やっと街についた
冬架とネリネはいまだこの樹の中で雨宿りをしている。
「ネリネ、あのさ」
「なんですか?」
「とりあえず街に行きたい」
「そうですね…そうだ、スイレンはステータス見れました?」
「いや?」
「じゃあ、ステータスオープンって言って手を…」
「ステータスオープン!」
目の前にはHPなどの各能力値がわかるボードが現れた。
「なんだ?これ…」
「僕、初めて見ました…ステータスボード…」
聞き終える前にやってしまったので少しだけネリネが怒っているように見えたがステータスボードを見たらボーッとしている。
「そんなにめずらいしいのか?」
「珍しいですよ!すっごく!」
このステータスボードを見れるのは五億人に一人と言われてるらしい。
「見える人は…この国の王様ですかね」
「会ってみたいなその王様」
「はい、国民契約に行く際会いますよ」
「じゃあさっさといこうぜ」
「はい!」
雨も収まり、太陽が雲から顔をだした。
「さて、行きますか~」
「はい!そうですね!」
歩いていると、目の前に魔物が怒っているように現れた。
「…どうするんだ?」
「もちろん戦いますよ!」
冬架はため息をついてから思いっきり殴った。
20のダメージ。
魔物は倒れた。
経験値を20もらった。
魔物から木の板がドロップした。
「おっ、なんか落としたぞ?」
「スイレンなら使えるかもしれません…アイテムボックスと…」
「アイテムボックス!」
すると、腰の位置らへんに渦みたいなものが浮かんでいた
「ネリネ、出た!」
「…」
「ネリネ?…あ…ごめんて!」
また、話を最後まで聞かなかったのでネリネは怒ってしまった。
何回も謝る冬架を見て、ネリネは許した。
「今度からちゃんと最後まで話を聞いてくださいね」
「はーい」
しばらくあるいていると、街が見えてきた。
指を指しながら説明する。
早く行きたいのか止まらない。
「あそこはガール王国のタズシカ街です」
「王国ってどれくらいあるんだ?」
「8国です」
「へぇー」
「八星の国なんて呼ばれてます」
「なぜ?」
「国の真ん中に星が地面に描かれているんですよ!」
「見に行きたいなそれ」
「夜になるととても綺麗なんですよ!!」
ネリネは興奮状態だ。
「はいはい、わかったから」
「五十年に一度だけ8国の星が空で重なるんです…それがとても綺麗で…」
「八星…か」
「まぁ、8国のひとつはもう…」
「?今なんか言ったか?」
「…いえなんでもありません」
本当は聞こえた。
聞いてもいいのかわからなかったから、濁した。
そろそろ門が見えてくる頃だ。
門の前には門番がいた。
門番の肩には妖精が見えた。
ネリネと同じくらいの妖精だ。
ネリネが交渉しに行った。
戻ってくるのに時間はかからなかった。
門番はすぐに門を開けてくれた。
ガール王国に足を踏み入れた。