7話 勇者招集
時間が無かったので、ごめんなさい、超短いです!
その日、人類国家最大国であるアーリオ・エルス人王国で、人王ソロモンの署名を添えられた提案が、三権人の連名で提出された。この提案は提出後間もなく満場一致の可決を得て、ある条件を満たしている各国に送られた。
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ーーーライドス商業連盟
「会頭~っ!人王国から勇者召喚の下知が下りやがったぞぉ!!」
「あぁっ!?ふざけやがったな人王国ぅ!大損してどうにか召喚した勇者をかっ攫おうとは良い度胸してやがったな!!」
ドタバタと騒々しく飛び込んできた部下の暑苦しい叫びに、連盟を取り纏めるタボス・カーミンは用意していた叱責の言葉も忘れて怒声を張り上げた。
更に1日遅れてエルディン王国でも。
「…勇人様……」
「分かってる。……遂にこの日が来ちゃったのか」
気遣わしげに声を掛けるセリアナ姫に勇人は力無く返答を返し、されど力を失わない目で空を見上げ、
更に2日後。海を越えた東の島国でも、
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ーーーイズモ日ノ国
「まぁ、これはこれは……」
「…?どうしましたか、ヒメコ様。具合が悪い様なら女官を呼んで来ますけど」
「あぁ、いえ。それには及びませんよ、アサギ様。それよりも、アサギ様は此方を御覧頂きたいですわね」
微かに首を傾げて、珍しく困った様な表情になった国家元首を、近くに侍っていた女官が気遣わしげに覗き込む。それを手で抑えると、ヒメコは今さっき届いた手紙を女官に渡した。
「?えぇっと…。これ、なんて書かれているんですか?」
「……分かり易く説明するならば、勇者招集の下知ですわ…。時が来たのです、アサギ様。いえ、『勇者』アサギ シラヌイ様」
真剣な表情であっさり読む事を諦めた女官に、ヒメコは呆れか呆けか少しの空白を開けると、分かり易くした説明した。
そしてアーリオ・エルス人王国ではーーー
「ふぅ~ん、ようやくあのジジババ共も決心固めたのね…。いや~あ全く……楽しみだなぁ~っ♪」
生まれたままの姿の婦女子が幾人も転がる部屋の中央で、長仁はニタリと勇者に付いて来る女性をどう料理しようかと思いを馳せていた。
勇人が召喚されてから約4ヶ月。間もなく、約束された戦乱の、幕が上がろうとしていた……