第一章 26話 泣く母とーーー
「帰ってきて嬉しいわ」
実家に帰ってきてしまった僕、シオンは母さんと話すことになった。
どんな要件で僕を実家に帰らせたのかは分からないけど何か考えて僕のところに来たのは分かる
要件は分からないと言っていたけどおそらく・・・
僕の左眼が義眼であることと僕が冒険者パーティに所属したことを理由に僕のところに来たのだろう
母さんの情報網は僕の想像以上に情報収集をしている。
冒険者パーティに忍者のようなスキルを持っている人が所属しているからなのは分かるから特に驚くことではない
「さて、話しましょう。私の息子・・・何故、私が貴方をここに連れてきたのか分かるよね?」
「・・・義眼の件・・・」
僕の左眼の話だろうと答える。
「そうよ。あなたが左眼を失った・・・あの人がどうして冒険者になるなと言ったと思う?」
あの人・・・父のことだろう
「・・・・・・」
才能がないからと言おうとしたけど言えなかった。
何故なら、それだけで僕に冒険者になるなと言ったのだとは思えないから
「・・・冒険者になってほしくないから?」
咄嗟に考えたことを言うと母さんは首を振る
「・・・違うわ。貴方がダンジョンで怪我をして欲しくないから。あの人はね、貴方が『冒険者になったら絶対に怪我をする。だから、お前が守ってくれ』と私に言ったの。だから、私は貴方が冒険者として生きていけるように私だけではなく、私の仲間達と一緒に鍛えてきた。だから、冒険者になる前には怪我をしないような立ち回りをできるように鍛えていた。それなのに・・・!」
僕を抱きしめた
「!」
「なんで・・・貴方は怪我をするの・・・!無茶しないでって!言ったのに・・・!」
泣いている母さんに驚く。
なんで泣いているんだろうなんて思っていない。
母さんが僕を大事に育ててくれたのは分かっていた、どれほど大切に僕を見てくれたのも、僕の夢を応援してくれたのも、1人で生きていけるように僕に教えてくれたのも
「母さん・・・」
「貴方が義眼になったと聞いた時は・・・!・・・どうして・・・!どうして・・・!」
「・・・・・・」
泣いて泣いて、抱きしめ続けて、泣く。
僕が左眼が義眼になったことが母さんにとってどれほど辛いことだったのか今知った。
僕も左眼を失って義眼になったのは驚いたし、落ち込んだ。
それでも、ここで諦めたくないと頑張って乗り越えてきたけど母さんは違った。
たった1人の家族・・・自分の子供が大怪我を負った、体の一部が失ったなんて聞いて、怒り、僕のことを第一に考えていた
「・・・・・・」
何も言えない、何か言おうとしてもそれを言おうとしようとはしなかった
僕が何か言おうと母さんは止まらないことを知っているから
「ごめん・・・約束を破って・・・」
「というわけで奴がやられてしまったってわけだ。やれやれ、想像以上の結果を出してくるよ本当・・・」
場面は変わって、ある場所で何か集まって話していた
参加者は2人だけである
「なるほど・・・お主が気に入っている冒険者とランク2の冒険者に敗北したと。面白いの〜」
いるのは
現在最強の冒険者 無限皇帝 レイ・アルファード
先代最強の冒険者 破壊皇帝 アシュラ・フォン・バトラ
2人ともランク10オーバーの冒険者である
「だろ?あんたならそう答えてくれる。今はオーバーロードのところにいるみたいだ。どうなるやら・・・」
「ふっそうじゃな・・・まさか、管理者を討伐するほどの強さを持っているとは思わぬかったがお主が会って次の日にランク2に上がるとはの〜どう思う?現最強」
ランク2に上がるスピードがあまりにも異常過ぎるのだ。
管理者の存在を知っている2人は何故、管理者がシオンを襲うのかは知っていた。
2人も襲われそうな側の人間であるが管理者に襲撃されることはあった
が、それで止まるような人ではない
すぐに倒して自分の経験値になったので襲撃しても倒されるだけであった。
今回のシオンのランクアップは異常であったが特に脅威には思っていない
1年でランク8に至ったレイ、150階層到着時点でランク20以上あったアシュラからしたら期待の新人であるな程度にしか思わないのだ
「ここで止まるような男ではない。管理者を倒すくらいはすると思ったがまさか、左眼を失って数日で討伐するとは思わなかったな。あいつらは昔ながらのバランスを取ろうとする奴らだ。50階層まで担当をしている管理者はランク2の冒険者と同等程度の強さしかない。1人で討伐したわけでもないみたいだからな。それでも、ランクが上がるのは予想外・・・ってわけではないな。管理者を倒すとステータスは魔物を倒すよりもステータスが上がる。ランクが上がっても不思議ではない」
管理者を倒したことがあるレイからしたらシオンがランクが上がった原因が管理者であることに納得はいく、それでもランク2に上がるのは早いとは本人も思っているがそういう予想外なことが世の中にはあると分かっているのでいちいち驚いては身が持たない、慣れが全てであると考えているくらいには諦めているのだ
「そうだな。お主の言う通りじゃな。だが、管理者1人やられた程度で止まるとは思えぬな。あいつらはがんこなところがある。面倒なことになるかもしれないが・・・っで他の奴らはまだ来ていないのか?」
「今言うことなのかよ」
他のランク10オーバーが来ていないことを気づいたアシュラに呆れて頭を抱えるレイ
彼らの話はまだ続く
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