた
それはーーー
「無理!」
という一言。いや、無理!じゃないでしょ!
「それでも総帥か!」
「無茶を言うな!俺に死ねというのか!」
国王と冒険者組合総帥の言い合いが始まった・・・ゼウスさんはかなりの実力者なのに・・・シルファより強いでしょ貴方。何恐怖を感じているんですか
「あんたの娘を制御できると思うか!?」
「いや、できるでしょ。実力的に」
うんうん
「それなら、あんたがやれ!父親だろ!」
「できないから苦労している」
「だからと他人任せにするのか?娘を止めるくらいしろ!」
「だって・・・シルファ・・・強いもん・・・」
「幾つだよ。もんじゃねえんだよ。国王が市民を制御できなくてどうする。もんで解決するほど甘くねえんだよこの世の中。お前も知っているだろ!お前の強さは!」
「俺の強さは
一般人以下なんだ。無理です!」
「・・・知っていたけど・・・それでも、自分の身くらい自分で守れよ・・・防御力と生命力は化け物なのに・・・なんでひ弱なお前からこんな娘が生まれるんだ・・・化け物は化け物を産むのは本当なんだな」
「誰が化け物だ。あと、それを言うなら鷹が鷹を生むだろ」
「何が鷹が鷹を生むだ。シルファの攻撃で生きているやつが一般人なわけねえだろ。人間卒業生が何を言っている」
「誰が人間卒業生だ。それに俺が防御力と生命力が高いのは残業によるパワーアップのおかげで生き残っているのさ」
残業って強くなれる要素あるの?
「残業で強くなれるのはお前だけだろ」
「俺の残業・・・いや、それは今、関係ない。それよりも、マイシスター」
「誰がシスターよ」
「英語できねえのなら英語で話すな。勉強してから言え」
「国王に対してなんという・・・」
「黙れやクソガキ」
「心臓にライフルぶち込むぞ」
「コエヨ・・・フタリトモハッソウガコワイッス。アト、コクオウカンケイナク、ヒトニハヤサシクシテクダサイ」
「・・・・・・」
何これ・・・
「話が脱却しすぎたわね。ここでは話が終わらないから別の場所で話しましょう。行くわよ」
「え?」
突然僕の腕を掴んで引っ張っていくシルファ。あなたも脱却しすぎでしょ!
「服伸びますって!?話してくださいよ!」
「だが、断る」
「そんな〜〜」
「行ってしまったな」
「可愛い娘と甥っ子のことだ。大丈夫だろう」
「お前は英語を勉強するべきだな」
「英語の先生がこの世界にいると思う?」
「・・・・・・・・・・・・いるんじゃないかな?」
「いるわけねえだろ。異世界だぞここ」