第1話 これ、害獣駆除っていいます?
新シリーズ開始です。
今度の主人公は定年退職したミリヲタおっさんです。
再就職したら、なんと異世界の農場でした。
そこでの農作業補助や有害鳥獣の駆除が業務です。
でも、害鳥獣っていうのはモンスター、魔物たちです。
エアソフトガンでどうやってモンスター退治できるのでしょうか。
定年サバゲーマーのおっさんの異世界冒険が始まります。
初夏の長閑な午後の日差しが田園風景の緑を鮮やかに際立たせていた。
エメラルドよりも碧い新緑の中で田畑の作物の世話をする様々な種族の人々。
犬のような耳を持つもの、ウサギの耳を持つもの、笹の葉型の耳を持つもの。
金色の瞳のもの、両側頭部や、額から角を生やしたもの。
存外に強いジリジリと肌を焼く日差しに目を細めながらも、皆朗らかに農作業に従事していた。
その農場は、『食爵の御用農場』とも、『ヴァルトブリーゼ農園』とも呼ばれていた。
「ふう、順調順調! ジャガイモは明日には収穫でねすが?」
「いんやぁ、今年は春が遅がったから植えるの遅がったすけ、ちゃんとでぎるんだが心配だったんだなっす」
犬のような耳をした少年と兎耳の青年が歯を見せて笑いあう。
その顔は豊作を確信し、破顔していた。
「ん!? シッ!」
兎耳の青年の耳がピンと立つ。
「やんべッ、逃げろ! ラオール! イノシシだじゃ! ゴロさ呼んで来ッ!」
「わ、わがった! んがもとっとど逃げろじゃ!」
狼人の少年ラオールは、早駆けの風の魔法を唱え、農場の中央にある害鳥獣駆除人の待機小屋に向かって走り出した。
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「ゴローさん、出だじゃ! イノシシどカラスだ。来てけんだ!」
農場作業スタッフ狼人のラオール少年が狼耳用に穴を空けた麦わら帽子を押さえながら、待機小屋の扉を勢いよく開けたのは、兎耳の青年と別れた数分の後だった。
「おおぅ! りょーかいッ! ぅあちゃちゃッ!」
ラオール少年の呼びかけに応え、飲んでいたお茶が入った湯呑をテーブルに勢いよく叩きつけるように置いた男が小さくはない声で熱さに叫んだ。
衝撃で跳ねた湯呑の中身が手首にかかったのだった。
「あらあらぁ、ゴローさんだいじょうぶですか?」
待機小屋でゴローと一緒にお茶を飲んでいた小麦色の肌に笹の葉型の耳の少女が眼鏡の奥の瞳を心配そうに顰める。
「はひゃっ! らいりょーぶ、らいりょーぶれふはら」
「ゴロさ! だいじょんぶだど?」
「ん、らいりょーぶら」
ゴローは、ヒョットコのように唇を尖らせて、淹れたての熱いお茶がかかった手首にフーフーと息を吹きかけながら、空いている手でピースサインを作る。
が、その表情はなんとも締らないものだった。
「やけどは……してないみたいですねぇ」
笹の葉型の耳の少女が眼鏡の奥からの視線を安堵に緩めた。
「はい、おかげさまで」
相変わらず締まりのない間抜けた顔でゴローが応える。
「ゴロさだば、ほんぬ、おっちょこちょいだなっす」
「ん、それは、遺憾ながら尤もだ」
ゴローのおどけた返しに、オオカミ少年ラオールもまた胸をなでおろし安堵する。
「あ、くったごどすてる場合でねがったじゃ!」
が、すぐさま自分がここに走ってきた用事を思い出し、ゴローに詰め寄る。
「ゴロさ、すごどだじゃ! イノシシどカラスだ。来てけろでば!」
「お、おお! そうだった、すぐ向かおう! ぃよいしょっと!」
掛け声とともに椅子から立ち上がったゴローは傍らにおいてあった有害鳥獣を駆除するための装備を手早く身に着け始める。
「ゴロさだば、ほんにじじむせな」
「こらぁ! ラオール失礼でしょ! ゴローさんに爺臭いだなんて。夕飯抜きにするわよっ!」
「わ、わ、わぁ、おもさげねす、かんべんすてけろじゃ!」
「はははっ、いいんですよヒルダさん。ラオールも気にすんなって。私がジジイなのはほんとのことだからね。まっとうに生きてたら君くらいの孫がいたっておかしくないからね」
笑って応えるゴローの黒い頭髪にはよく見なくても白いものが混じっているのが分かる。ゴローは真に高齢者と言ってもおかしくないような容貌だった。
だが、彼が身につけた有害鳥獣を駆除するための装備は、その風貌に全く似合っているとは言えないものだった。
それは、一般的な有害鳥獣駆除に出動するハンターが身につけるような装備ではなかったのだった。
それは、猟銃に革の弾薬ベルト、オレンジ色の迷彩に長靴といったハンターの装備服装ではなかった。
「じゃ、行こうか!」
スマホが何台も入りそうなポーチがいくつも着いている濃緑色のベストと同系色のティーシャツに斑点模様の迷彩パンツ。そして、ごつい編み上げのブーツ。
それは、狩人と言うよりは兵士と言ったほうがいいコスチュームと装備だった。
老人と言っていい風貌の男性とその衣服や装備の取り合わせは、ともすればなんとも滑稽な雰囲気を醸していた。
ジジイと言われるような年齢になっても『鉄砲ごっこ(サバゲー)』から卒業できない社会不適合者がそこにいた。
常識的な大人が彼を見たら鼻で嗤い「何時までそんなガキがやるようなことに血道を上げてるんだ。いい加減卒業したらどうなんだ」と、大きなお世話を焼きたくなるような扮装だった。
「んふふっ、ゴローさん、行ってらっしゃい、頑張ってくださいね!」
丸メガネに黒い腕カバーの昭和四十年台の事務員を彷彿とさせる小麦色の肌のエルフの美少女が、笹の葉型の耳をはためかせる。
眼鏡の奥のアーモンド型の瞳は期待に見開かれている。
「了っ! じゃ、ひと仕事して来ます、ヒルダさんっ!」
ニコリと笑いながらゴローは姿勢を正し、エルフの少女にピシッと、音がするような会釈をする。
「はいッ! イノシシとカラスなら、ゴローさん瞬殺ですもんね」
ゴローにヒルダと呼ばれた小麦色の肌のエルフ美少女は眼鏡の奥の目を細めニッコリと微笑んだ。
「ゴローさん、早ぐでば早ぐでば! トウモロコシもジャガイモもまるっこ食われでまるじゃ。ジャガイモはようやぐ明日収穫だずのぬぃ!」
「了ッ! 今行くよ!」
「早ぐだじゃ、急いンでけろじゃ! パウルが、パウルが!」
イノシシとカラスの出現を告げに来た狼人の農作業スタッフのラオール少年は、その場で駆け足に足踏みしてゴローを急かす。
置いてきた兎人の青年パウルのこともトウモロコシやジャガイモと同じくらい心配なのだった。
「イノシシとカラスだったな……ふむ、じゃあ、これとこれだ!」
ゴローはおっとり刀で、一九六〇年代のヴェトナム戦争当時の実物スコープを載せ、あちこちを魔改造した国産電動エアソフトガンM14を引っ掴み、海外製の電動エアソフトガンのバレットM82……こちらも魔改造……した銃を背負って、事務所から飛び出し、ラオール少年の後を数メートルも遅れずに追い駆け出した。
「ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、ほっ!」
それはとてもとても颯爽という言葉からはかけ離れたフォームだったが、定年退職を迎えた年令のおっさんの走る速度としてはかなりのものだった。
しかし、ロマンスグレーと言うには少々腹が突き出すぎているゴローの体型が、身体能力に秀でている獣人の若者に遅れないスピードで走れているという事実をすっかり台無しにしていた。
「ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、ほっ! っと、危ない! ほっ、ほっ、ほっ、ほっ、ほっ!」
さらに、時折、何もないところで躓きまろびつつ走るその姿は、滑稽という形容詞の衣を塗され、彼が元いた世界なら嘲笑を誘うものだった。
だが、この異世界の農場では彼を嘲笑するようなものはただの一人も居なかった。
彼、ゴローは、この農園になくてはならない害獣駆除人なのだった。
ゴローはその本名を斉藤五郎といった。
五郎が務めるこの異世界農場では、誰しもが親しみと尊敬を込めて彼を『ゴローさん』と呼んでいた。
「で、ジャガイモ畑の何処だい? ラオール」
「あそごだじゃ、ゴローさん! 急ぐべ」
ゴローがラオールと呼んだ農場作業スタッフの狼人の少年はイノシシが現れた場所を指差す。
そこは農場の外縁部、森との境界近くの収穫を間近に控えたジャガイモ畑だった。
「ゴローさん! ラオール!」
「パウル無事だったが!」
「おう、我も逃げ足だぎゃはいぇすけな」
(おう、ボクも逃げ足だけは速いからね)
「いがったでぃやーパウル」
(よかったよう、パウル)
兎人のパウル青年と狼人のラオール少年ががっちりと抱擁した。
「たしか、あそこは、もう収穫できるはずだったっけ。トウモロコシも機嫌よく育っていたはずだよな」
「んだじゃ、すぇっかぐでぎだのぬ、あんのイノススどカラスッコどもぁ、おだってらすけふたらげじゃ!」
(そうなんだよ、せっかくできたのにあのイノシシとカラス共は調子に乗ってるからぶっ飛ばしてよ)
ラオール少年がそう叫んだとき、ゴローたちからおおよそ200m先で轟音とともに大きな土煙が上がった。
「あれか!」
ゴローはベストに着いたポーチの一つから単眼鏡を取り出して覗き込む。
単眼鏡のレンズを通してゴローの網膜に像を結んだのは、ダンプトラックほどもあるイノシシのモンスターだった。
「相変わらずでかいな、ダンプ並だなぁ。カラスは……と、こっちもでかいなぁ。カラスの見かけでダチョウなみの大きさなんてなあ……それが三羽もいるのか……はあ……」
単眼鏡を右に30度ほど水平に振って、ジャガイモ畑に隣接したトウモロコシ畑で実を付け始めたのを丸ごと畝から引き抜いて飲み込んでいるデカいカラスにため息をつく。
「遠近感がおかしいだろ」
単眼鏡に映った害鳥獣という呼称のモンスターの大きさにツッコミを入れる。
「ラオール、パウル。カラスの討伐部位は嘴だったっけ? んで残りは冒険者ギルドで買ってもらえるんだったよね?」
ゴローはラオール少年たちに討伐部位および、素材部位の買取値段を確認する。
「ゴロさ、いいかげん憶えろでゃ! カラスは右脚、イノシシは尻尾だじゃ。カラスの嘴とイノシシの牙はいっぷぐぶん(一匹分)だばくしやぎ(串焼き)っこ三本分くれにしかなんねがら、じゅっぴぎぶんぐれまどめだほがいい」
「だったな。わかった、じゃ、今晩はイノシシパーティーだ。解体の応援に人集めて来きてくれ」
「わがった。ゴロさも気ぃづげでな」
ニヤリと笑ったゴローが頷くのと同時にラオールとパウルは農場中央に向けて走り出す。
ゴローは手袋を脱いでおもむろに小指を口の中にくわえ込む。口の中の温もりが十分に指を温めたところで引き抜き、垂直に立てる。
「うん、よしよし、うまい具合にこっちが風下だ。回り込む手間が省けた。じゃあ、カラスからやろう」
呟きながら、チャージングハンドルを引いて初弾を装填する。
電動エアガンであるから、引き金を引くことで初弾がチャンバーに送られ発射されるのだが、それだと一発目はどうしても空撃ちになってしまう。
それだと、カラスのように頭のいい鳥は空撃ちの音を聞いて、逃げてしまうことがままあったため、初弾から必中弾を叩き込むために、改造を施したのだった。
「こういう魔改造は、異世界の鍛冶屋、ドワーフ様様だな……あ、そろそろガバのリアル口径化も出来上がってる頃だよなぁ。こんど、納品に街に行くのが楽しみだなぁ」
ゴローは自分の所有する電動ガンのリアル口径化と共に、この初弾装填の機構を漏れなく取り込んでいたのだった。
ちなみに、ゴローが愛用のエアソフトガンに改造を施したのはこちらの世界に来てからであり、元の世界では、ほとんど箱出しどノーマルでサバイバルゲームに参加していた。
もちろんゴローひとりで改造作業ができるわけではなかったから、農場の近くの街のドワーフの工房に依頼をしたのだった。
ゴローは周囲を見回し、ラオール少年たちが近くからいなくなったことを確認する。
そうして、電動M14小銃を携えてイノシシたち害鳥獣に気付かれないようにゆっくりと前進を始める。
(リアル口径にしてあるとはいえ、BB弾は命中精度が出ないから近寄らないと当たらないもんな)
腰をかがめてカラスへ向かって前進。
50メートル程まで近寄り、M82をその場に据えてM14ライフルを抱え、うつ伏せでカラスの群れに向かって這い寄る。
いわゆる匍匐前進というやつだ。
彼我の距離が約三十メートルまでになったところで、脚を開いてM14小銃を左端のカラスに向け伏せ撃ちの姿勢を取る。
「シメシメ、気づいてないぞ……と」
6倍に合わせたスコープを覗くと、カラスはまだこちらに気がついた様子もなく、お食事を堪能中だった。
息を整え、左端のカラスの頸部をスコープの真ん中に捉える。
スコープの中で、カラスの頭と胸に緑色の光点が灯った。
(うん、即死急所は頭と胸。つまり脳と心臓か)
狙いをつけたものの即死急所が光の点で可視化される……。
それは、ゴローがこの農場に元の世界から再就職するにあたって雇い主から貸与された能力だった。
すなわちそれは良い耳と良い目。
あと、狩りに必要な能力の強化。
それが、雇い主の魔法でゴローに貸し与えられた能力だった。
(この距離と風なら、狙点を首にとれば頭に着弾するはずだ。射撃モード単発、安全装置解除ヨシ!)
トリガーガード内に押し込まれているセーフティーを人差し指の爪で弾くようにして解除し、心の中で射撃手順を呼称する。
それは、リアル志向のミリタリーマニアでもあるゴローが自衛隊の射撃手順の指差呼称を自分のエアソフトガンの射撃にも習慣化したものだった。
(目標カラスの頭部! 狙え!)
呼吸するたびに上下左右に揺れるスコープの十字線を上下動だけになるように銃を絞り込んで構える。
呼吸のたびに上下に動く十字線の真ん中に、カラスの顎下の頸部が入ったその瞬間息を止め、ゆっくりと引き金を真後ろに絞り込む。
(暗夜に霜の降る如く……撃ッ!)
電動エアソフトガンの発射音とは到底思えない音が辺りに響き渡る。
と、同時に弾け飛ぶ左端のカラスの頭。
(しまった、嘴の回収ができればいいんだが……にしても、これ、初めて撃ったときはたまげたなぁ)
ゴローはこちらの世界に来て、初めて害鳥獣駆除の業務を実施したときのことを思い出していた。
エアソフトガンを発射する音で、害鳥獣を追っ払うと思い込んでいたのが、まさか、玩具銃であるはずのエアソフトガンが、発射機構そのままに、BB弾という玩具銃専用のプラスティック製のまん丸い弾を実銃の初速で撃ち出したのだから。
(おっと、目の前に集中だ。回想は、夜寝る前に……だな)
何事が起きたのかと顎を引いて首を伸ばし目を見開いている二羽のデカいカラス。その間抜け面の少し下に照準線を合わせ第二弾発射。
二羽目のカラスの頭も爆散する。
そして、ようやく自分たちが狙われていたのだと理解した三羽目のカラスが羽ばたき1メートルほど浮いたとこでその胴体に第三弾が命中した。
ブフォオオオオオオッ!
カラスが射殺されたことに気が付き、射殺犯がトウモロコシ畑に潜んでいると目星をつけたデカいイノシシが雄叫びとともにゴローに向かって走り出した。
「うひゃああッ! 怖ええええッ!」
ゴローも脱兎とばかりに、匍匐で進んできた20メートルをバレットM82、12.7ミリ対物狙撃銃を据え置いた地点まで駆け戻り、長大な銃を伏せ撃ちの姿勢で構える。
トウモロコシを薙ぎ倒しながら突進してくるデカい猪。
だが、その行動はゴローの読み通りだった。
「ははははッ! ここまでテンプレな行動取るなんて、元の世界のイノシシのほうがよっぽど利口だぞッ!」
アンチマテリアルライフルの槓桿を引いて初段を装填し、据え付けたリューポルド望遠照準器を覗き込む。
「こいつも、リアル口径化しておいてよかった。初めて害獣を駆除したときは、BB弾多弾数マガジン一個分撃ち込んでやっとだったもんなぁ」
この銃もまた、この世界に来てすぐに訪れることになった街の鍛冶工房でリアル口径化と初弾装填機構を備える改造を施していたのだった。
「こんだけ近くて、尚且、近寄って来るわけだからな。外しようがないよなあッ! ……おっと、心の中で言ってるつもりが口に出ていたぞ……っと。独り言が増えたら要注意だぞ……っとぉ!」
誰が見ているわけでもないのに湧き上がってきた恥ずかしさでゴローの独り言の声が大きくなる。
それは、年齢を重ねた男性にありがちな、恥をなんとかどこかに転嫁しようとする悪あがきだった。
鎖骨から上が耳まで恥ずかしさに紅くなる。
が、鼓動は乱さずに、ゴローはヘアラインクロスの真ん中に入っている緑の光点に向けてM82のトリガーを引き絞る。
12.7ミリの真球の弾丸が音速を超えたスピードで発射される。
その衝撃で視界がブレ、ホワイト・アウトする。
が、それも一瞬のことで次の瞬間には、望遠照準器はダンプトラック並みに大きなイノシシの頭骸骨が爆散して真っ赤な体液と白やピンクの脳漿が辺りに飛び散っているのを鮮やかに捉えていたのだった。
「ヨシャッ、命中ぅッ! はあああぁっ! ……しかしこれ、害獣駆除っていうか? どっちかって言ったらモンスターハンティングだよなぁ?」
任務を終えたゴローは、大きく息を吐きだしてつぶやいた。
そんなゴローの鼓膜を、ゴローの名を呼び快哉を叫ぶ農場の従業員たちの声が揺らすのだった。
2019/08/30
第1話 これ、害獣駆除っていいます? の公開を開始いたしました。
新シリーズの開幕です。
たくさんの方に読んでいただければと思います。
2019/08/31
誤字脱字、修正を行いました。
2020/04/26
加筆修正しました。