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邪神転生ガール  作者: megajoy
14/32

転14 〈邪神〉だけど、浮かれてたら急転直下。

生やせるようになっても、“ガール”です///

──────────気がつくと、自分の部屋の天井、毎日見慣れた

光景が、ぼんやりと目に入ってきた。


……………はへっ!?


ガバッ、と起き上がり、我が身を確かめると、パジャマ姿で、

ベッドの上。

時計を見たら、早朝、五時すぎ。


………え? 夢オチ?


そう思いかけたところに、部屋の中央に、ありえないものが

浮かんでいるのに気づく。

それは、なんと言っていいやら、宙に投影された、青い電光による

メッセージ・ウィンドウだった。


【愛しの娘、あゆらちゃんゑ】

【おはよう~♪ 昨夜は、娘のかわいい姿を見れて、ママは、】

【超~☆嬉しかったです☆ママとのスキンシップ(意味深)の】

【あと、あゆらちゃんは気絶してしまったので、転移魔法で、】

【あゆらちゃんをお部屋に送らせてもらいました。     】

【あゆらちゃんの体は洗浄&美肌マッサージ済みです。   】

【スク水は洗濯して、ベッド脇に置いておきます。     】

【あゆらちゃんが身代わりに作っていた〈水幻影身アクア・ミラージュ〉(笑)は】

【消しておきました。ママ、デキる女でしょう?w このあと】

【ママはまた、しばらくの間お休みさせてもらいます。   】

【ってゆーか、寝ますので。あゆらちゃんには、緊急時でない】

【かぎり、ちょくでの交信は、控えてもらうと助かります。   】

【ぶっちゃけ、マジで起こさないでね?          】

【その代わりママの眷属に、あゆらちゃんをサポートするよう】

【命じておきました。そのうちあゆらちゃんの下に馳せ参じて】

【来ると思うので、煮るなり焼くなり、好きにしてください。】

【あゆらちゃん好みの金髪美女が来ると思うので、ハーレムを】

【作ってもいいですよ?(笑)              】

【あゆらちゃんの健闘を祈ってます♪ 頑張ってね☆    】

                  【ルルイエのママより】


う~ん、夢じゃなかった……!

青く発光する文字群を読み終わった私は、昨夜のことを思い出して

赤面するやら、悶えるやら。


───────お尻を、その……されてしまったし、ママと、

してしまったし………。

浮気じゃない、ってママから言われたけど、完全に浮気じゃないコレ?


いや確かに、存在的には、自分の本体だから、高度なセルフ発散と

言えなくもない────。

……かな? OUT気味のセーフ? ギリギリOUT?


なんにせよ、婚約者ヒメカと再会してキスした初日の夜に、

絶対に言えないJOE-Gをかましてしまった……!


ごめん、ヒメカ! 許して……!


そう心の中で懺悔ざんげしていると、宙のメッセージ・ウィンドウが、

切り替わる。


【追伸】

【ママが教えて生やすことの出来た男のアレは、ちゃんと  】

【子作り可能になってます。でも、安心してOK。そこは  】

【〈神〉パワーで避妊のON・OFFができますので。   】

【やり方(意味深②)は精神にインストールしておいたので 】

【勘でわかると思います。好きなだけ、ヒメカちゃんと   】

【イチャ☆イチャ☆LOVE♪しても一向に構わんっ!   】

【孫の顔を見せる時は、交信で叩き起こして無問題。その日を】

【楽しみにしています♡                 】


mjd(マジで)!?


え~っ!? そ、そっか~……できるんだ、子供───────。

〈神〉パワー、なんでもアリだな……………。


そう軽く感嘆していると、光のメッセージ・ウィンドウは

スウ、とかき消えていった。

どういう魔法の仕組みか、私が読み終わると、消えるように

なっていたのだろう。


……昨夜、ルルイエにて、ママと話した内容を、

確認しておくと──────。


①私は、人類存続の判定のために転生した。

②私には、〈認識阻害〉の魔法が掛かっていた。

③その魔法で自分自身でも認識できていなかったけど、

 実は私、美少女だった。(テレ

④私に備わった魔力と〈力〉は、地上最強クラスであるらしい。

⑤私には、それら魔力と〈力〉を隠すため、強力な〈魔力隠蔽(いんぺい)〉の魔法が

 掛かっている。

⑥判定の目的は終わったので、私は今後、自由に生きてよい。

⑦けど、地球を狙う〈敵〉がいるので、そいつらと

 戦わなければならないかも?


最後の⑦が、大問題……!


ヤダなー、痛いのも怖いのも、絶対ゴメンなんだけど~?

超常異能バトルとかは、ゲーム・漫画・アニメ・映画で、

当方、充分間に合ってるんです────!


そう軽く抗議の声を上げたくなるも、その矛先であるママは今頃、

メッセージにあったとおり、おやすみモードだ。

真剣に、交信にて文句を届けようものなら、〈邪神〉激おこモードに

移行して、今度こそ本当にめっせられるかもしれない。


────まあ、今はそのへんを悩んでも、仕方ないか。

それより………………今、ママのメッセージ追伸で知った、

アレの機能が気になる。


チラッ、と、また時計に目をやり、現在時刻を確認。

まだ、朝の身支度、って時間じゃないし~………。


………………いいよね?


ベッドの上から、念動力により、部屋のドアを、静かに施錠。

下のパジャマを、もぞりと脱いで、下着も下ろして───────────────────────────。

………………………………………………………………………ふゥ。


………エロゲとか、ネット知識で知ってるのを、実践してみたけど。

正直、ママとの、昨夜の営みと比べると……うん、違うわ………。


ってゆーか、ヒメカを思い浮かべて、そのー………しちゃったけど、

罪悪感、パない───────!

いや、イメージ・トレーニング! ヒメカとする時のための、

イメトレだから! セーフ!


脳内で誰に言い訳してるのか、といえば、ママに対してだろうか。

次に交信した時、この記憶も、ママのコピー&チェック

入るんだよなあ………。


─────それはそれで興奮するかも。


って、思っちゃったこのHENTAI的思考も、ママに知れちゃうじゃん!

ひあー!? もー! いいよ! どうせヒメカとする時の記憶も

記録ログ取られちゃうんだし!


ガンッガン!に、ピンク色エロ道を進んでやるわー!


……なんて、意味不明な決意をしていると、時刻は六時半近く。

いつもの土曜日なら、まだまだグータラに寝ている時間である。


けれど、いろんな意味で目が覚めてしまったので、リビングで

テレビでも見ちゃうか。

股間のアレやらナニやらを処理したあと、階段を下りて、

洗面所に向かう。


顔を洗ってから訪れたリビングに、お母さんとまゆちゃんの姿はない。

まだ寝ているのだろう。


はふー、とソファに腰を下ろして、一息。


テレビをつければ、ニュース番組が流れていた。

それで、昨夜、海に行く前にボコボコにした暴走族のことを思い出す。


アイツらあのあと、どうなったかな~?

ウヒヒ、と、ちょっぴり性格悪く、くだんの話題が出るのを、

待ち望んじゃう私。


しかし、しばらく待っても、暴走族のことが、事件としてニュースに

取り上げられることはなかった。

画面の中では、どこだかの、米国からテロ支援国家指定されてる国で、

飛行機の墜落事故があった件ばかり、大きく取り沙汰されている。


なんでも、その国の軍部の最高指導者と有力者たちが、飛行機に

乗っていたとかで、全員死亡とか、なんとか。

地元ローカルテレビ局のニュース番組を見ても、結果は同じ。


暴走族の“ぼ”の字も出なければ、大事故の見出しすらなし。


う~ん? ただの事故、ってことで、警察とか報道陣的には、

スルーされちゃったかしらん?

ちぇっ、つまんないの。


一向に目当てのニュースが流れないことにがっかりし、土曜朝の

アニメ番組をチェックすることにした。

いつもは予約録画して見てるけど、リアタイ視聴は久々である。


魔法少女アイドルアニメという、いわゆる女児向け作品のようなのだが、

さにあらず。

スタッフが、幼児やその親御さんにはわからないと思って、

オタク向けのネタを豊富に、こっそり仕込んでいる隠し球作品なのだ。


この作品を見たあとの、ファンの感想や視聴実況跡をチェックするのも、

また楽しかったりする。


……私もネット実況、参加してみようかな~と思ったけれど、

携帯は二階の自室に置いてきてしまっていた。

わざわざ取りに行って、アニメ本編をわずかでも見逃すのも、

もったいない。


なので、そのまま、普通にアニメ鑑賞することにした。

アニメの前半Aパートが終わり、CMに入ったところで、

まゆちゃんがリビングにやってくる。


まゆちゃんは、土曜の朝でも、卓球部の練習があるので、

平日どおりの起床なのだ。


「お姉ちゃん、おはよう────────ぅ?」


「おはよう、まゆちゃん……え、なに。どうしたの?」


朝の挨拶のあと、まじまじと顔を覗きこんでくるまゆちゃんに、

ちょっと引き気味にそう尋ねた。


「お姉ちゃん……昨日、寝る前、疲れてる、って言って、

お風呂も入らずに寝ちゃったよね?」


「あ、う、うん、そう、疲れてたもん」


若干慌てて、まゆちゃんにうなずいてみせる。

そういや、そんな適当なこと言って、自室に籠もったんだった。


「でもなんか今、お姉ちゃん、すっごい肌ツヤ良く見えるんだけど……。

なんか、いい匂いもするし───顔洗う時、なにか塗ったの?」


「い、いや、塗ってないけど────美顔マッサージ的なことはした、かな?」


正確には、寝る……っていうか、気を失う前にママから

“マッサージ的な”ことをされた、ってところだけど。


「ふうん………」


なにやら納得しかねる様子で、こちらを見つめてくるまゆちゃん。

なんだろう、昨夜、ママと夜の営みをしたせいか、後ろめたい気持ちに

なってきてしまう。


「まあいいや。────でもお姉ちゃん、今日は土曜なのに、

いつもより早く起きてるね?」


「あ、うん、早く寝すぎたせいかな? なんか目が覚めちゃったんだよね」


ホントは深夜に、太平洋の海の底、超古代都市の神殿で、金髪美女と

秘め事しちゃったんだけども。

無論そんなこと言えるわけないので、またまた適当ブッこくしかない私だ。


そんな私の言葉に、まゆちゃんはニッコリと笑顔を向けてくる。


「じゃあ今日は、まゆがお姉ちゃんのぶんも、朝ごはん作ってあげるね♪」


「え、いいの? 部活の時間、大丈夫?」


「一緒に作っちゃえば、時間はおんなじだよ~」


「じゃあ、お願いしちゃおっかな」


「はーい♪ まゆにお任せ~♪」


なんだか急にご機嫌になったまゆちゃんは、ルンルンと台所に向かった。

姉として、妹に朝食用意させるのはどうよ、と思わないでもないけど、

正直、まゆちゃんのほうが、料理上手なのだ。


ここはまゆちゃんの好意に甘えて、アニメ鑑賞を続けさせてもらおう。


……そんな感じで、なんかダメダメな姉であるのを若干自覚しつつ、

朝アニメを堪能終了。

それから、まゆちゃんの作ってくれた朝食を、おいしくいただくのだった。


「お姉ちゃん、卵焼きの味付け、どう?」


「ん、おいしいよ~。まゆちゃんは本当、お料理上手だね」


私の素直な感想に、嬉しそうに笑うまゆちゃん。


「いずれは毎朝、お姉ちゃんにおいしいごはん出せるようになりたいから。

まゆは、料理研究に余念がないのです」


「ありがとう~♪ まゆちゃんは、良いお嫁さんになるね!」


まるでプロポーズのようなまゆちゃんの言葉に、私はちょっぴり感動して、

そう言った。


「本当? お姉ちゃん、本当にそう思う?」


「思うよ~。むしろ、まゆちゃんが良いお嫁さんになれないなら、

誰がなれるの?、って感じだよ~」


ここまで褒めると、親バカならぬ、姉バカだろうか。


まあよいのだ。

私の妹が良いお嫁さんになれないわけがない。


いや、当の姉である私は、陰キャぼっちのオタクで、

説得力はないですけども!


とにかく、まゆちゃんはかわいくて、お料理も上手なので、

絶対良いお嫁さんになる。

間違いない。


私の姉バカ発言に、照れてしまったのか、えへへ、と顔を赤くするまゆちゃん。


「じゃあ、お姉ちゃんにもっとそう思ってもらうように、

まゆ、お料理がんばるね」


「今でも充分スゴいんだから。あんまり根詰めないようにね?」


「ううん、お姉ちゃんの胃袋を、誰にも掴まれないようにしなきゃだから」


「え?」


「あっ。お姉ちゃんに一番、『おいしい』って思ってもらいたいから、

がんばるの全然平気、って言いたかったの」


もー! まゆちゃんったら、嬉しいこと言ってくれるなあ~!

こんなけなげな妹、他におる? どこにも嫁に出したくないんですけど!


またまた姉バカモードに入りつつ、まゆちゃんの作ってくれた

朝ごはんを完食。

せめて食器の後片付けくらいは請け負い、まゆちゃんを部活へと

送り出す私だった。


食器を洗い終えたあと、起きてきたお母さんとリビングで入れ違いに、

二階へ上がる。

自室に入ると、机に置きっぱにしておいた携帯のランプが、

点滅しているではないか。


ひょっとして、ヒメカから、モーニング・コールがあったかな?

そう思って、ウキウキと携帯を手に取り、着信履歴をチェック。


[不在・8:18・ヒメカ]

[不在・8:15・ヒメカ]

[不在・8:12・ヒメカ]

[不在・8:09・ヒメカ]

[不在・8:06・ヒメカ]

[不在・8:03・ヒメカ]

[不在・8:00・ヒメカ]

[不在・7:57・ヒメカ]

[不在・7:54・ヒメカ]

[不在・7:51・ヒメカ]

[不在・7:48・ヒメカ]

[不在・7:45・ヒメカ]

[不在・7:42・ヒメカ]

[不在・7:39・ヒメカ]

[不在・7:36・ヒメカ]

[不在・7:33・ヒメカ]

[不在・7:30・ヒメカ]

[不在・7:27・ヒメカ]

[不在・7:24・ヒメカ]

[不在・7:21・ヒメカ]

[不在・7:18・ヒメカ]

[不在・7:15・ヒメカ]

[不在・7:12・ヒメカ]

[不在・7:09・ヒメカ]

[不在・7:06・ヒメカ]

[不在・7:03・ヒメカ]

[不在・7:00・ヒメカ]


ヒエッ……。


さ、三分おき鬼電────────────!?

慌てて、メッセージチャット・アプリのほうも確認してみる。



[朝早くにごめんなさい。話したいことがあります。・7:01]

[あゆちゃん、できれば折り返し電話お願いします。・7:04]

[寝る時は、電源落としたままにしてるの?・7:07]

[まだ寝てるのかな?起きたら、電話してね?・7:10]

[急かすようでごめんなさい。電話、待ってます・7:13]

[既読もつかないのは、まだ寝てるの?・7:16]

[わたしが夜に電話したせいで、眠れてないの?・7:19]

[電源切ってたら、ごめんなさい。急ぎの電話です。・7:22]

[あゆちゃん、着信音小さくしてる?・7:25]

[着信は、マナーモードにしてるの?・7:28]

[電話のコール音聞こえてないのかな?・7:31]

[携帯、近くに置いてないの?・7:34]

[自宅の電話番号にかけたほうがいいのかな?・7:37]

[ひょっとして、もう外出してますか?・7:40]

[携帯の回線トラブルとかで、電話できないの?・7:43]

[ずっと電話してるけど、応答ありません。大丈夫?・7:46]

[電源切ったままにしてましたか?・7:49]

[携帯全然見てないのかな?もう少し待ってみるね。・7:52]

[携帯自体が壊れてたら、ごめんなさい。・7:55]

[ひょっとして、携帯充電中なの?・7:58]

[既読つかないね。やっぱり充電中?・8:01]

[土曜の朝は遅起きなの、あゆちゃん?・8:04]

[メッセージ見たら、電話してね。・8:07]

[急いで話したいことがあります。・8:10]

[ごめんね。すぐに連絡をください。・8:13]

[あゆちゃん、まだ寝てるの?・8:16]

[お願い、電話に出て。・8:19]


ヒエッ……。(二度目)


【もしかして:ヤンデレ】


思わず、脳内に、嫌なサジェスト画面が映しだされちゃった私だ。


………オーケー、まだ慌てるような時間じゃない。


ヒメカは、きっとアレだ。

朝一番に、私の声を聞きたかったんだな~、いヤツよのぉ~。


──────────────違うかな。

話したいことがある、って書いてるし。


……まさか!? 別れ話!?


『懐かしい思い出とノリでキスしちゃって、盛り上がっちゃったけど、

やっぱナシで』、とか!?

『陰キャぼっちと結婚とか、普通にないでしょ』、とか冷静に

再考されちゃった!?


泣いちゃいそうな想像をしてしまった私は、焦燥感に駆られて、

ヒメカに電話を掛ける。

ワンコール音、鳴るか鳴らないかの一瞬のうちに、反応があった。


『もしもし? あゆちゃん?』


「あっ、お、おはよう、ヒメカ! 電話、遅れてごめん! その、

朝ごはん食べてて、部屋に携帯置きっぱなしにしてたから……!」


『ううん、わたしのほうこそ、ごめんなさい、朝早くから電話して。

─────でも、わたし、あゆちゃんと、早く話さなきゃいけない

ことがあるの』


「え、な、なに?」


ヒメカの声のトーンが、若干低めに聞こえて、私の焦りと

不安が加速する。


『……直接会って、話がしたいんだけど、あゆちゃん、

今から時間、あるかな?』


「う、うん、大丈夫……!」


『ありがとう……それじゃあ、公園の、わたしたちが〈約束〉した木の下で、

待ち合わせにしていい?』


「わかった、今すぐ、出かけるから────!」


『うん、わたしも、今から家を出るね』


「うん。じゃ、じゃあ、あとでね、ヒメカ」


『────うん、あとでね、あゆちゃん』


通信終了。

と、同時に、私は、ワチャワチャと急いで着替えだした。


直接会って話さなきゃいけない、とか、マジ別れ話の気配しかしないんだけど……!

ヤバい、そう思ったら、本気で泣いてしまいそう───────!


動きやすいフード付き半袖パーカーと、ハーフパンツ。

私の好きな、緑色系のコーデで、鏡の前に立った。


………ヒメカと出会った頃みたいに、ポニテにしておこうか。


懐かしさを演出し、ちょっとでも別れ話を切り出しにくくできないかしら。

そんな小賢こざかしいことまで、必死に考えてしまう。


本当に髪をポニーテールにしたあと、リビングのお母さんのもとへ。


「お母さん、私、出かけてくる。友達と一緒に食べるかもしれないから、

お昼ごはん、要らないよ」


そうお母さんに告げて、家を飛び出した。


─────もし、本当にヒメカから別れ話をされたら、ひとり、

どこかでヤケ食いしよう。

そう心に決めて、電車に乗るため、駅へと走りだした。


昨夜みたいに、ステルス飛行で直行しようかとも考えたけれど、

ヒメカの前では、私はまだ、普通でいたい。


ただ、ヒメカのことが大好きな、普通の女子でいたいのだ。


電車に乗り込み、目的地の駅まで、ガタゴトと揺られながら。

私は、不安と焦燥の中、

そんな祈るような気持ちになるのだった………………………………。

日明香ちゃんは、ちょっと独占欲が強いのかな?(震え)

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