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Red Rum ~魔王の先兵に改造された男~  作者: 月猫ネムリ
1章
15/26

9話 勇者邂逅

 将来の道筋も小説も迷走しっぱなしです、月猫ネムリです。前話が魔王サイドだったので魔王サイドを連投する筈が、気が付いたら勇者サイド書いてました

 「…各国に伝令を飛ばしてから5日ですか……。どの国も予想より随分早くお着きになられた様で、宗主国としては喜ばしい限りですね」


フォーリナ城塞の一角に存在する色気のない鋼色の広間。その中央の円卓に座する面々を見渡して、今回の招集の発起人にしてアーリオ・エルス人王国三権人のトップ、ネビリスは柔和な笑みを貼り付けて、そう言った。

その言葉に各国の勇者が複雑な表情を出すが、同行した各国の代表が秘かにそれぞれの勇者を小突く。

 

 では、ここで列席している者たちを時計回りに紹介していこう。 


まず、アーリオ・エルス人王国からは発起人として三権人のトップであるネビリスと人王国の勇者、江崎 長仁が。


その隣の人類国家のあらゆる流通の中継点であるライドス商業連盟。その合議会の渉外員であるフィリッポ・ショッカと連盟の勇者、田辺 陽太が。


次に、誇りの国として有名なエルディン王国からは、第一王女にして人類国家初の非営利目的の非戦闘集団である治癒師団の団長であるセリアナ・ルカ・エルディンとその勇者、安脇 勇人が。


最後に大陸近海の列島を束ねる島国、イズモ日ノ国からは国家元首であるヒメコノ大王(おおきみ)と、4人の内で唯一の女性勇者である不知火 浅黄が。


それぞれ緊張や侮蔑、嘲笑に無表情と様々な表情の仮面を被りながら人類史初の会議に望んでいた。



 「それでは、我々を呼び出した理由についてお聞かせ願えますか?」


まず口火を切ったのは、エルディン王国のセリアナだった。正式な国交の場でやればまず零点を付けられる発言に、しかしネビリスは微笑みを崩さぬまま応答する。


「ぅふふ…、エルディンの姫君はお元気ですねぇ。その様に焦らずとも、会議が経過すれば明かします。年寄りとして助言させて頂くなら、今は大人しくしておく方が賢明だと思いますよ?」


「っーーー、では早く始めて頂きたいですね。我が国(エルディン)も、そう時間に余裕が在るわけでは無いので」


「えぇ、勿論ですとも。ーーーーーそれでは待ちきれない方も居られる様ですし、単刀直入に用件を述べさせて頂きます……。今回の招集の目的は、簡単に申すなら4人の勇者を揃えての合同訓練です。我が国の勇者を初めとし、ライドスの勇者様もイズモの勇者様も各国で経験を積まれている事と思います。なので、これを期にエルディンの勇者様を鍛える意味もこめて、来るべき魔王討伐に備えた全ての勇者様の連携を高めようと思うのですが……皆様の意見は如何ですか?」


そこで言葉を切ると、ネビリスはグルリと円卓に座す面々を軽く見回した。


 「まっ、良いんじゃね?そこのガキがどこまで役に立つかは知らねぇが、雑魚を潰すのにも飽きていた所だ。俺は参加しても良いぜ」


最初に賛成を表明したのは、ライドス商業連盟の勇者、田辺 陽太だった。連携はともかく、最初に召喚された勇者である彼にとっては、もはやそこらの雑魚魔物など相手していても大した経験にはならない。ならば、初心者(ビギナー)のお守りをするついでに難度の高い魔物を狩れればメリットの方が大きいのだろう。


「おれも賛成だ。騎士と御手合わせ願うのもいい加減に飽きていたしな」


次に賛成したのは、人王国の勇者である江崎 長仁だった。「飽きた」という言を示す様に、長仁は肩をすくめて両手を天に向けた。


「う~ん。私はそんなに今の状況に不満は無いけど……。まぁ、連携自体はいつか必要になるからね~。うん、私も参加するよ」


そしてイズモ日ノ国の勇者である不知火 浅黄も、苦笑いを交えながらも賛成の意志を示した。


 この時点で勇者3人が合同訓練に参加の意を示している。となれば、必然的に最後の1人ーーー勇人に視線が集中した。


「……うん?」


「ーーー勇人様。なんとなく、聞き流しておいでだったと見受けられますが、今は取り敢えずこの合同訓練への参加不参加の意志を聞かせて下さい」


コクリと首をひねる勇人に、セリアナは簡潔に参加不参加の意志を確認した。そして勇人はーーーーー


「え?えぇっと…………。出来ることなら、その……不参加でお願い、したい、です」


戸惑いこそ見せてはいたが、いともあっさりと断ってしまった。


 「……失礼を承知で申し上げますと、勇人様は今回の合同訓練には強制参加させる予定なのですが………不参加を希望される、理由を教えては貰えませんか?」


予想外の返答にしばし硬直していたネビリスだが、首を軽く振って気を取り直すと、改めて勇人の意志の理由を確認した。とは言え彼女の中では薄々予想はついていて、この確認もそれ以上の意味は無い。そして、勇人の返答は彼女の予想に違わぬものだった。


「…僕はまだ、他の勇者様方ほどに戦いに慣れていないので……それで…………」


「残念ながら却下です。それでは折角の機会ですので、他の議題について話し合いましょう」


たどたどしい弁明をすげなく切り捨てると、ネビリスは勇者が一堂に会す機会など中々無いと魔王討伐に向けての次なる議題を提案した。


なんとなく勇者たちのキャラが掴みにくいと(自分でも)感じたので、下に簡単なキャラ傾向を書いときます。

・安脇勇人:迷走マイペース

・江崎長仁:最悪クズ

・田部陽太:ニートバトルジャンキー

・不知火浅黄:ワンコ系正義


こんな感じのイメージで書いてます。

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