友達
その街はとても広く、周りを見ると普通の人たちがいた。
(良かった。俺の知ってる人だ)
「なぁネリネ」
「はい?」
「ネリネの姿って周りの奴らに見えんの?」
「いえ、スイレンが仲間だと思ったそのときに初めて見れる感じですね」
「へぇ、じゃあ今の俺って空間に話し掛けてるいたい人に見られてるってことか…」
「…!」
なにかを思い出したかのようにネリネは手を叩いた。
そして、冬架が身につけていたしずく形ネックレスを指差した。
「それを貸してくれませんか?」
「このネックレスか?…それはちょっとな…」
「大事なものなのですね…」
「…少しだけだからな」
冬架はネックレスを外してネリネに渡した。
「いいんですか?」
「ああ、だから早くしろよ」
「はい!」
ネリネは両手にネックレスを抱いて目をつぶっておでこを当てて何かをいっていた。
「これでOKですね~」
「なにか変わったのか?」
「もちろんです!この宝石に他人が見るとパートナーがいるってわかる色をいれました!」
「何色?」
「水色です」
「まぁ、水の精だしな」
「妖精にも魔法が使えるのでね」
「俺も使いたいな…教えてくれよ」
「はい!」
基本から教えたら冬架はすぐにマスターしてしまった、
「流石、スイレン」
「それほどでも」
そう言いながら、ブラブラとてきとーに歩いていていると、女が路地裏から結構な速さででてきた。
当然ぶつかった。
「いってーな!」
「…なによ、あなた私にけんかうってんの?」
女は冬架をにらみつけた。
冬架は思わず笑った。
「ハハハ…ハハハ…」
「なにが面白いのよ!」
周りの街人はジロジロと女をみている。
「この世界にもこんなやつがいるんだなーって思ってよ」
「この世界?あなたもしかして頭打ったんじゃない?」
「あーはらいてー…よし、もうなれたぞ」
「あんた、頭大丈夫なの?」
バカにしたような言い方をする。
「おまえさこの街で有名だろ悪い意味の方でな」
「…だっだったらなんなの!?」
冬架は女の髪をぐしゃぐしゃにして言った。
「お前は俺に勝てない…行くぞネリネ」
「はーい」
「ちょっ、ちょっとまって!」
冬架は無視して歩いていった。
女は怒っているがおいかけれなかった。
「なんなのあいつ」
いつのまにか足がしびれていた。
「まさか…あいつ魔法が使えるのか?」
そのころ冬架はネリネと話ながらやっとの思いで城についていた。
「デッケーなこの城」
「はい、王宮なので!」
ふたりはは門番の元へ向かった。
「門番さん」
「誰だ!」
「えっと…」
何て言えばいいのだろうか。
王と会いたいとでもいえばいいのか?と冬架は悩んでいた
「国民契約を結びに来たといえばいいですよ」
「ありがとう、国民契約を結びに来た」
「ん?おまえ、パートナーがもういるのか!?」
ネックレスに気づいたみたいだ。
「あっはい…一応います」
「失礼!ではこの名札を首から下げて王室までついてきてください!」
妖精がいると意外に便利らしい。
兵士の後ろをついていった。
まだまだつきそうにない。
「なかなかつかないなー」
「大丈夫ですか?僕は浮いてるからあんまり疲れないけどスイレンは歩くから疲れるよね」
「ずるいぞ!俺にも羽くれよー」
「無茶言わないでください~」
「なかがよろしいですね」
兵士が笑いながら言った。
「君さ、何歳?」
「お…私ですか?私は16歳です。」
「俺も!同い年だな!」
「あなたも16なんですか!?」
「おう!俺は睡蓮冬架。敬語はやめてくれないか?」
「お…私はロータス・コリアン。わかった。よろしくな」
「おうよ!よろしくな!」
握手した。
その瞬間、ネリネが光った。
「まぶし~ネリネ!大丈夫か!?」
「あっはい、大丈夫ですよ」
「この子がトウカの妖精か」
「お前、ネリネが見えるのか?」
「いや、さっきまで見えなかったんだがな」
「言ったでしょう?」
「…あっ、そういうことか」
「ん?」
ネリネが他の人に見えるようになるのは、冬架が仲間だと認めたときだ。
「僕はネリネ。よろしくねロータス。」
「よろしく、ネリネ」
仲間が一人増えた。
また歩き始めて、結構たった。
「ついたぜ、ネリネ、トウカ」
「おう!」
扉を開いた。
大きな扉を…。