序章の回!
生暖かく見守ってほしいです
(ここは何処なの…?誰かいないの…?お腹空いたよ…寂しいよ…)
草かげには小さな小さな影があった。
「おめでとうございます!かわいい女の子ですよ!」
1823年4月14日、1人の女の子が誕生した。
その子の名は、カタリーナ。両親が純粋という意味を持ってつけた名前である。
「お父様少しお話がありまして…」
父ジャンゴは医師についていく。
「それで話とは?」
「実はお生まれになったお子さんの事なのですが…少し引っかかることがございまして」
「娘に何か悪いところがあったんですか!?」
「病気とかではないのでそれはご安心ください。いやぁ…昔からの言い伝えがありまして、お父様も耳にしたことあると思うのですが、"白銀輝きなびかせし髪。薔薇思わせし赤き瞳。黒きを切り裂き世を導く運命なり。"ご存じないですか?」
「聞いたことあります…それは勇者の言い伝えではありませんか?」
「ええ、私が引っかかったのは娘さん…カタリーナさんは銀髪の赤い目をしていまして、この職業になって以来一度も銀髪は見たことなかったもので…もしかしたらと思い報告させていただきました。」
「………ではあの子はいずれ酷な運命を辿ることになるのですね……」
「ま、まぁしかし!この世界が平和なら何もないと思いますよ!お父様、ご心配おかけして申し訳ありません」
「大丈夫でしょう!こちらこそ伝えてくださってありがとうございます」
明るくしたが不安で不安で仕方がない。
妻にも話すべきだろうか…
いや、この世界がずっと平和であれば妻にも不安の種を撒かずに済む…そう考えるジャンゴであった。
14年後〜
その日は突然やってきた。
災厄の時が訪れたのだ。
空は黒い雲に覆われ、光を失ったこの世界では人々の不安が満ち溢れ、
その負の感情から魔物が出現するようになってしまった。
魔物に襲われ、村が壊滅してしまった所まであったという…
「行かなくていいなら行かないんだけどなー!!」
少し抵抗するカタリーナ。割と無駄である。
「行ってほしくはないがこれは運命だ…お行きなさい、カタリーナ。」
「あ゛な゛た゛ほ゛ん゛き゛な゛の゛ーー???」
カタリーナの母、マナが大泣きしている。
「お母さん諦めなさい…この子が行かなきゃ誰が行く…誰がこの世界を救うんだい?」
「けど…まだこの子は14歳ですよ!?ぶっちゃけありえなくない!?」
「どこでそんな言葉覚えてきたんだ……?」
「知らないの!?ふたごはプニピュアよ!毎朝カタリーナと観てるのよ!」
「う、う〜んそうなのか…」
「パパ!プニピュアもう観れないの!?あたし行かない!」
ぷくーっと頬を膨らまし、カタリーナぷんぷんと怒っているようだ。
なんだか面倒な子に育ってしまったな…と不安を隠しきれないと思いきや、
「ええぇい!!早く行きなさい!!」
「!?!?!?はい!お父様ー!カタリーナ言ってまいります!!」
この日が来ないことを祈っていたが、もしもの事を考えてジャンゴはカタリーナに剣術を教え込んでいた。
実はジャンゴ、剣術士の名家ハルバード家の次男坊である!何と言う好都合!
「頑張るんだぞ…勇者カタリーナ…」
一悶着あったが、なんとか旅に出発した勇者見習いカタリーナ。
これから待ち受けているのは果たしてどのような試練なのか…
なんだかどこにでもありそうな物語っぽいが…?
作者も知る由もないのであった…
つ づ く
取り敢えず序章を書き切りました。
小説を書くのは初めての事なので読みにくい、つまらない等々批判殺到かと思いますが、作者はガラス以下のハートなので見なかったことにします…