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第一章 15話 帰ってきた冒険者

次の日


僕は起きて部屋に出た。

『ムーン・ナイト』に助けてもらって2日目、僕は今日もダンジョンを潜ってランク上げのために頑張ろうと思った

そう考えて、1階に降りると誰かの声が聞こえた

初めて聞いた声・・・もしかしたら、『ムーン・ナイト』の冒険者が帰ってきたかもしれない

ようやく、御礼ができる!


「オーバーロード。誰かの気配がするけど誰か中に入っている?」


と女性の声が聞こえた


「む?そうだぞ。ほら、あの時に倒れていた冒険者がいただろう?その彼がいるのさ」


と会話が聞こえる


「ふ〜ん、まだいるんだ。回復したのなら、自由にさせたらどうなの?いつまでもここで世話する必要がないと思うわ。回復しているならね」


「回復か・・・肉体的には問題ないが体に慣れることはまだまだだよ。君なら分かるだろう?体の部位が無くなることを」


体の部位がないことを分かるだろうって・・・女性も僕と同じなのか?


「私、5体満足だから分からないわよ」


あっ違った・・・なら、どうしてそんな質問をしたのだろうか・・・単に聞いてみただけなんだろう

四肢がやられていたらやばかったかもしれない。

回復魔法で離れた体の一部を繋ぐことはできるけど、左眼は倒した僕を見つけた時には義眼になっていたみたいだけど誰がやったのだろうか・・・僕を襲った人物と同じ人物なのかは分からないけど謎が多い


「そうだね・・・君が彼のことを何を知っているのかなんて知らないだろう。ただ、私からしたら気持ちは分かるよ。自分の体を大事にしないのは冒険者失格だからね。それは私除いての話だけど」


「末恐ろしい話をしないでくれないかしら?なんで貴方を除いての話よ」


人間でしょ貴方と睨む女性に苦笑するオーバーロード


「ねえ」


「?」


「彼どこかで見たことがあるような顔だったけど何か知っている?」


僕の顔が誰かに似ている?

国王に似ているとか?


「『太陽の女神』の冒険者のところの子だよ。似ているのは彼の母親がそこの冒険者だからじゃない?」


あっそっち・・・


「『太陽の女神』の関係者なの!?驚いたわね・・・というより、そんなことを指摘されては彼が嫌がると思うわよ?」


いや、そんな嫌がる・・・なんてないけど、あまりにも親の名前を出されたら嫌だな。

なんか、親がすごいから期待される感とか自分を親の子供として集まってくるとかはそういうのは嫌だけどそこまで嫌なことをされているわけではないし、自分から何も・・・あれ?親の名前出してない?僕・・・

不味い、このままでは親の名を出して有名になろうとしている子供になる

これからは気をつけないと・・・


「大丈夫だ。彼ならそんなことを気にするような人ではない。数日見ていた私から言えることは彼は親の名前で自慢するような子ではないのだ。話を変えようではないか、エルサ。今回のダンジョン攻略はどうだった?それなりにいい時間を過ごせたかな」


エルサ・・・彼女の名前が聞こえた。

オーバーロードが僕をそこまで信用するとは思わなかった。

数日という短い時間でここまで僕を信じること。

それは嬉しいかった、母さんの息子だけで近づこうとする人はいなかったけど自分は母さんの子供だから強くならないといけない、王族として強さを示さないといけないというのはあった。

母さんや母さんの仲間達、王族関係者の方々は僕に期待をしているとしても僕を母さんの子供だから、王族だからと近づいたことがあるとしても自分を見てくれた。

それと同じなのか分からないけど、この人も自分のことを評価してくれる、自分のことを見てくれる人なのが改めて分かった


「・・・今回は中々大変だったわ。単独でのダンジョン攻略・・・厳しい・・・でも、できる範囲で頑張った・・・」


「確か・・・80階層まで行ったと聞いた。そろそろ、ランクが上がるんじゃないか?さすが、私の子だ」


え?オーバーロードの子供!?あの人子供いるのか・・・子供いてもおかしくない。

冒険者になる前に子供を持つ人もいる。

オーバーロードはおそらく、20代後半、子供がいても不思議ではない。


「誰があなたの子供よ。年そこまで変わらないでしょ」


「何を言っている?私が創立したパーティに所属している冒険者は皆、私の子供なんだよ」


そういう意味の"子供"なんだ


「そうね・・・あれこれ、2年も付き合いがあればそうなるわ・・・って貴方、自分の子供達が現在何をしているのか把握しているの?」


子供いるんだ!?

自分が作ったパーティに所属している冒険者を自分の子供として接しているのは今の会話で分かる。

まさか、実の子供がいるとは驚きだけど話からしてオーバーロードの子供は他の冒険者パーティにいるのかあるいは冒険者ではないのかは分からないけど・・・


「把握している。昨日、手紙を送られて現在何をしているのかは分からない・・・とは限らないが元気にやっていることは分かっている。手紙を送るということは元気ってことだろう」


「それならいいけど・・・っで彼が見ているけど」


女性は隠れている僕の方向を見る。

バレるとは思わなかった


「!」


降りてきて見ていてはバレるのか。

視線で気づいたかもしれないけどこのタイミングで出ないといつ出ないといけないのかとお礼のタイミングを失ってしまう


「こっこんにちは・・・」


次回もお楽しみに〜

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