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彩川めぐる、登場。

前投稿した時から気付いたら三週間経ってました。

本当に時の流れは恐ろしいですね。

アホキャラ、彩川めぐるちゃんの登場です。

「せんせー、テストの赤点、許してくださーい!」


 俺の授業――国語の時間が終わると、いきなり、両手を合わせ拝むように言ってきた女子生徒居た。


 今日はテスト結果を返す日だ。全く勉強してない子もいれば、きっちり勉強してる子もいる。


 そして今、俺の目の前にいるのは、全く勉強してない方だ。


「……許すか、彩川。今日居残りで補修だ」


 俺がそう言うと、その女子生徒――彩川 めぐるは天を仰いだ。  

 

「うわーん!! せんせーの鬼ー!!」


 目に手をやって泣き真似している。あざとい女子だ、と他の女子生徒がやったら思っただろうが、彩川にはそう思わない。


 天真爛漫な女の子なのである。良くも悪くも。


「鬼って言われてもな……勉強しろ。勉強。先生から言える事はそれだけだ」


「鬼だー! 血も涙もないー! せんせー嫌いー!」


「嫌われて結構。あのな、これはお前の為にやるんだ。留年してもいいのか?」


「……はーい……」


 俺が留年ネタ(最終兵器)を取り出すと、 すごすごと彩川は引き下がる。


 そうやって分かりやすい所も、何だか可愛く見えてしまう。


 実際、彩川は可愛い。一条は美人の部類だが、彩川は可愛いの部類だろう。


 後頭部の真ん中辺りで髪を結びそれを前髪に向かって編んでいく髪型はオシャレで、雰囲気もそこはかとなく自信に溢れた陽キャオーラが出ており、くりくりとした瞳を持つ顔はとても可愛らしい。肌も白く、きめ細かい。


 それにスタイルもいい。女子にしては165とモデル程ではないにしろ大きいし、意識して極力見ないようにしているが、その……体の一部分も非常に大きい。

 

 ただ、俺が彩川の胸を見てると分かったら、女子生徒は絶対に噂する。「あの先生は胸見てる。キモい」と。そしてそういう噂をされると、心にダメージを追う。キツい。冗談抜きでキツい。なんなら仕事に支障が出るレベルだ。


 だから、本当にめちゃくちゃ頑張って見ないようにしてるのだ。何なら彩川のようなレベルの高い女子とは関わりたくないというのが本音ですらある。


 良く友人には「良いなあ現役女子高生の近くに毎日居られるとか」と、言われるが、現実はそんなもんなのだ。


「……先生、今日残って補修されるんですか?」


 と、教室を出て階段を降りて職員室に向かおうとした矢先、一条がそう声を掛けてきた。

 

 わざわざ教室から追いかけて来たらしい。


「ああ。そうだよ」


「わかりました。じゃあ映画のお話はその後にしましょう」


「お、おぉ……」


 よっぽど話がしたいらしい。俺は一条のその熱意みたいなものに若干感動し、若干引いていたのだが、一条からすると、俺が映画を見てないように見えたらしい。


「……先生、ひょっとして見てないんですか?」


「いや、見たよ、ちゃんと見た。あれだよな。シルバーマンのあの新しい変身っていうかスーツアップの仕方、かっこいいよな。こう、持ち運び出来るカバンが一気にバーッ! ってシルバーマンの形になるの」


 とりあえず印象に残ったシーンを言うと、一条は目を見開いて、えらく感動していた。


「はい、わかります! すごくわかります! 私、あのシーン合計で100回は見ました! あの、部品一つ一つの質感がすごくて! 本当にかっこいい! あんな風に持ち運び出来るスーツを考えた会長は天才です! 1からすると考えられないくらいの進歩ですよね! あれはロマンです! 夢です! ほんとにほんとにかっこいい!!」


「わ、分かったから、落ち着けよ」


 顔を近づけてきて、あまりにも熱っぽく語ってくるので、少々引いて……しまわない。何故なら顔がいいから。一条は本当に顔がいい。マジでビビり散らかすな。どんな細胞持ってたらこんな顔が良く生まれつくんだ。


「あ、す、すみません……それじゃあ、放課後で」


 一条は熱くなった自分が少々恥ずかしくなったのか、少しだけ顔を赤くした後、去っていった。


「……ん?」


 というか、放課後? 


 あいつ、彩川に教えてるところに来る気なのか?


なる早で投稿します。

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