第一章 29話 親子話
「ごめんなさいね。あなたの前で泣いてしまって」
母さんが泣き止まって僕に謝る
「大丈夫だよ」
今回については完全に僕のせいだ。
父さんがどんな思いで5歳の頃の僕に言ったのか15年ぶりに今がわかった
子供がダンジョンで大怪我をしてほしくないのは母さんを見て思ったんだろう
父さんは冒険者じゃなかったって聞いていた。
そんな父さんが僕に冒険者になるなと言ったのは冒険者として冒険者パーティのリーダーとしてやっている母さんを見ていたから
当時の僕にはそれが分からなかったけど今なら分かる
なんせ、自分の左眼がこうして怪我をしているからだ
それでも、ここで止まるほど弱くない
僕は夢に向かってやる必要があるから
「今日はどうする?このまま泊まっていく?」
母さんが今日泊まるのかと話されると僕は首を振る
今日は『ムーン・ナイト』に入った日、帰らないといけない
「そう・・・あと、一つだけ聞きたいのだけどいい?」
「?」
母さんは僕を睨む
いや、どうしたの?
何か僕他にやらかしたっけ?
何かやらかしたことはある、管理者との戦闘と管理者に勝利して新たな称号を獲得したことと新たなスキルを獲得したこと
わずか2ヶ月でランク2の冒険者になったことだろうか?
しかし、それで怒るとは思わないので他に心当たりがあるのか考える
結果、あるのは『ムーン・ナイト』に所属したことだろうか?
いや、母さんはそれくらいは把握しているからそれはない
なら、まだ他にあるってことだ
なんだっけ・・・?
「私がなんで睨んでいるのか考えているの?それは嬉しいけど全部違うわ」
心を読まないでほしいな・・・自分より高いランクの冒険者は心を読むことができると言うすごい力があるとは聞いていたけど、息子に使いますかね?普通
それと僕が考えていた、母さんが怒っている原因全て違うなら・・・無意識に何かやらかしたのか?
・・・・・・やらかしたこと・・・ないね。
本当に分からなくて何で怒っているのかな?
「心当たりがないのだけど・・・母さんが僕を睨んでいるのは僕が原因?」
僕の言葉に頷く母さん
僕が何かやらかしたのは分かった。
けれどそのやらかしが分からないので母さんの言葉を待つ
「・・・・・・」
無言で構える僕を見て母さんは告げる
「『ムーン・ナイト』の冒険者の1人と"キス"したようね?それはどう言うことかしら?」
「・・・・・・は?・・・・・・え?」
エルサとのキスの件で怒っているの!?
いやいや、それをいちいち指摘するものなの!?
親が!?
親が息子と誰かとキスすることに怒るなんて・・・いや、僕も驚いたし、突然のキスで状況を読み込めないほど困惑したけど・・・それを指摘するの?
「あのね〜大事な息子がどこの誰かと分からない人にキスされては嫌でしょう!恋人でもないのに一目惚れされてキスされるなんて聞いてどうも思う?オーバーロードもこんなことが起きる予想しているのに何をせずに『彼女はそう言う女性だ』みたいなことを言っているのよ?怒るでしょうよ・・・!貴方が誰と付き合おうが親である私が文句を言うなと思うけどこれに関しては例外よ。付き合っていないからキスは駄目なんて言ってもそう言う事例なんて世の中にはたくさんあるから、キスは好きな人にしかしたら駄目って教えたのは特定の人しかしたら駄目ですと言ってのこと。彼女が息子の魅力に気づいたのはいいけど初対面の男性にキスするのは許すことができないでしょう!」
「ええ・・・・・・」
怖い怖い・・・どこに起こっているのかわかるけどあまりにも過保護すぎない!?
僕、幾つだと思っているの?学生じゃないんだからさ・・・もう、20だよ、はたちなんだよ大丈夫?
「いや、そんなことを言われても・・・ね・・・母さんが嫌なのは分かるけどあれは仕方ないんじゃ「仕方ないで片付けるの!?それは余計に駄目でしょう!!」うん、面倒くさいことになった・・・だから、次はこんなことにならないように気をつけ「そう言って何度も同じ繰り返ししてきたでしょう!だから、心配しているの!」ええ・・・そこは息子を信じてくれよ母さん・・・」
過保護すぎるよ本当・・・どうしてこうなった?
昔からこう言う性格だけどあまりにも執着しすぎない?
怖いです
「・・・仕方ないわね。これ以上、変に文句を言っても貴方が改善するとは思わない。そろそろ、帰る時間になりそうだし、私が送ってあげるわ」
「遠慮します」
「ええ!?」
「親と一緒に帰りたい成人男性なんてそうそういないよ・・・それに変な噂が出そうで怖いし」
いや、もう出てもおかしくないけどね
今日だけで色々ありすぎる・・・ん?昨日も言ったよねこれ
2日・・・ここ数日だけでも色々とたくさんあるよね僕
う〜ん、これが運命ってやつなのかな?
「まさか・・・ママのことを嫌いになったの!!?」
なんでそうなる・・・息子の心を読めるなら僕が何故嫌なのかそれくらいできるよね?
「変な噂が出るからだよ!新人冒険者と上位冒険者が一緒にいたら変な噂が出るでしょう!!」
「・・・貴方、新人というレベル超えているでしょ・・・」
冷静になって何を言っているの?みたいな顔をしないでくれない?
「なんでそこで冷静に戻るんだよ!!!!?」
僕言葉は街に響いたのであった
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