表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

日射しの悪魔

作者: 並木朱花

プロローグ

いじめを受けている柚希。

それを支える由里乃。

小学生の頃、柚希に告白した秋元。

誰も自分の気持ちを分かってくれようとはしない。

馬鹿にした笑い方をする。

みんなは、この辛い気持ちは分からない。

柚希は人前では泣かない真面目さん!

だけど、真面目はいじめられる。

柚希は、いじめが原因で自殺しそうになった。

自分ではどうしようも出来ない、、、。

喧嘩少女と立ち向かう柚希の物語。

「友達になりたい!」

その強い気持ちが柚希を救う!




私は、学校でいじめられている。

悪魔みたいな存在だ。

だけど、決して諦めたりしない。

なぜかと言うと、小学生の頃告白された、秋元と同じクラスになったからだ。

無視されようが、何されようが秋元、アイツだけは私の味方をしてくれる唯一の仲間。

助け合える仲間。

それが段々当たり前になってきた。

 あるとき、廊下を渡ったクラス№1の喧嘩少女と偶然目があった。

「何見てんだよ!」

と怖い目線でこっちを見てきた。

「別に・・・。」

とこっちも言葉を返した。

だけど、相手等は

「死ねよ。あははっ。」

と馬鹿にした笑い方でこっちを見つめる。

私も見つめ返す。

私は相手の事を必死に分かろうとはしているけど、相手は私の事を分かろうとはしてくれない。

 今晩私は自殺しようと思う。

だから、気にしない。

そして、その晩。

リストカットで死のうと思いカッターを出したとき、母が来た。

「柚希!!何やってるの!駄目じゃない。危ないでしょ!?」

あまりにしつこかったので私は・・・。

「お母さんには分からないよ。学校がどんなに苦痛で辛い場所か!だから、もうほっといてよ!」

私(我妻柚希)は丁度この年は反抗期だった。

ピ~ンポ~ン。

家のベルが鳴った。

出てみたら私の一番の親友、川神由里乃だった。

「由里乃!いつ帰ったの?」

「えっ?嗚呼、さっき帰ったばかりだよ。柚希元気にしてた?」

と長話が続いた。

私は無理して元気に振る舞った。

ホントは悲しい、辛いけど由里乃の前では明るかった。

柚希は人前で泣かない。

だから、涙を必死にこらえていた。

  そして、次の日・・・。

私は由里乃と一緒に学校へ行った。

今度は下駄箱に喧嘩少女がいた。

「はあ?誰そいつ!?」

「わっ私の友達。長年留学してたの。」

「ちぇっ。」

喧嘩少女(真崎由紀)が舌打ちをしてくる。

「ちょっと!あんたさ、初対面だけどさ、何様のつもり?黙って聞いてりゃあ柚希の事ずいぶん可愛がってくれたみたいだねぇ。」

由里乃はやっぱり我慢できなかった。

元ヤンを隠すのは非常に辛い。心が痛む。

「(もう駄目。私、この人達といたらおかしくなっちゃう。)」

柚希はそう思いトイレへ逃げ込んだ。

「おい。逃げんなよ。」

と後ろから追いかけてくる。

「誰か・・・助けて。私、あの人達に殺される。」

と涙声で小声で言った。

「やめてください。我妻さんは悪くありません。すべて私がやりました。ごめんなさい。」

この声は、同じクラスの美闇梨里だ。

あの子は、大人しいからこんな幼稚な事するはずがない。

「なんでそんなことしたの?」

と喧嘩少女由紀が優しく聞く。

「だって邪魔なんだもん。柏木君の後ろの席でもう一本っていうところで柏木君に話しかえてさ、もう最悪・・・。」

柚希はそれを聞いてトイレで大泣きした。

「(まさか、あの大人しい梨里ちゃんが私の事、そんな風に思ってたなんて・・・。)」

私は授業も受けずずっとトイレで大泣きした。

下校時刻が過ぎたころ、梨里がトイレに来た。

「がっ、我妻さん、本当にごめんなさい。噂を流したのも、柏木君の机に我妻って書いてあるラブレターを置いたのも全部私がやったんです。」

これは許される行為ではない。

謝ってもいつかまた同じ事を二度繰り返す。

だけど、私はあの子、美闇梨里を許してしまった。

「うん。いいよ。許す。」

そう、私は言った。

すると、梨里は土下座した。

さすがに、これ以上梨里を責めるわけにはいかない。

梨里が可哀想だ。

私の為に涙まで流して・・・。

ホントに梨里が可愛そう過ぎる。

死んでって頼んだら死んでくれるのか?

一応冗談で言ってみる。

「じゃあさ、死んで・・・。」

すると、梨里は迷いもなく、

「わかりました。私、死にます。」

と言った。

「冗談だから・・・。」

このままではホントに梨里が死んでしまうと思い、冗談と言った。

「そうですか。」

と梨里は残念そうにため息をついた。

「どうかした?」

「はい。実は、明日韓国へ留学しに行くんです。多分、五~六年は帰ってこれないかと思います。だから、行く前に自分がしたこと全部を話したんです。」

と梨里は涙をこらえて

「大丈夫!」

と言った。

だけど、私には梨里が大丈夫そうにはとても見えない。

気持ちが見えない。

どうして良いのか分からない。

だから、私は、

「気を付けてね。」

と言うことしか出来なかった。

しばらく、学校へ行けない。

由里乃に

「どうしたの?学校、行かないの?」

と聞かれても答えることができない。

ショックで悲しく、布団を包まった。

でも、早く梨里の所へ行かないともう会えなくなるかもしれない。

柚希は立ち上がって

「私、行かなきゃ。」

と言って家を飛び出した。

足が勝手に動いた。

「梨里・・・。」

と梨里の前に来て梨里は、

「我妻さん。」

とものすごい笑顔を見せて全てが終わってしまった。

次の日・・・。

柚希は友達も出来、彼氏も出来た。

最後まで諦めないことを柚希は教えてくれた。


END

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ