第一章 14話 繋がっている者
「ってなわけでメイが冒険者に戻るわけ
なんて嘘話ししても面白くないな」
「理解できないでしょそれ」
と何か漫才をしている2人
その様子を見ているのは僕とカミラさんだけではなく、僕と同じ女性客も見ている。
2人の様子からして付き合いは長いのだろう・・・と思う
確信ないから何も言えないのだ。
常連ならばある程度店員とはなすくらいはするし、元冒険者であるメイさんが冒険者時代の時に関わりがあるなら否定できない
付き合いが長いのは事実かもしれないほど本人達が違うと言いそうなので言わないことにした
「話を戻そう・・・というより、もう飯食べたから解散解散!では、また。シオンよ」
会計を済ませて店に出たヘルさん
なんか凄い終わり方だな・・・うん・・・こういう終わり方でいいのかな
「テンション高いね〜」
皿を持って厨房の中に入るカミラさん
「変なところでテンション高いからこの人」
呆れてため息するメイさん
「ヘルさんすごい人ですね・・・」
「まあ、彼は成長速度が異常組の1人。私がランク9に行くのに何十年かかった。それなのに彼は8年で同じランクに至った・・・彼は天才だ。私よりもね」
最近の冒険者の成長速度が異常すぎて話にならないよとまたため息して僕の隣の席に座る
隣の席に座る必要はあるの?
「そうですか・・・」
8年でランク9に至る冒険者はそうそういない。そもそも、ランク9の冒険者すら少ない。
現役を除いた引退した冒険者の中に高ランクの冒険者はそれなりいるかもしれないけど多くない
ランク9の冒険者の知り合いはいる。
冒険者パーティ『太陽の女神』に所属している人、2つ名"監視者"と呼ばれている女性ースミス・エドワルド
母さんの右腕のような人。
実力は冒険者の中で上位に立つほどの強さを持っている
母さんのパーティは母さんがリーダーを筆頭に実力者が何人もいる
それでも、高ランクであるランク8以上の冒険者なんてそうそういない。
ランク7の冒険者も少ないのでさらに上のランクのランク8が少ないのは事実。
う〜ん、なんで母さん達そういう話をしてくれなかったんだろう・・・常識とか話してくれてもよかったのに・・・僕が異常とか言われるのを予想してわざとそうしたとか?
いや、ないない、そんなことを考えてやったわけではないし、僕そこまで強くないからありえない話
「僕も帰ろうかな」
僕は会計をしてお金を払って店に出た。
今日は色々と会って大変だったな・・・こんな日がずっと続いたら身が持たないや。
そういえばあれから母さんに会ってないけど母さん大丈夫なんだろうか・・・うん、多分大丈夫だ。
その後に『ムーン・ナイト』の寮に帰って僕はオーバーロードと話して寝た
ある場所では
「やれやれ、今の新人にあのレベルの強さを持っているとはね」
夜道に歩いて独り言を話す男性ーヘルは先程会ったシオンの強さに驚いていた。
自分が2ヶ月で魔物に挑んで倒してもそこまで急成長するようなことはなかった。
もしたしたら、次会った時にはランクが上がっているかもしれない。
そうなると自分どころかその上の冒険者を超える才能を持っていることになる。
冒険者の歴史に名を残すような実力者に育つだろう。
それはそれで面白いことであり、期待できる新人ということ。
才能は誰にだってある。
スキル、環境、血筋などに左右されることは当たり前だ。
才能だけでは努力をし続けた者を相手にできることはあるかないのかは分からない
どれだけ才能があっても落ちこぼれの冒険者が下剋上するようなことがある世界だ。
あり得ることでもあるし、あり得ないこともある。
どちらに転ぶのかは後で分かることだ
「さてさて、これからどうなるやら・・・ここ数年の冒険者は大きく成長している。暗黒期と比べばかなり変わった。かつて、平均ランク2と言われていた暗黒期の時代は現在、ランク3かランク4が平均と言われている時代へと変わった。たかが数年で大きく変わった。それ以上に影響が出るのかね〜どうだろうな」
大きく変わったこの時代にまだ新たな時代に変わる者がいる。
これから数年ほどは退屈しないなと考えているヘルに『思念伝達』で何者かが連絡してきた。
頭に響く声、誰が自分に『思念伝達』をしてきたのかすぐに分かった
『早い連絡だな
レイ・アルファード』
『思念伝達』をしてきた相手は現在冒険者最強のレイ・アルファードであった
シオンの左眼が義眼であると知っている理由は彼に会う前にレイから連絡があったからだ。
シオンに接触することが彼から言われた任務であった。
そんなことをなんで自分がやらないといけないんだとは最初は思ったが竜殺しの期待の新人と話を聞いて興味を持ったのだ。
興味を持ってシオンを接触した結果、レイが聞いていた話以上に面白い男だった。
しかも、あの女王の子供であることは驚く話だ。
その話については話してほしかったと思ったが王族の人間を公表していない中でそれに違反したくないという彼なりの立場があったから教えなかったのだと知っている
『よお、どうだった?シオンは』
『お前が聞いていた以上の大物だ。まさか、あのメイの覇気に耐えたんだ。ランク1で収まるような人ではないのは分かった。だが、あの女王の子供くらいは教えて欲しかったな。まあ、世間に公表していない話をしてはいけないのも分かるは分かるが・・・』
フレイヤの息子が冒険者になっていると話されたら信じなかっただろう
あの女王に子供がいるという話を聞かされて信じないだろうとヘルはそう思うだろうなと思っていた
フレイヤが家族についてパーティメンバー以外に話す理由はないので世間が知るわけない
あのパーティにいる人が子供を持っていると言われても世間は驚かないだろう
現役の冒険者が子供を持つなんてよくある話だ
だが、その子供が成人しているのなら話は変わる
その子供をパーティに誘って交渉の材料に使う闇組織が存在しているような世界でデメリットが高い公表はしないほうがいい
フレイヤがとった判断は正しい。
だが、今度、シオンがさらに有名になればフレイヤの息子だとバレるだろう
顔が似ている。
それだけでバレる証拠になる
『あの人が公表しないというより、シオンの父親が公表しないようにしていたんだろうな。どんな人物なのかは知らないがあの女王を惚れさせるほどの大物に違いないな』
『それには賛成だ。っで、シオンはお前を超えることはできるか?』
才能の塊なのかはまだ分からない。しかし、裏を返せば、才能が覚醒するかもしれない
そうしたら、最強でも危険視してしまうほどの成長をするかもしれない
『数年・・・経てば我々の土台に乗るような冒険者になるだろ』
その返答にニヤリと笑ったヘル
夜の街を歩いて帰った
次回もお楽しみに〜




