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邪神転生ガール  作者: megajoy
13/32

転13 〈邪神〉だけど、〈本体〉と絆を深める。(意味深)

※えっちぃコト示唆があるので注意です///

「えっ。あっ、うん、知ってるけど。ってゆーか、

ママが狙ってたわけだよね?」


キリッとしたママには悪いけど、私は淡々とツッコミを入れるのだった。


“えー、なんやのん、その淡々とした反応~! もー、このは~!

ヒト〉がせっかく、カッコつけてうたのに~!”


と、プンスカしてみせるママ。

う~ん……痴女みたいな水着を着て、イマサラ地球がどうこうと、

格好つけられてもなあ、という感じ。


あっ、そういえばもう無意識で、ママに対して、敬語使わないように

なっちゃってるよ、私。


“……ワイはあゆらちゃんの意見で、地球人類滅ぼすのんは、

一旦保留にしとこう思うけど。他の〈神〉らぁが、どうしよるかは、

わからんからな~”


他の〈神〉。

その言葉を聞いて、私の〈邪神〉知識が、グワァー!っと、総動員された。


そうだ。


〈邪神〉クトゥルフに比肩しうる、他の邪なる神々。

それらは、古来より、地球を我が物にせんと、その機会を

狙っているのである─────!


“特に、ナイアーラトテップには、気ぃつけや~。アンチクショウ、

自分だけ〈封印〉されんと、こすっからく逃げよってからに。そのくせ、

〈果てしなき魔王〉の一番弟子気取りで、好き放題に地球で暗躍しとるんや。

ホンマ、腹立つわ~……! 野郎の〈化身アヴァター〉見つけたら、

問答無用でコロコロしてええで!”


ナイアーラトテップ。

〈這い寄る混沌〉、〈千のかお持つ神〉と呼ばれる〈邪神〉だ。


そして、〈果てしなき魔王〉とは■■■■■……。

その真名を、口にするだけ、思い浮かべるだけでも危うい、〈邪神〉の王である。


────うん、〈敵〉は、いるなあ………。

この地球上で、そういう手合いとエンカウントするのは、

できるだけ避けたいところ。


私の人生設計は、ヒメカと結婚して幸せに暮らす、というシンプルなもの。

なので、他の〈邪神〉とカチ合うことはないハズ………。


いや、他の〈邪神〉勢が地球を狙ってる、というのなら、

平和な日常が脅かされる、ということ。


私とヒメカ、そして私の家族と、大切なひとたちの平和を乱すというのなら。

気乗りはしないけれど、ってゆーか、怖いけど、戦うしかないだろう。


……って、『戦うしかないだろう』なんて、なんで私がヒーローみたいな

決意しなきゃなんないの!?

私、〈邪神〉の転生体でしょ!?


役目が全然違わなくない!?

だいいち、当方、ただの陰キャオタクJKなんですけど!?


私がひとり煩悶はんもんしてると、ママはつらつらと語り出す。


“……地球上でチート強い存在のあゆらちゃんは、〈敵〉から、

その〈力〉が気に食わん、っちゅーて目ぇつけられることもあるかもわからん”


「えっ!? じゃあ、これから先、〈敵〉に会うかもしれないの、

ママが私にチートつけたせいってことじゃん!?」


素で驚いて、立ち上がり、マジツッコミしちゃう私。


“まー、そうなんやけども。……あっ、待ってぇーな! 泣かんでや!

ママが悪かった! 堪忍! 堪忍してや!”


知らず、私は、涙目になっていた。

ママは慌てて玉座から飛び降りて、そんな私を、抱きしめてくる。


“………でもな、あゆらちゃん。ワイかて、遊び半分で、あゆらちゃんを

最強チートな存在にしたんやない。あゆらちゃんには、

地球を守ってほしいからや”


「地球を────守ってほしい? ママが?」


“そーやぁ~”


「  嘘  だっ  !!!!!  」


“ひえっ!?!?!?”


真実を断じるように怒鳴り、私を抱きしめていたママの体を、

グイイッ!と押し離す。


「ママ、さっき言ったよね? 『あとはおもしろおかしく暮らしたらいい』って。

それでいて、『地球を守ってほしい』とか、言ってること、矛盾してない?

してるよね?」


“え、や、それはそうなんやけど……む、矛盾、っちゅーか、嘘やないで?

おもしろおかしく暮らすついでに、地球を他の〈モン〉から守って

ほしいなあ~、みたいなニュアンスで言ったわけで……”


「そんなスナック感覚で、地球を守れるわけないでしょ!?!?!?」


“ひぃっ!? ごめん! ごめんて! 言い方! ママの言い方、

順番が悪かった!”


ついカッとなって、また怒鳴ってしまった私に、弱腰で謝ってくるママ。


“ほら────ワイ、今現在、普通は海の底で〈封印〉されて、眠ったままやん?

ろくすっぽ、娯楽もな~んもないまま、眠り眠って、ン億年や。ちょっと昔なら、

目ぇ覚まして、〈封印〉破って、人類滅ぼす勢いで大暴れする気も

あったんやけどな~。……でもそれも、あゆらちゃんの意見で、保留やし。

まあ、これからざっと一万年くらいは、また眠っとこうか~、ってなるやん?”


ママの声が、なんだか、ひどく、寂しげなものになっていくように聞こえた。


“……せやから、分霊体の、ワイの娘であるあゆらちゃんには、

ワイの代わりに、人間として、楽しい思い、幸せな思いを、いっぱい、

いーっぱい味わってほしいんや。したら、こうやってまた、会って話す時に

同期リンクして、いろんな感情や思い出を共有できるやろ?

そうすれば、永い眠りの、夢の慰みにも、ひとりぼっちじゃ創り出せない、

彩りがつく─────そう思ったんや………”


「ママ……」


そうか、神様も、ひとりきりは、寂しいのかも。

そんなことを、心の中で、ぽつりと思い浮かべる。


──────暗い海の底で、眠るその夢の中さえうつろなら。

どれだけの孤独と、空虚さを感じるのだろうか、と。


“そうはうても、あゆらちゃんは、ワイの分霊体やからな。

〈神〉として〈覚醒〉してしもうたら、〈敵〉のあゆらちゃんに向けられる

目線が、人間に対するもんから、〈神〉関係に対するもんに、切り替わってまう。

これはもう、どうしても避けられんことや。コーラを飲んだら、ゲップしてまう

ような道理と考えたらええ”


いや、たとえ方!

ひとがせっかく、感傷的な思いになってたら! もう!


“そうなったら、世界がどうにかなってまうほどのピンチに巻き込まれる

可能性・大!……そこでワイは、〈敵〉から逃げられん時に備えて、それに

対抗できるくらいの、いやさ、バチボコに返り討ちにしてブッ潰すくらいの

〈力〉を、あゆらちゃんにつければええ。そういう結論に至ったんや”


なにその結論。

なんだか、親バカみたいな論理に聞こえるんですけど。


そう思ったところで、ン……?、と、本日、何度目かの引っかかりを覚える。


「ちょっと待って、ママ。〈敵〉は『私がチート強いのが気に食わないから、

目をつけるかも』、って言わなかった?」


“……せやなー、言うたな~”


「本末転倒じゃん!? やっぱりママがチートつけたせいで、〈敵〉に

狙われやすくなってるんじゃん!?」


“だ、大丈夫やって! もし強い〈敵〉にうたとしても、

あゆらちゃんやったら、負けへん! マジ無双できるって! ホンマやって!”


なんか、浮気がバレて、必死にごまかす恋人みたいな感じの言い方であった。

はあ、と、軽く溜息をついちゃう私だ。


「もう……しょうがないから、チートの件は、もういいよ。でも、

私でどうにもならないような〈敵〉に出会っちゃったら、脇目もふらずに

逃げ出して、ママに泣きつくからね! ちゃんと助けてよね!」


私に備わった能力がどれほどのものか、そして対する〈敵〉がどれほど

強大なのか、よくわからない。

なので、ヘタレっぽいけれど、ママには即時救援要請する旨、強く念を押しておく。


“う~ん、かわいい娘のためや、任しとき!……って、言いたいトコ

なんやけどな───その、直であゆらちゃんを助けるんは、ちょ~っと、

難しいかな~?って……”


私に念を押されたママは、そんなことを言いつつ、目をそらした。


「……どういうこと?」


“えっとな? ワイってば、海の底のルルイエに、〈物理顕現体マテリアル・ヴェイル〉ごと〈封印〉

されてるやん? 地上のあゆらちゃんを、ワイが自ら助けに行くとなると、

ルルイエで今みたいに〈化身アヴァター〉出すんと違って、〈封印〉破って

行かなアカンやん? そうなると、地脈・霊脈の連鎖反応が起きて、

海もドカーン!ってなって、太平洋沿岸全域に、ハチャメチャな津波が

押し寄せちゃうやろな~、って……”


「駄目じゃん!? もっと穏便に〈封印〉破れないの!?」


“せ、〈星辰〉がイイ感じになってる時は、ゴ●ラみたいに浮上

できるんやけど~……。任意にいつでも、ってなったら、地上に被害出ちゃうの、

確実やと思うわ~”


ママはそう言って、バツが悪そうに目をそらしたまま、長い髪をいじりだす。


──────こりゃ、援軍とか支援とか、期待できそうにないなあ。

どうにも、ママから感じてしまう、ポンコツさ。


交信して話するまで、私の本体ということで、滅茶苦茶ビビッてたのが

馬鹿みたいじゃん。


“あっ、やめてやめて、そんな残念な子を見るような目ェやめて!

なにげない視線が、〈ヒト〉の心を傷つける時もあるんやで!?”


「……………」


見た目はデンジャラスセクシーな水着を着た、破廉恥ボディの絶世の美女。

なのに、震え声で言いつのってくるその雰囲気は、今や残念美人のそれだ。


“せ、せや! ワイは〈封印〉破って助けには行けんけど、ワイの眷属けんぞくらぁが、

地上におるさかい! そいつらに、あゆらちゃんのサポートさせるよって、

安心してぇ~な! な? な?”


ママは、無言で見つめ続ける私の視線がこたえたのか、私のご機嫌を

うかがうように、そんなことを言ってくる。


「眷属? いるの? 地上に?」


“おるでおるでぇ~? 中には、あゆらちゃんみたいに、人間に

転生してるのんもおるし”


「ママみたいに、〈封印〉されてないの?」


“されとるんもおるし、されとらんのもおる。されとらんのは、

ワイほど『メチャつよ!』ってほどでもない眷属やけどな~”


ええぇ……当てになるの? そいつらのサポート?

私の疑惑の視線に、ママは、慌てて言葉を続けてくる。


“で、でも大丈夫や! そういう、個として弱い存在でも、信奉者を

集めて、魔導結社作って、世界中で他の〈神〉らぁの悪だくみを

監視してたりするんやで! 戦い方は、正面からガチンコスデゴロする

だけやない! 今の世の中、金と情報やさかいな! そういう後方支援バックアップ態勢は、

万全と思っとき!”


おお……!? 魔導結社!? 秘密結社!

私のオタクな中二病ハートを直撃する単語に、かなりときめいちゃった。


そっかー、〈封印〉されてない眷属とかは、世界のどこかで、

暗躍してたりするのか~。

……と、そこまでワクワクしたところ、ン……、と、またまた疑問が

浮かび上がってきてしまう。


「ねえ、ママ? 私、記憶の大半に、曖昧な部分があるから

くんだけど………ママは、〈水〉を司る〈神〉だよね?」


“────せやで、〈水〉を司る〈神〉、大いなるクトゥルフや”


私の確認に、ママは一瞬、ギクリとなったように見えた。


「なら、どうして、海の底に〈封印〉されてるの? 〈水〉の〈神〉なのに。

なんか、おかしくない?」


問われたママは、アチャー!、という顔で額に手を当てて、天を仰ぐ。

え、なに、そのオーバー・リアクション……。


“あゆらちゃん────それは言わないお約束やで………”


「え、なんで? 自分の本体のことだもん。ちゃんと思い出しとかないと、

困るでしょ?」


“そ、それはそうかもしれんけどやな………ええい、しゃーない!

ワイもGODや! 娘に隠しごとはせぇーへんで!”


と、なにやら唐突に覚悟を決めた様子のママ。

そのまま、浮遊する玉座に、よっこいしょ!、と、再び腰を下ろす。


“昔々の話になるんやけども……ワイは、〈旧神エルダー・ゴッド〉なんて、偉そうに

名乗る連中と、宇宙最強限界バトルを繰り広げて────結果、負けてもうた。

いや、でも、負けた言うても、僅差きんさ! 僅差で負けたんやで!?

いにしえのもの〉っちゅーヤツらと、全力全開の戦争したあとで、

『はァーしんど、やっとられへん。しばらく閉店クローズや』って、ひと休み

入れかけたトコに、あのヤツバラめら、カチコミかけてきたんや!

卑怯すぎるやろ!? こっちが疲れてヘトヘトになってんの、見越して

来よってからに! なにが〈年上エルダー〉やねん! やり口がセコすぎるんじゃ!

正々堂々とケンカもできんイモ助どもが!”


ママは説明の途中で憤慨しだし、最後のほうは、ただの悪口になっていた。

なんだか、負けた言い訳をされてるようで、転生体(自分自身)としては、

なんだかいたたまれない気持ちになってくる。


“……まあ、負けは負けや。そこは認めるわ。そんで、彼奴きゃつらぁ、ワイを

物理顕現体マテリアル・ヴェイル〉ごと、〈封印〉しにかかってきた────

そこで、ワイは、ある作戦を立てた”


「作戦?」


“せや! 一敗地にまみれ、ズタボロになって寝蔵(ルルイエ)に戻ったワイは、まず、

ステータス全回復するまで、隠れて休むことにしたんや。ズバリ、

華の都(ルルイエ)を自分で海の底に沈めて、そこでほとぼりさますまで隠れとこ』作戦!”


せ、セコい────────っ! それが〈神〉のすること!?

そう思ったけれど、戦いは常に非情、って赤いヒトも言ってたし、

仕方ないか……?


“けど、彼奴きゃつらはこっちの目論見を見抜いとった。その卑劣なWANAに、

ワイはかかってもうた! 彼奴きゃつらぁ、ルルイエを囲む海域一帯の霊脈を操作して、

海水の霊質をマルッと作り変えよったんや!”


「海水の霊質……作り変えると、どうなるの?」


海水は、海水じゃなかろうか。

ナトリウムまじりの、H2・Oなのでは?


“知らんのか?”


ママの短い確認に、うなずいてみせる私。


“ワイ的に、ものすンごぉ~く気持ちよォ~なってまうんや……!”


「────────────はいィ?」


思わず、某特命課メガネのイントネーションで、聞き返してしまう。


“『ほんじゃ、ひと休みしよか~』ってルルイエでくつろいでみたら、霊的に、

めっちゃイイ塩梅あんばいな、気持ちい~い寝心地になっとったんや。

『あっ、やばっ!』って気づいた時には、もう遅い! 甘美な睡魔に誘われて、

ワイはウトウトの夢見心地っ……! 寝るっ……! 寝てしまうっ……!

熟睡っ……! GOOD(グッ)スリープ、一直線っ……!”


あっ。(察し)

ママの話の流れから、オチがなんとなくわかってしまった。


おとこ寝りに寝てもうたワイは、抵抗することもかなわず、〈旧神エルダー・ゴッド〉の結界で

〈封印〉されてもうた──────。……認めたくないもんやな────

若さゆえの、自分のあやまち、っちゅーもんは………”


……いや、カッコよく言ってるけど。


『疲れてたところをボコられて逃げました→油断してたら眠らされ

ちゃいました→そこを〈封印〉されちゃいました』

って、三行にまとめられるような、相当トホホな感じじゃない?


内心ガッカリな私の沈黙に、ママはさすがに焦ったのか、必死に弁明してくる。


“や、や、こう言葉にしてみると、情けのう聞こえるかもやけどな、地球の海水、

めっっっちゃ気持ちええねんで!?……そ、そや! 炬燵こたつや!

あゆらちゃん、眠るつもりはないのに、炬燵こたつで寝転がってウトウト

してまう時の気持ち良さ、思い浮かべてみ~な! 滅茶苦茶気持ちええやろ!?

な!? な!?”


「あー………うん、あれは気持ちいいよね───────」


弁明してるのが本体(自分)ということもあって、なんだか可哀相にも思え、

賛同して相槌を打ってしまう私だ。


でもまあ、炬燵こたつに入ってのウトウト感が心地よい、

ってゆーのは、確かである。

あとで風邪を引きやすい、とわかってても、あまりの気持ちよさに、

ついつい寝ちゃうんだよねー。


と、そこで、思い至ったことがあったので、ママにたずねてみることにする。


「……ひょっとしてだけど、ママ、私を人間に転生させて、人類存続の〈判定〉

させたのって、自分がルルイエ(ここ)で眠ったままでいるかどうしようか、

迷ったからなの?」


“─────そんなことあるわけないやん。コトは地球上の種の存亡問題やで?

そんなことあるわけないやん”


ママは、一瞬の間をおいて、ふい、と露骨に目をそらしながら、二回否定した。


「………ママ?」


玉座に座ったママに近づき、回りこむようにして、その目を、じっと覗きこむ。


“────────────────────えっとぉ……まあ、ン億年単位で

気持ちよぉ~眠っとったら、地球の覇権とか、宇宙を巡っての戦いとか、も~、

な~んか~、どーでもよくなってきちゃったカナ~、って、思わないでもない、

っちゅーか~………”


「つまり、まだまだ惰眠だみんむさぼってたい、ってわけだよね」


“……………実は”


私の指摘に、てへっ、と舌を出して、悪戯っぽく笑ってみせるママ。


─────う~ん、絶世の美女のテヘペロは、萌えてしまうから、ズルい。

クトゥルフを偉大な〈神〉として崇めてる眷属と信奉者が見たら、

どう思うかしらん、とか、うっすら悩んじゃうけども。


まあ、ヨシ!

『気持ちいーから眠っときたい』ってゆー、夏休みの小学生みたいな理由でも、

人類存続が許されたんだから、とにかくオッケー!


私の転生目的や、容姿の問題についても謎が解けたし、あとは帰るだけだ。

帰るだけ、なのだけど………。


んんっ、と、軽く咳払いなどして、今度は私が軽く目をそらし、

切り出す番であった。


「ママ、確認したいことは、だいたい確認できたから、そろそろ帰ろうかなー、

って思うんだけど……その────」


“ああ! 男のアレのやし方やね!”


「………はい」


言いあぐねたお願いの内容を、ズバリと当てられ、こちらは恥ずかしがりながら、

うなずくしかない。

────いやだって、スッゴい気になるんだもん!!!

そういうお年頃だもん!!!


“オッケー、オッケー、オール・オッケー!”


ママは嬉しそうに、満面の笑みで玉座から降りてきて、私を抱きしめてくる。

それから、私の耳元に、囁いてきた。


“ぜ~んぶ、ママが、教えて、あ・げ・る……♪”


ゾクゾクと、背中に形容しがたい感覚が走る。

かと思ったあと、グルンと視界が揺れた。


気づけば私は、ママに押し倒されているではないか。

いつの間に現れていたのか、押し倒された先は、フカフカの、

円形型キングサイズ・ベッド。


ワンテンポ遅れて、貞操の危機だと、猛烈に焦った。


「マ、ママ……!? わ、私、初めては、ヒメカと、って決めてて────!」


ワタワタと、抗議の声を上げる私。


“だいじょーぶ、だいじょ~ぶ♪ 前のほうの初めては、ヒメカちゃんに

捧げたり? でも……”


と、妖艶に舌なめずりして、微笑むママ。


“後ろの初めてと、あゆらちゃんの童貞は、ママに頂戴ちょうだい……?”


「や……! ママ、やめて……!? こういうの、う、浮気になっちゃう……!」


“浮気やあらへんよ~。母娘おやこのスキンシップの範疇はんちゅうやって……♪”


そうなのか!? いやいや絶対違うだろ!

そうは思っても、ママの甘い吐息に、胸がドキドキして、頭はクラクラしてくる。


相手は我が本体で、〈力〉は上、どうも放すつもりはないらしい。

そして私としては、ヒメカとの今後のために、

男のアレのやし方が知りたい。


──────おっかなびっくり、私の覚悟は、決まった。


「い……」


“うん?”


「痛くしないでね………?」


“せぇーへん、せぇーへん♪”


そうニンマリと笑うなり、ママは私に覆いかぶさって────────────────────────。


………………あっ────────────────────────!!!!!

─────────────すっっっっっごぉぉぉい……………………♡♡♡

なにがあったんだろう。ボクは子供だから、わかんないや。(すっとぼけ)

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