表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/426

ステインバード商人団の拠点

風はつめたく、月の空はぼんやりと薄暗い。

所々のたいまつ以外は城下町全体が眠っている。


時々、火を高くにかかげた見回りの近衛兵が道を横切るくらいで人影はない。


夕餉の匂いがアチコチから。

静まり返った風景を眼下におさめつつ、俺は屋根の上からランカたちを見失わないようつけていく。


あの屋敷を出た後、ランカたちはまず街の中央、こんもりとした丘の上にあるルルコット城へ入っていった。

俺はしばらく距離をとり衛兵がうろつく城門を見張る。

ほどなく城から出てきたときは、ランカ一人きりになっていた。


おそらくリゼは外出ができないようこの強固な城のどこかに連れていかれたのであろう。

ランカは城から街へ戻る。

 

奴はそのまま街の東側にある大きな邸宅に入り込んだ。

おそらくここがステインバード商人団の拠点。


俺は通りに降り立つと、足を忍ばせて壁に囲まれた邸宅を一周する。


分厚く高い石壁に囲まれた豪華な要塞。

一体いくつの窓があるのか。

明かりの漏れている部屋の方が少ないようにも感じるが。



「……でっけぇ屋敷だな。まるで城だぜ。ステインバード商人団ってのは随分と羽振りがいいようだ」


 

俺は石壁にちかより見上げる。

この『血塗りの革靴』を履いていれば、この程度の壁ならば簡単に飛び越えられる高さだが、中の警備がどうなっているのかは見当がつかない。



「さて、どうしたもんか……」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ