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わたしの名前

作者: 清水悠(Yew)

 今でも時折あの頃のことを思い出す。


 敏腕冒険者(ハンター)だった「主様」のことを。

 普段思い出すことはもう、なくなったけれど。

 こうして洞窟の片隅で独りで立っていると……


----


 わたしは名前で呼ばれたことはなかった。

 主様とってはわたしの名前は只の記号、冒険者(ハンター)登録も記号のまま。

 主様が命令するのはわたしだけ。呼びかけるのに名前は要らない。

 必要なら「おい」と呼べばことが足りるから。


 ある時わたしに「このまま待て」と言った切り、その主様は帰ってこなかった。

 わたしに絶対服従の、自衛さえ認めない待機命令を出したまま。

 できることは何もなかった。

 「待つ」という消極的な行動でさえも自分で決めることはできなかった。

 勿論、帰るという選択肢さえわたしにはなかった。


 二重三重に掛けられたそんなわたしのプロテクトを外したのは一人の魔術使い(フォース)だった。

 彼はプロテクトを外したのみならず、わたしに自由であることを教えてくれた。

 わたしは他の誰でもない、自分自身の物なのだと。


 彼はわたしのことを「妹」と呼んでくれた。

 だからわたしも彼のことは親しみを込めて「ゆう兄」と呼んでいる。


 今、わたしには仲間がいる。ゆう兄の仲間だったり冒険者(ハンター)活動中に知り合ったり。

 そして誰が言い始めたのか、みんなが「しろ」と呼んでくれる。

 トリムさんもゆっきーも雪姉さんもゆなさんもドーラさんもゆう兄も。


----


 「しろちゃんお待たせ~」

 「しろ、消耗材(スケープドール)買っといたぞ」

 「しろ、行くわよ。」


 「は~い♪」

 みんな、大好きだよ。

 厳密には書き下ろしではありませんが。

 その昔某ゲームの公式掲示板で書いた自キャラ紹介的な投稿をベースに、初見でも分かるように書き直したものです。

 当時、そのMOシステムのゲームではなりきりキャラプレイをやっていまして、

類友の如く周囲にはなりきり者が集まっていたもんです。

 

 この主人公のキャラ名を含めて、心当たりのある方は名乗り出るように(ぉぃ

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