閑話:紋章とは?★
紋章とは。
エインズ王国の民が15歳の頃に『宮廷紋章調査局』から授かる紋章。
その際の儀式は『天資の儀式』と呼ばれている。
紋章を授かるには、15歳を迎える年内の間に、王都にある宮廷紋章調査局管轄の
紋章聖議堂へ申請し儀式を受ける必要がある。
儀式とは。
まずは全裸になり清められた聖水に丸一日つかり心身の浄化をおこなう禊からはじまる。
儀式の全行程を含めると最終までに、まる15日間かかる。その間は食事も極端に節制され精神を高めていく。
ある種の集団での精神修行、試練という意味合いをもつ儀式の為、途中で脱落する者も少なくない。一度脱落すれば二度と儀式を受けることはできない。
その者は潜在的な能力を覚醒されることなく一生を終える。その儀式を達成出来ない時点で大した紋章はさずからない。
儀式最終までたどり着いても、あまり有意でない紋章を授かる可能性がある。その為ショックを受けてしまう者もいる。
授かる紋章がどのように決まるのかは、太古の民族が確立した古代の覚醒魔術による。詳細は不明。
宮廷紋章調査局員の幹部のみしかその術式を知らされていないが、本人の持つ源力(霊力、魂力、理力等)からの判定であることは確かである。
儀式によりひとつだけ紋章を授かる者もいれば、複数を授かる者もいる。複数授かる者は滅多に出ない。
時々、前例のない紋章を授かる者もいる為、その場合は特殊紋章師として宮廷の庇護(というなの監視)対象となる。エインズ王国では現在3人の特殊紋章師がいると言われている。
現在エインズ王国で確認されている紋章の種類は全55種類。
特に戦士系、魔術系の紋章が優遇されるのはそれが直接的な”軍事力”となりうる為である。
忌避される紋章は特に、闇、呪い、死霊、鬼、獣、等。
紋章の特性により忌避されているというよりは単なる漠然としたマイナスのイメージによる忌避であり、いわゆる差別に近い。
過去に問題行動を起こした紋章師が多いとも言われているが、このあたりはニワトリが先か卵が先かの理論である。