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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

毒白 役立たない頭

作者: つかれた

届く先にあるもの。届かない先にあるもの。二つの違いはどこに有るのか。届かない人間は絶対に届かない。いかなる努力をしようがその感触を確かめることは出来ない。届かない先にあるものとの縁は永遠に結ばれない。ならばここで生きている意味はないのではないか。暗転。生きている意味は必要ないのではないか。届かない先にあるものは本当に欲しいものなのか。いかなる努力をしてまで確かめるなんて馬鹿らしい。届かないものなどシカトして、届くものだげで楽しめばいい。哲学的な考えなど気休めに過ぎない。自分が上等な人間だと思いたいだけの自己満足。快感の後の虚無感までの流れなど、まさに自慰行為と変わらぬ。つまらないことを考えて、つまらないままに死んでいく。数多の知識を詰め込んでも、吐き出す先がなければ、ただのゴミ。いつまで詰め込んで、いつになったら吐き出すのか。行動できない。刺激。欲しい。馬鹿。怖い。でも。でも。だけれど。けど。回る回る。途切れて回る。小さな小部屋で何時までも。怠惰に惰性に揺らめいて。繋がる先はどこにもない。コロコロ回り、ゴロゴロ廻る。果てはない。結論も出ない。だって自分には考える問題がないから。平和だから考えるのだ。そうきっと、平和だから。暗転。冷たいものが手のひらに伝わる。冷たくて気持ちいい。快感。蕩けるような快感が全身に流れていく。口元からは恍惚な吐息が洩れる。意図した覚えはない。全ては無意識だったのだ。水かこぼれる。私は暗くなる。ぐるぐると廻る時間ももうすぐ終わる。悲しいかな。嬉しいかな。やり残したことはあるのだろうか。やり残したことなど思い付かない。届くもの。届かないもの。知らん。努力なんてしていない。動いたことなど一度もない。だからこれでもうさいご。私はきっと地獄へいく。たぶん。いや。でも。連れてってもらえるのならどこへでもいく。連れていってくれないのなら、私はずっとここにいる。そう、いつまでも。

暗転。

終幕。

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