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第1章 8話 「才覚」

次の朝


また第2修練場で昨日と同じ訓練を受けた


野間は夜中帰って来たらしく

訓練に共に参加したが

黒原はやはり居なかった



カール先生に教わった通り

風を掌から出す様イメージする


すると直ぐに手の輪郭が発光した


昨日は先生の助けが無いと出来なかったのに


一度道が出来ると楽に通れる様になるのだろうか?


そのまま放つ


修練場の床の埃が舞い

風の道が地を這い駆け抜けた


あ!

昨日より随分まとも……


やはりグラつく

片膝をついてその場にしゃがんだ

……消費が激しすぎる

その内慣れる様になるのだろうか

不安だ



ふと隣を見ると


木村が火の法術を使っていた


木村の掌が赤く光り

ヘルファイア!と木村が叫ぶと

手から火の玉が放たれた


驚いた事に

その火の玉はサッカーボール大位の大きさにも至った


火の玉はメラメラと燃えながら

手から放物線を描くと木村から2m位先の床にぼとりと落ち、バチバチと火花を散らせている


ネーミングセンスはともかく

飛距離こそ出ないが素直に凄いと思った



その更に先には野間が同じく

火の法術を使っている


此方も此方で驚愕の光景が目に入った


野間の手から放たれた法術は

針状の小さい火だったが高速で先の藁で作られたカカシに向かって飛び

カカシに当たるとジュッと音を立てて消えた


チッ!

音は聞こえないが舌打ちしてるみたいだ

恐らく燃えやすそうなカカシさえ燃やせないのが気に食わないのだろう


再び右手を前に出し

法術の体勢を取る


今回は随分集中している様子だ

手が赤く発光し 掌に移る

いやまだ手が赤く発光したままだ


掌から先程の火の針が飛ぶ

先程と同じ……

続け様にもう一本飛んだ!


更にもう一本!!


計三本の火針がカカシに突き刺さる


パチ、パチと暫く音を立てていたが

その内煙を残して消えてしまった


残念そうに眺めていると

ふいに野間がこちらを向いた


ヤバっ

慌てて視線を前に戻した



2人とも凄い

素直に凄いと思う

しかし少しショックだった事も事実だった


昨日眠ってて遅れたんだろうけど

たった1日でこれ程差が付いたのか


……もしかしたらあの2人は法術の才能みたいなモノがあるのかも知れない




3時間程経った頃だろうか

カール先生から休憩の号令が出た



「長峰またくたばってんのかよ」


「木村は……随分………余裕があるな」


「だろー?

何つーか俺もヘルファイアに慣れてきたってゆーの?

段々炎もデカくなってきたし

まぁ、相変わらず遠くに飛ばないんだけどな」


そう言って楽しそうに笑った


俺の隣少し離れた場所に座った溝尾が羨ましそうに見ている


ん?溝尾も上手くいってないのか?


溝尾は俺から一番離れた所で練習していた為

様子が分からなかったが

あまり好調とは言えないらしい


野間は俺達とは離れた場所に寝転び

魔力的なものの回復に専念している様だ


木村と野間が成長し

俺と溝尾が成長しない理由


何か2組に違いがあるのだろうか?



そう思ってた時


休憩と同時に修練場から消えた筈のカール先生が横にふいに現れた

「うおぉお!?!」


俺も木村も驚きのあまり腰が抜けた


「長峰君

どうやら自分の法術について上手く行っていないと

早くも考えている様ですね?」


何故分かったんだろう

これも能力や法術の類の効果なんだろうか


いや違うか

俺の顔に書いてあるんだろう


「私には君の法術の訓練が順調に進んでいる様に見えますよ」


こちらに笑顔を向けてそう言った


「そう…でしょうか?」


「ええ 間違いなく

今は心配せずに、反復訓練を続けた方がいい

変化は望む望まずに関わらず

その時になれば、形になって現れます」


「はい」


取り敢えず頷く事にしよう

確かにまだ2日目だ


カール先生がわざわざ俺の元に来て言った理由は分からないけど

もしかしたら我流で訓練しそうに見えたのかな


「よろしい、

では先生は行きますね

またお話し致しましょう。」


カール先生は言い終わると同時にフッと姿を消した





「まぁ先生の言う通りだぜ

変わった事やっても上手くいかねーって

やっぱ何?

王道こそ正道って言うの?」


(法術に勝手に名前付けてるのはいいのか?)

と心の中で突っ込んでおいた



休憩時間が終わり

また俺達は反復訓練を開始した

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