第一章 10話 解散
27階層・・・28階層の魔物を倒して今日の分のリハビリは終えた。まだ慣れていないが初日でここまで来たらリハビリという名の魔物退治は大丈夫だろう。時間をかけてランク上げに魔物を倒していけば自然に慣れていく。時間はまだまだあるので急ぐ必要はない
「波動」
振動で体を強制的に早く動かす。帰り道に邪魔してきた魔物を剣で倒す。帰り道でも危険は多くある。冒険者の死因に帰り道で魔物の襲撃による油断で死んでしまうことがある。そのため、単位魔法が重要な魔法として大切に使われている。そのような必要不可欠な魔法を僕は使えないーということはなく、普通に使える。なら、何故、使わないのか?それは帰り道でも魔物を倒してリハビリをするためだからだ。一体でも魔物を倒すことで慣れる必要がある。こうした考えを僕は持っている
その後、ダンジョンに出て、レイさんと別れる
「また、会おうか。シオン、シルファ」
僕達を見てレイさんは帰ろうとしていた
「次は冒険者組合で会うかもしれませんね。貴方がいるところはランク10でも辿り着けない領域なので」
冒険者組合で次会いましょうとシルファは言うとレイさんは苦笑する
「・・・確かにそうか・・・君ならランク10は行けそうだと思っているけど冒険者組合副総帥の仕事で忙しいからダンジョンで会うのはほとんどないね。仮にダンジョンにいたとしても俺が普段いるところにはいないか・・・ランク10オーバーになれば会えるかな」
いや、簡単なように言わないでくれません?ランク8ですら少ないのにランク10オーバーなんて簡単ではないでしょ
「ランク10オーバーが何人か知っているからの発言かしら?そもそも、ランク10が何人いるか知っているかしら?」
ランク10の人が何人いるのか僕は知らない
「8人。ランク10の冒険者は8人しかいない。ランク8以上の冒険者が40人ほどしかいないからね。ランク8が15人、ランク9が12人だ。ランク10オーバーは5人しかいない。俺を含めた5人だけ・・・上位0.1%以下だから仕方ないさ」
その5人の1人がレイさんなのか・・・
「俺達を超える気なんだろ?シオン・・・お前がどうあれ、"俺達"を超えるために強くなり続けるなら頑張れ。俺達を相手に勝利する気なら最低でもランク10ではないと勝利できない。どんなに戦闘経験が豊富で勝てると考えても戦闘経験は"こちら"の方がずっと上だ・・・頑張れだけでは物足りないかな?次会うのは冒険者組合だろう。頑張れよ」
ではまたとレイさんは家に帰るのか歩いて僕達のそばから離れた
「なんか・・・凄い人ですね。レイさんって・・・」
「さん付けしないでほしいとか言いそうな人よ。実力は本物。見たでしょう?彼のステータス」
「・・・・・・うん」
数十倍以上のステータスの差があった。僕も強くならないといけない夢を持っているけどできるのか?と思うくらいには圧倒的な差がそこにあった。勝てるかと言われたら無理と断言する。下位竜とは比べ物にならないほどの強さがある
「最強の冒険者か・・・・・・」
「?諦めるの?」
「それはない。僕はここまで諦めるわけにはいかない。強くなって父さんに認めてもらう。そのために僕・・・いや、これも一つの目的だけど・・・母を超える冒険者になる。母との約束だから・・・」
数年前に結んだ約束。母のパーティに入ることはできたけど断った。それは自分が強くなるためには親の元から離れて強くなっていくことが大事だと思ったから。それが正しいと考えているのは僕だけではないけどこの選択が間違っていないと言えるようにならないといけない
「お母さんとの約束か・・・そうだね。シオンはそういう人だったわ・・・話を変えましょう。さて!私はそろそろ帰るけど今日はどこに泊まるの?冒険者組合が経営している宿に泊まる?」
話を変えて、僕がどこに泊まるのか聞いてくるシルファ
「僕は世話になっている『ムーン・ナイト』の家に泊まるよ。"今日も泊まるんだよ"って言われたから、冒険者組合が経営している宿では泊まらない。でも、ある程度回復した時にはそこに泊まるかも」
「ふ〜ん、なら、良かったわ。あなたの事が心配だからうちの宿に泊まらせようと思ったけどあそこのパーティが所有している家なら安心できるわ。襲撃とか緊急事態はないからね。もし、会っても自分たちで解決できると思うし」
僕が誰かに命を狙われるような言い方・・・それをされたら僕は怖い・・・というより、なんでそんな怖い発想を出して僕に言うの?
「それを僕に言うの?僕が狙われるような人だと思っている?」
「ん?それは・・・う〜ん、この国は治安はそれなりにいいけど問題とかあるのよね・・・冒険者同士の殺し合いとか禁止しているし、冒険者同士の問題は自分たちで解決するか冒険者組合の組員に事情を話して冒険者組合で解決するかとかいろいろと対策しているけど・・・対策してもどうしても解決できないことがある。だから、心配なのよ」
それは心配しすぎだよ
「大丈夫だから安心して」
そう言って僕はシルファと別れたのであった
次回もお楽しみに〜




